学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

一大イベント終了!

2007-03-10 23:33:39 | Weblog
おはようございます!
おや、今何時かって?
しかたないではありませんか。
仕事が終わると、すぐに帰宅し、
今までずっと寝ていたのですから・・・。

今日は美術館の一大イベント。
先の審査で決まった入賞、入選者の授賞式が行われました。
全国から多くの人が集まることもあって、ミスは決して許されず、
一日中、緊張のなかで仕事をしました。
入賞、入選された作家のみなさん、本当におめでとうございます!

式典が終わると、展示会場をセッティング。
本当なら、この機会を大事にして、作家さんとお話できれば
いいのですが、そうした時間はまったくなく、ちょっと残念。

へとへとになって美術館へ戻ると、私の机上になんと御馳走が!
館長が職員のために持ってきて下さったのです。
うれしくて涙が出そうでした(笑)
何はともあれ、無事式典が終わってよかったです。

あとは来年度企画展の立ち上げのみ!
寝起きで変な文章ですが、今日はこのあたりで!
また寝ます!

また持病の頭痛が!

2007-03-08 21:42:00 | Weblog
最近は、展覧会の準備で体力を奪われ、
フラフラです。

今日は、朝から持病の頭痛がひどくて、
いやな一日でした。
痛みがひどいと動くのもいやなのですが、
特にかがむと強さが増して苦痛この上ない。
結局、今日はおとなしくデスクワークでした。

パソコンを見るのがつらいので、この辺りで。
最近上手にブログが更新できないのですが、
本当にごめんなさい!

一枚のメモにまつわる記憶

2007-03-07 21:46:21 | Weblog
机の中を掃除していたら、1枚のメモを見つけました。
内容は、展示プランの組み立て方。
私が新人の時分、展示作品の陳列がうまく行かず、悩んでいたとき、
当時の館長が参考までに、と書いて下さったものです。
その文章を御紹介しましょう。

展示は、起承転結である。
メリハリを効かせて、観者の眼を楽しませるように作る。
繰り返しているな、と思わせながら、ドカンと変化を見せたり。
自分でいいようにやる。
陳列を楽しんでいれば、見る人にも通じる。
具象的なものと、抽象的なものをあまり混ぜて並べると
見苦しい。といって、漠然と分けても。
うまく合わせる。流れるように。そして考えさせるように。

以上が、館長のメッセージです。
メモには、具体的な指示が書かれていません。
展示プランは、あくまで私の考えにゆだねられているのです。
漠然とした言葉が続きますが、自分の意見を無理強いしなかった
館長らしいメモ。
この当時、私は楽しみながら展示を行う余裕がまるでありませんでした。
むしろ、仕事が苦痛で逃げ出したくなる心地。
メモを頂いた後、自分を信じて、陳列作業を行いました。

具象と抽象の配置には、随分悩まされましたが、
館長は「新人の割には上出来だね。」と、展示を褒めて下さいました。

一枚のメモが、そんな記憶を呼び起こしました。

休日は図録編集で使い果たす・・・

2007-03-05 20:54:33 | Weblog
朝、7時に起床して後、すぐにパソコンに向かいて、
図録の編集作業をやっていました。

表紙のデザイン、作品の配置、あいさつ文、論文の執筆、
年譜のデータ入力など。
図録の編集は一仕事です。
作家と編集者を両方兼ねるようなものですからね(笑)

頑張ったかいがあって、何とか終了しました。
仕事でつぶれてしまった休日でしたが、何か充実感に満たされた一日でした。

今日はいつもよりも短めで(笑)

悪夢に悩まされる

2007-03-04 22:07:20 | Weblog
昨日の夜は、悪夢に悩まされました。
それも二度!
起きると汗がびっしょりで、相当苦しめられたよう。

<腕や腹からクギが飛び出てくる話>
話の前後は覚えていないのですが、私の腕や腹から
クギが次々に出てくるのです。それがとてつもなく
痛い!クギが内側から皮膚をやぶって湧き出る。
それが止まらないので、これは一体どんな病名なのか、
インターネットで調べる自分がいました。
結局病名はわからず(当たり前)、痛さにのたうち
まわっているところで目が覚めました。

汗がびっしょりで、気持ちが悪かったのですが、
再び睡魔に襲われ、寝てしまいました。

<幽霊に追いかけられる話>
なぜか高校時代の制服を着て居る私。
時計の針は、午後3時。
これから学校へ行く用事があるらしい。
私は自転車に乗って、すさまじく急な坂を
駆け下りていく。
すると、目の前に大きな湖があります。
その手前には二人の知らないおばさんが同じように
自転車に乗っていました。
どうやら買い物帰りのよう。
私が追い抜こうとすると、おばさん二人は
この湖が自殺の名所であることを私に告げます。
何のため?
私は怖くなったので、おばさん二人としばらく
一緒に先を行くことにしました。
すると、私たち三人の後をつけてくる人が。
後ろを振り返ると、おばさんが幽霊だ!と
叫びます。
私は気が動転して、猛スピードで逃げてしまった・・・

