学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

茨城県陶芸美術館「欲しいがみつかるうつわ」展

2018-11-21 22:32:24 | 展覧会感想
今日も気持ちの良い晴天でした。往来を車で通りがかったとき、銀杏の並木が見事な黄に染まり、秋空に映えて、とても素敵でした。

秋といえば、芸術の秋ですね。このあいだ、茨城県笠間市にある茨城県陶芸美術館で「欲しいがみつかるうつわ」展を観て来ました。陶芸のまち笠間と、おとなり栃木県益子町の若手作家55名を紹介する展覧会です。趣旨に「作家自身が思い描いたことが産地の伝統的なスタイルや材料などにとらわれることなくストレートに表現されており、多くのものが高いデザイン性を備えています」とある通り、いずれも前衛的で、陶芸の新たな可能性を追求した作品が一堂に展示されています。とはいえ、まったく奇をてらった作品が並んでいるわけではなく、「用の美」ともいえる実用性の部分へのバランスも保ち得ているのです。

展示会場は、なんと写真撮影が認められていて、私も気になる作家さんの名前や、その作品をいくつか写真に取らせていただきました。ちなみに、私が好きなった作品の作家さんは久保田健司さん、えきのり子さん、本橋里美さんです。ずっと眺めていて、とても良い心持ちにさせていただきました。

また、以前のブログにも書きましたが、茨城県陶芸美術館ではミュージアムショップで作家さんの作品をリーズナブルなお値段で販売しています。今回の展覧会でも55人全員ではないようでしたが、一部の作家さんの作品を購入して応援することができます。すごくいい試みをしているなあと感じ、とても勉強になります。

この展覧会は12月9日まで開催しています。笠間周辺にいらっしゃることがあれば、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょう!