学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

アイディアを出し合って

2018-11-25 20:41:00 | 仕事
今日も素晴らしく良い天気、これで3連休はずっと快晴でした。私の勤務する美術館は、閉館間際の午後4時になってもお客様の入りが止まず、3連休はとてもたくさんのお客様に展覧会をお楽しみいただくことができました。ありがたいことです。

今年はうれしいことに、昨年度に比べて入館者数が多く、美術館がいつもお客様でにぎわっています。どうしたら、より多くのお客様にご来館いただくことができるか。実は今年から館長、学芸員、事務員さんの全員で、アイディアを出し合って、さまざまな試みをやってきました。失敗しても、また別な方法を試せばいい、と、いわばトライ&エラーの考えで進めています。その結果、実はちょっとしたことで入館者数が上がることがわかりました。たとえば、美術館の野外の庭に季節の花を植える、それだけで美術館の雰囲気が親しみやすいものになるようで、近くを散歩する方々が立ち寄られたり、花壇をスマホで撮影される方が入館されたりしてます。また、展覧会の解説パネルの文章を短文にして、かつ数を増加させる。お客様の満足度を上げようという試みです。

学芸員は博物館の機能、すなわち作品の調査・研究、収集、展示、保存・保管のために日常の業務がなされるべきですが、設置主体である市町村の財政事情として、それだけを頑なにするわけにはいかない時勢があり、学芸員もどれだけ入館者数を上げられるかを常に意識をしていかないといけない時代になりました。いわば民間企業のビジネスマンのような役割も担うわけです。こうした現状は、学芸員になるための勉強をしていた学生時代にはわからないことでした。これからの学芸員は、知識はもちろんのこと、どんどんアイディアを出して、それを実行できる人材が求められるのかもしれません。

明日はひさしぶりの休みです。来週の仕事に向けて、しっかりリフレッシュする予定です!