ほしちゃんの「続・なるようにしか、ならん」。

安くてウマいもんと料理と旅行と音楽と競馬が好きなサラリーマンの暮らしを、ありのままに綴ります。

阪急電鉄が悪いのか、政治が悪いのか…

2019-06-11 20:00:00 | 思うこと
阪急電鉄の中吊り広告がネットで炎上し、今月末までの掲載を急遽取りやめるというのが話題になった。
問題の中吊り広告が、コレ。


コレを見た人の反応の中には、
「20万円しかもらってないうえにやり甲斐ないけど、何か?」
「やり甲斐なくていいから、50万円ほしい」
などという切実なものも目立つ。
あるいは
「コレ書いた人、80代でしょ?何の研究員か知らないけど、いい時代に生きた人なのか世間の所得相場を知らなすぎ」
という辛辣な意見も。

また一方で、こちら。


こちらの反応は
「某ブラックな外食チェーンじゃないの?」
といったものが少なくない。
確かに、解釈によっては
「喜びを得るのが目的なんだから、ペイには目をつぶれ」
と言っているようにも聞こえる。

阪急電鉄といえばそのオシャレさ、沿線住民のセレブぶりからしてもブランドイメージはすこぶる良いのだが、こんな騒がれ方をするのは極めて珍しい。
あるいはセレブ路線ゆえの、他線住民からの妬みを買ってしまったのかもしれない。

しかし、この問題は広告を掲載した阪急電鉄や広告代理店、この企画を実施したパラドックスという会社に非があるのか?と言われれば、私は決してそうも思えない。
ここ数年私が特に思うのは、庶民にとってごく普通の暮らしがしにくくなっている事だ。
普通に学校に行き、普通に就職すれば普通に結婚出来、子どもを進学させられるというごく普通の事が、様々な事情で出来にくくなっている。

普通に勤め上げたら、普通に年金暮らしが出来ると思っていたら金融庁が
「老後は年金以外に2000万円ないと厳しい」
などとブチ上げたのも看過出来ない。
普段からカツカツの生活で、なけなしの退職金も子どもらの学費、住宅ローンの残り、自身の医療費と親の面倒をみるので全部パーなのが実態だ。
一方でGPIFが投資に失敗し何兆円も溶かしているのは、大してニュースにならない。

橋下徹氏は
「そういう政治がイヤなら、国民は違う選択をすべきだ」
と発言する。
全く正しいが、この国の政治家のレベルは著しく低いから困っているのだ。
誰を選んだところで、私利私欲に走るか官僚の言いなりか、失言と保身ばかりではないか。

もう私もサラリーマン人生の仕上げの世代に入っており、今さら自分に何が出来るわけでもないのだが、せめて阪急電鉄のこのような中吊りを見ても妬みや罵りが起きないような、誰もがそこそこのやり甲斐とそこそこのペイを得られる社会になってくれる事を望む。
「サラリーマンの平均月収20万円が普通」であっては、困るのである…