建てられたこんな塔ほど
死者たちは偉大ではない
ぼくは死にたくなんぞないから
ぼくにはそれがわかる
ところでなぜぼくは
こんなところに汗を垂らしてうつむいて
いるのだ一篇の詩がのこしたいためか
似たりよったりの連中のなかで
生れもつかぬ片輪の子を生んで俺の
子ではないとなすりつけ
あいたいためかぼくにはそれがわかる
建てられたこんな塔ほど
死者たちは偉大ではない。
□安藤次男「碑銘(八月)」(駒井哲郎・画『からんどりえ』(ユリイカ、1960))
↓クリック、プリーズ。↓

【参考】
「【詩歌】安藤次男「年齢について」」
「【詩歌】安藤次男「鎮魂歌」」
「【詩歌】安藤次男「球根たち」」
死者たちは偉大ではない
ぼくは死にたくなんぞないから
ぼくにはそれがわかる
ところでなぜぼくは
こんなところに汗を垂らしてうつむいて
いるのだ一篇の詩がのこしたいためか
似たりよったりの連中のなかで
生れもつかぬ片輪の子を生んで俺の
子ではないとなすりつけ
あいたいためかぼくにはそれがわかる
建てられたこんな塔ほど
死者たちは偉大ではない。
□安藤次男「碑銘(八月)」(駒井哲郎・画『からんどりえ』(ユリイカ、1960))
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【参考】
「【詩歌】安藤次男「年齢について」」
「【詩歌】安藤次男「鎮魂歌」」
「【詩歌】安藤次男「球根たち」」