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【2016参院選】大阪市「ヘイトスピーチ対処条例」採決で唯一「反対」した自民党は差別排外主義・ヘイト推進政党だ!

2016-07-08 22:04:28 | その他社会・時事
7月1日、大阪市で「ヘイトスピーチへの対処に関する条例」が施行された。在日韓国・朝鮮人をはじめとして外国人が多く、他の大都市と比べても差別が深刻な関西地方。京都で「在特会」が朝鮮学校に対して行ったヘイトスピーチは刑事事件にまで発展した。

右翼団体の集会で「全国で生活保護受給者が最も多い大阪市は吹きだまり」というトンデモ発言をし、落選の憂き目に遭った札幌市長選候補者もいる。市民がさまざまな差別反対の声を上げる中でも、依然として差別はあちこちに存在する。

橋下徹・前市長と「おおさか維新の会」に言いたいことは、私も本が1冊書けるほどたくさんある。ただ、このヘイトスピーチ対処条例を最後に作ったことだけは、橋下市長と大阪維新を評価してもいいだろう。

もちろん、この条例には罰則規定がないなど不備も指摘されている。しかし、それに代わるものとして「氏名・名称公表規定」が盛り込まれた。ヘイトスピーチを行った者の氏名・団体名称を、大阪市が正式な手続きを経て公表できる規定は、正当に運用すれば罰則以上の制裁効果をもたらすことが期待できる。表現の自由を不当に制限することのないよう、氏名・名称公表前にヘイトスピーチ審査会による審査の手続きを経るなど、一定の歯止めをかける制度も盛り込まれている。

行政が主体となって、ヘイトスピーチに積極的に対処する条例を作る。これこそ少数者の市民的権利を守ろうとする地方自治体としてのあるべき姿だ。そんな条例案の採決で、まさか反対する会派があるとは思わなかった。反対した唯一の会派――それが自民党である。例によって、証拠を挙げておこう。


大阪市議会公式サイトから 自民だけが「反対」している)

こんなことを書くと、「自民党は、国会でヘイトスピーチ禁止法を作ったではないか」という反論が返ってきそうだ。しかし、すべての外国人に対する差別的言動を等しく取り締まろうという積極的な内容だった野党案に、「適法に居住している」外国人に限定して差別を禁止しようという後退した法案を対置して、野党案を事実上骨抜きにしたのは、ほかならぬ自民党だ。

これに対し、福島みずほ議員や山本太郎議員など、最も底辺で差別に苦しめられている人たちに日常的に寄り添ってきた議員ほど敏感に反応した。差別解消の名の下に、新たに差別と分断を持ち込むことになりかねなかった不十分な法案。採決で反対せざるを得なかった2人の気持ちは私にも理解できる。とりあえず法案を成立させてから不十分な部分を解消すべきと判断し、賛成した議員。差別解消の名の下に、新たな差別と分断を生みかねない危険な法案だとして反対した議員。どちらの対応が正しかったのかは、私にも今なお迷いがある。

許しがたいのは、参議院の委員会における法案審議の過程で自民党の委員が「表現行為を萎縮させ、表現の自由を害する」などと主張したことだ。安倍政権を批判するメディアを次々に恫喝し、放送法違反だ何だと脅しまくってきた自民党。政権に批判的な沖縄の2紙を潰せと声高に叫んだのが誰か、私たち市民は忘れていない。市民やメディアの表現の自由、批判的自由は取り上げながら、差別排外主義者、ヘイト主義者の「表現の自由」は最大限に認める。差別主義者に優しい政党、それが自民党だ。

今回の参院選は、改憲発議を認めるかどうかが最大の争点だ。安倍首相は、この日を迎えるためだけに首相になったのだから、改憲右翼政党と合わせて3分の2を確保したら、明日にでも改憲を提起してくるだろう。氏名公表規定を含み、ヘイトスピーチに積極的に対処しようとする大阪市の条例には唯一「反対」し、国会では「不法」滞在者を含むすべての外国人を差別から保護しようとする積極的な野党案を潰した自民党。市民やメディアの表現の自由に毎日のように難癖をつけながら、差別排外主義者の「表現の自由」にだけは優しく寄り添う自民党。改憲発議を自由にできる3分の2の議席を、こんな連中に渡したら、本当に私たちに未来はなくなってしまう。明日、あさって、投票に行く人たちは、本当にそれでいいのか考えて投票してほしい。

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