高千穂町内のホテルで朝食。8時過ぎにチェックアウトするが、帰りのバスに乗るまで使うことのないキャリーバックをホテルで預かってもらう(宿泊客のこのような要望には、ほとんどのホテルは応じてくれる)。サミット2日目の「エクスカーション」参加者は、高千穂町武道館に朝9時に集合だ。交通機関がないことは前日に調査済みで、距離は約1kmと歩けない距離ではないため、歩いて向かう。
武道館に8:45頃到着すると、さすが地方は朝に強い。ほとんどの人が集まってきている。町のマイクロバスで旧高千穂駅に向かう。エクスカーションの最初は「高千穂あまてらす鉄道」のトロッコに乗車する。通常料金は1,800円だが、サミット参加者はエクスカーション参加費に含まれている。
駅に着くと、昨日のサミットで高千穂鉄道の復活を大まじめに語っていた齊藤拓由・同社副社長が待っている。実は齊藤さんは、廃止前の高千穂鉄道で運転士を務めていた。鉄橋に向かったトロッコが戻ってくるまでの間、動態保存のレールバスを駅構内で往復させるので、乗せてくれるという。早速乗り込む。
<動画>2023.11.26 旧高千穂鉄道保存レールバス 高千穂駅構内試運転
レールバスが往復して高千穂駅に戻った後、待つことしばし。トロッコが戻ってくるので、乗り込む。高千穂鉄橋は川の水面からの高さが105mもあり、東アジアで最も高い鉄道鉄橋だ。廃線でこのまま朽ちてしまうにはあまりにもったいない。トロッコ運転はもっと評価されるべきだろう。
2023.11.26 高千穂あまてらす鉄道トロッコ列車 高千穂駅から鉄橋まで
齊藤さんの説明に私は思わずのけぞった。高千穂あまてらす鉄道は法律上の鉄道ではない「遊具」扱いなので、鉄道のようなレールや枕木、駅舎、車両等の補修に対する補助は一切ない。傷んだ木製の枕木もすべて自社負担で交換しているが、なんと、交換後はコンクリート枕木にしているという。
確かに、コンクリート枕木は木製と比べ、傷みにくいため交換頻度を少なくできるメリットはある。しかしそれは長期間にわたって運転し続けなければならない通常鉄道の場合には考慮すべきことではあっても、いつまで続くかもわからない保存鉄道、それもトロッコ運転のためには過剰な投資ではないのか。現役の鉄道でも木製枕木のところがたくさんあるのに、トロッコしか走らない保存鉄道でコンクリート枕木なんて、鉄道の常識から考えれば「あり得ない」レベルの話である。齊藤さんの狙い通りに高千穂鉄道として復活後は貨物列車でも走らせるつもりなのか。
高千穂あまてらす鉄道乗車後は、「トンネルの駅 高千穂観光物産館」に行く。昨日の記事でも触れたとおり、旧高森線と高千穂線を連結する工事は凍結前に進められたが、異常湧水で中断、そのまま建設計画自体がなくなった。とはいえ、トンネルを何かに活用できないかと地元が思案した結果、気温は年間通じて7~17℃、湿度は70%でほぼ一定という「低温多湿」な特性を生かして、地元の酒造メーカー「神楽酒造」が焼酎の醸造をここで行っているという。
どんな方法で焼酎造りが行われているかは、以下の動画を参考にしてほしい。
2023.11.26 高千穂観光物産館 未成線トンネルを利用した焼酎熟成についての説明(by「神楽酒造」)
物産館の後はいよいよ高千穂峡だ。町のバスで移動する。観光客でごった返していた。
<写真>高千穂峡と言えばボート。絵はがきになりそうな写真が撮れた
<写真>標高が高い高千穂峡では、例年なら紅葉はすでに終わっているが、今年は記録的暑さだったためかなり遅れていて、今まさに見頃という
高千穂峡を30分ほど歩いてバスに戻る。今朝の出発地である高千穂町武道館で正午前、解散。1泊2日のサミットは全日程を終了した。
