今日も大変暖かな日和でした。日もだいぶ延びてきましたね。季節は着実に進んでいるようです。
日本近代美術は高橋由一に始まる。
休日の昼下がり、高階秀爾著『日本近代美術史論』の高橋由一の項を再読しました。由一の代表作『花魁』を見たときの奇妙な意識のズレから話は広がり、由一資料の論理的な考察、狩野派や浮世絵版画の影響、イタリア人画家フォンタネージとの出会いによる変化。特に「高橋由一再考」では、『読本と草紙』の制作年をモチーフの教科書から推定、由一の次女が用いていたのではないかと結論付ける文章の妙は、まさに推理小説並みで絵画研究の生きた教科書、と私は思っています。
私もいつかこのような構成力のある論文を書いてみたいと常々思います(思っているだけで、遙か程遠く…)
やや専門的な内容ですが、美術に興味のある方でしたら、とても楽しめる内容だと思いますので、ぜひオススメです。
●高階秀爾氏『日本近代美術史論』 ちくま学芸文庫 2006年
日本近代美術は高橋由一に始まる。
休日の昼下がり、高階秀爾著『日本近代美術史論』の高橋由一の項を再読しました。由一の代表作『花魁』を見たときの奇妙な意識のズレから話は広がり、由一資料の論理的な考察、狩野派や浮世絵版画の影響、イタリア人画家フォンタネージとの出会いによる変化。特に「高橋由一再考」では、『読本と草紙』の制作年をモチーフの教科書から推定、由一の次女が用いていたのではないかと結論付ける文章の妙は、まさに推理小説並みで絵画研究の生きた教科書、と私は思っています。
私もいつかこのような構成力のある論文を書いてみたいと常々思います(思っているだけで、遙か程遠く…)
やや専門的な内容ですが、美術に興味のある方でしたら、とても楽しめる内容だと思いますので、ぜひオススメです。
●高階秀爾氏『日本近代美術史論』 ちくま学芸文庫 2006年