以下、「ナタリー」より引用。
>山下達郎のアルバム「COME ALONG」シリーズの第3弾「COME ALONG 3」が、8月2日にリリースされることが決定した。
「COME ALONG」は1979年夏、レコードショップ店頭で流す販売促進用レコードとして制作されたアルバム。達郎本人ではなく当時のレコード会社スタッフが考案したもので、ベストアルバム的な選曲を小林克也のDJでつなぐ、ラジオ番組のような内容となっていた。店頭でこのレコードが流されると多くの問い合わせが殺到したが、達郎がこの作品を正式なカタログとして発売することに抵抗を感じたことから、「カセットだけの発売」という条件で1980年3月に商品化。その後正式にLPとCDでもリリースされ、1984年には続編の「COME ALONG II」も発売された。
実に33年ぶりの続編となる「COME ALONG 3」は過去2作を踏襲し、DJを小林克也、ジャケットイラストを鈴木英人が担当。「CHEER UP! THE SUMMER」「高気圧ガール」「踊ろよ、フィッシュ」「さよなら夏の日」「THE THEME FROM BIG WAVE」といった夏にぴったりのナンバー12曲が収められる予定だ。
アルバム発売を記念して、ワーナーミュージック・ダイレクトではアナログサイズジャケット付きの限定盤も数量限定で用意される。
…困ったな~。
ハッキリ云う。邪道だ。
邪道だが…聴きたい(笑)…
この「邪道だが、聴きたい」という気持ちは、おそらく多くのコアな達郎ファンの気持ちであろう。
私も数々の夏にぴったりな夏の名曲で中学時代に達郎に目覚めたクチだが、達郎を知れば知るほどそれはほんの表面的なものであって、達郎の頑固さ、完璧主義、一貫性の虜になっていくものである。
実際、達郎は自分にこびりついた夏のイメージ、すなわち開放的なサウンドと吉田美奈子のペンによる「耳に心地良いが、大して意味はない」歌詞による
「夏だ、海だ、達郎だ」
というイメージから脱却するため、1983年「メロディーズ」から言葉に重きを置いた曲作りにシフトする。
実際、「ポケット・ミュージック」「僕の中の少年」「アルチザン」と、内省的になるにつれ夏のイメージは薄れ、そこで離れていったファンも居た。
しかし、結果オーライだがそこで内省的になったからこそ今日まで生き残ってきたのであり、仮にあの当時あのまま夏のイメージに乗っかっていたら、おそらくオメガトライブと同じような道程を辿ったであろう。
ここに収容されるであろう12曲は、2017年の今日も普通にステージにかけられている曲ばかりだ。
あのブラウンのテレキャスのカッティング、伊藤広規のチョッパーが醸し出すグルーヴが、どれほど変わっていないか。
そしてそれを生で体感する事が出来るチケットが、2017年においてどれほど入手困難か。
コアを自認するファンとしては、夏のイメージに心酔していた昔の自分を否定するベクトルではなく、そのサウンドの一貫性に酔おうではないか…