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帰りも宮崎~福岡で運行する高速バス「ごかせ号」を利用するが、高千穂バスターミナル発車は16:37で、なんと4時間以上もある。町内を歩いていると、「cafe terrace TAKACHIHOYA」なるギャラリー付きのカフェを発見。少し待って入る。地元産小麦にこだわったパンケーキを昼食とする。しばらく休んだり、ギャラリーの展示を見たりした後、午後3時半過ぎ、ホテルに預けていたキャリーバッグを回収。16:37発のごかせ号で20時過ぎ、博多駅バスターミナル着。一昨日と同じ場所に投宿し、帰途につく。
武道館に8:45頃到着すると、さすが地方は朝に強い。ほとんどの人が集まってきている。町のマイクロバスで旧高千穂駅に向かう。エクスカーションの最初は「高千穂あまてらす鉄道」のトロッコに乗車する。通常料金は1,800円だが、サミット参加者はエクスカーション参加費に含まれている。
駅に着くと、昨日のサミットで高千穂鉄道の復活を大まじめに語っていた齊藤拓由・同社副社長が待っている。実は齊藤さんは、廃止前の高千穂鉄道で運転士を務めていた。鉄橋に向かったトロッコが戻ってくるまでの間、動態保存のレールバスを駅構内で往復させるので、乗せてくれるという。早速乗り込む。
レールバスが往復して高千穂駅に戻った後、待つことしばし。トロッコが戻ってくるので、乗り込む。高千穂鉄橋は川の水面からの高さが105mもあり、東アジアで最も高い鉄道鉄橋だ。廃線でこのまま朽ちてしまうにはあまりにもったいない。トロッコ運転はもっと評価されるべきだろう。
齊藤さんの説明に私は思わずのけぞった。高千穂あまてらす鉄道は法律上の鉄道ではない「遊具」扱いなので、鉄道のようなレールや枕木、駅舎、車両等の補修に対する補助は一切ない。傷んだ木製の枕木もすべて自社負担で交換しているが、なんと、交換後はコンクリート枕木にしているという。
確かに、コンクリート枕木は木製と比べ、傷みにくいため交換頻度を少なくできるメリットはある。しかしそれは長期間にわたって運転し続けなければならない通常鉄道の場合には考慮すべきことではあっても、いつまで続くかもわからない保存鉄道、それもトロッコ運転のためには過剰な投資ではないのか。現役の鉄道でも木製枕木のところがたくさんあるのに、トロッコしか走らない保存鉄道でコンクリート枕木なんて、鉄道の常識から考えれば「あり得ない」レベルの話である。齊藤さんの狙い通りに高千穂鉄道として復活後は貨物列車でも走らせるつもりなのか。
高千穂あまてらす鉄道乗車後は、「トンネルの駅 高千穂観光物産館」に行く。昨日の記事でも触れたとおり、旧高森線と高千穂線を連結する工事は凍結前に進められたが、異常湧水で中断、そのまま建設計画自体がなくなった。とはいえ、トンネルを何かに活用できないかと地元が思案した結果、気温は年間通じて7~17℃、湿度は70%でほぼ一定という「低温多湿」な特性を生かして、地元の酒造メーカー「神楽酒造」が焼酎の醸造をここで行っているという。
どんな方法で焼酎造りが行われているかは、以下の動画を参考にしてほしい。
物産館の後はいよいよ高千穂峡だ。町のバスで移動する。観光客でごった返していた。
<写真>高千穂峡と言えばボート。絵はがきになりそうな写真が撮れた
<写真>標高が高い高千穂峡では、例年なら紅葉はすでに終わっているが、今年は記録的暑さだったためかなり遅れていて、今まさに見頃という
高千穂峡を30分ほど歩いてバスに戻る。今朝の出発地である高千穂町武道館で正午前、解散。1泊2日のサミットは全日程を終了した。
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帰りも宮崎~福岡で運行する高速バス「ごかせ号」を利用するが、高千穂バスターミナル発車は16:37で、なんと4時間以上もある。町内を歩いていると、「cafe terrace TAKACHIHOYA」なるギャラリー付きのカフェを発見。少し待って入る。地元産小麦にこだわったパンケーキを昼食とする。しばらく休んだり、ギャラリーの展示を見たりした後、午後3時半過ぎ、ホテルに預けていたキャリーバッグを回収。16:37発のごかせ号で20時過ぎ、博多駅バスターミナル着。一昨日と同じ場所に投宿し、帰途につく。