そして再び起床・・・。また汗びっしょり。
一体、どうしたことでしょう。
二回連続で悪夢に悩まされたいやな夜でした。




最近の読書

2007-03-03 21:58:58 | Weblog
ここのところ、読んでいる本。
『北原白秋詩集』
『みれん』 シュニッツラー作 森鴎外訳
『三十年戦史』 シルレル作

『北原白秋詩集』は、趣味と勉強をかねています。
当館が所蔵している作家の作品は、北原の影響を随分受けていたようで、
その源を探る上でも手放せない一冊です。
『みれん』は、文豪森鴎外の訳。不治の病を得た男性が、じっと死を待つ
内容なのですが、とにかくイライラします!自分はたとえ不治の病になった
としてもこんな生き方はしたくないと思いました。
『三十年戦史』、ドイツを舞台にした宗教戦争を詩人シルレルが描きます。
内容は素晴らしいことが書かれているのですが、如何せん、訳が古すぎて
いちいち立ち止まって漢字の翻訳を考えなければならないのが大変。
気持ちに余裕がないと読めないです。

以上、突然ですが、私の最近の読書でした。
これから読む人のために、具体的に内容を書きませんでした。
でも『北原白秋詩集』はオススメですよ!

国立新美術館へ行く

2007-03-02 20:49:35 | Weblog
今日は東京の国立新美術館へ行ってきました。
乃木坂駅に直結しており、駅から延々と歩く心配はなし。
交通の便は良いといえるでしょう。

この美術館の特徴は、収蔵作品を全く持たず、
他館からの借用により企画展を組み立てている
ことが挙げられます。
この方針に対して、これまでの美術館の在り方とは
大きく異なるため色々と批判もあるようですが・・・。
話題の美術館、果たして実際はどうなのかを判断すべく
見学に向かった次第です。

さて、その展覧会の内容は「異邦人たちのパリ」と
題し、芸術の都フランス・パリに集いし芸術家と
そこから生まれた珠玉の作品を紹介するものです。

私は、どんな企画展も学芸員の血と汗と涙が
見えないところに隠れているのを痛いほど理解していますが、
あえて、疑問に思ったことを書きます。

どうしてこけら落としに、「パリ」を 取り上げたのか、ということ。
日本の国立の美術館が、開館記念に「パリ」という舞台を選んだ理由が
よくわかりませんでした。
日本画を展示するべきだった、とは言いませんが、 例えば世界の第一線で
活躍する日本の作家たちを紹介する、という展示内容は考えられなかったの
でしょうか。
次回の展覧会も印象派の「モネ」です。
パリ、モネ、日本人が最も興味をそそられるところ。
やはり借用作品に頼る企画展では、スポンサーの意見が強く、
お客様を呼び込める内容の展覧会になってしまうでしょうか。
私は少し寂しい感じを抱きました。

展示作品については、藤田嗣治、ピカソ、
シャガールあたりまでは楽しめましたが、
それ以降は抽象画の勢いに負けてしまいました。
抽象画は気持ちに余裕があるときはいいのですが、
こう気持ちの落ち込みがあると、その気持ちを増幅させる
効果があるようで、私はあまり見られないのです。

国立新美術館。
私には良い印象を与えませんでした。
でもまだ開館したばかりの美術館ですから、
おそらく今後素晴らしい美術館活動を展開して
くれることでしょう。

以上が私の率直な感想です。

三枚のチケット

2007-03-01 21:52:12 | Weblog
明日は休暇なので、久し振りに上京し、
今話題の国立新美術館へ行く計画を立てています。
「異邦人たちのパリ」展を開催中とのこと。
館独自の収蔵品を持たない国立新美術館に対して
ネット上では批判的な内容の書き込みもありますね。
私は・・・とりあえず明日見学してから意見を書こうかと思います。

さて、写真奥の二枚のチケットは
群馬県 高崎市美術館、高崎市タワー美術館
「日本近代洋画への道」展
栃木県 足利市立美術館
「大岡信コレクション展」

どちらも個人コレクションをメインにした展覧会です。
その人なりの美意識が作品の傾向から読み取れるので、
とても興味がありますし、私も自分の研究と趣味のために
少しばかり絵のコレクションをしていることもありますので、
学び取るものが多いように感じます。
もしも、明日上京できなくなった場合には、そちらの
展覧会へ行きたいと思います。

明日は晴れればいい!
それだけをただ願います!