安全問題研究会(旧・人生チャレンジ20000km)~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

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こんなにおかしい!ニッポンの鉄道政策
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世界に冠たる(?)世襲制国家・日本

2023-05-01 23:40:27 | その他社会・時事
(以下の文章は、ある知人にメールで書き送ったところ、「大変面白い、だが真剣に考えさせられる考察です。類似の言説を読んだことがありません」との感想をいただいたので、以下、転載します。)

日本の歴史を、今回の統一地方選と重ね合わせながら見ていると、興味深いことに気づきました。

・平安時代までの日本は「貴族制」で、当然、世襲制です。藤原氏がその典型で繁栄を謳歌します。戦前、首相になった近衛文麿は藤原氏の系譜です。

・鎌倉時代以降、歴史は「武家制」に移行します。戦国大名の中には、織田信長のように実力主義で家臣を起用した人もいましたが、その多くは親から子へ、子から孫へ、世襲で家督を相続しました。武家制は、徳川幕府が終わるまで続きます。

・明治時代になると、「大政奉還」で主権が武家から天皇家に返還されます。天皇家は当然、世襲で、この体制が1945年まで続きます。

・戦後になると、新憲法の下で国民主権に移行しますが、現在に至るまで戦後のほとんどの期間、1党支配を続けている自民党は大半の議員が世襲です。

「貴族制」時代も世襲、「武家制」時代も世襲、「天皇制」時代も世襲、「自民党」時代も世襲……。もしかして、日本人って、歴史上、世襲以外の権力を戴いたことがないのでは?

……この恐ろしい疑問に対する答えは、YESです。日本人は、世襲以外の権力を知らないまま、神武天皇生誕以来、皇紀2683年間を過ごしてきたのでした。

日本のすぐお隣には、統一協会に貢いでもらった資金で作った「花火」を、毎日のように日本の領海近くまで飛ばしてくれる世襲制国家があります。民主主義のかけらもないのに朝鮮「民主主義」人民共和国を名乗るこの国は、現在「偉大なる領袖」金正恩同志がトップを務めていますが、金正恩同志でさえ「まだ」3代目です。しかし自民党には3世がごろごろいて、中には4世議員もいます。こと世襲に関する限り、日本は「経済制裁に甘んじている1党独裁テロ国家」よりはるかに酷い状態です。

ついでに言えば、1党独裁なのは日本も同じです。北朝鮮は、選挙がないので国民が仕方なく朝鮮労働党の支配に服していますが、日本人は選挙があるのに野党を自分から進んで潰し、自分で1党独裁を選んでいるのですから、北朝鮮以下でもはや付ける薬もありません。

韓国は、李氏朝鮮までは世襲制国家でしたが、苛烈なる日帝支配36年を経て、戦後、独立してからは軍政時代も世襲ではありませんでした。民政移管後も世襲ではなく、定期的に政権交代もしています。

もう一度日本を振り返ってみて、どうでしょう。世襲大好き民族ですよね。我が息子や娘が「ミュージシャンになりたい」とか「Youtuberになりたい」などと言ったら、何で「そんな仕事」を選ぶんだ、と烈火のごとく怒り出す人たちでも、「家業を継ぐ」と言う若者に「何で家業を継ぐんだ!」などと怒り出す人はまずいません。たとえその家業がどんなに衰退確実な業態・業種であっても。

「○○時代から○年も続く老舗・○○堂を今年、引き継いだ何代目」と言えば、マスコミはそれだけで美談扱い、取材殺到です。優秀な社員を辞めさせないため、あの手この手で慰留する企業も、退職理由が「家業を継ぐため」だったら「まぁ仕方ないよね」でお咎めなしです。

日本人の底流を流れるこうした国民性が、政治家の世襲を助長しているのではないでしょうか。だとしたら、政治家は世襲ばかりだと嘆く前に、まず我々自身が「カエルの子はカエル」で当たり前だと思っていないか、点検が必要です。

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