語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【詩歌】三好達治「雪」

2015年07月14日 | 詩歌
 太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。
 次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。

□三好達治「雪」(『測量船』、第一書房、1930)
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 【参考】
【詩歌】三好達治「春の岬」
【詩歌】何をうしじま千とせ藤 ~牛島古藤歌~
【読書余滴】ミラボー橋の下をセーヌが流れ ~母音~

【NHK】「反対」議会隠し ~安保法案に反対の地方議会が7割強~

2015年07月14日 | 社会
 (1)衆議院で審議中の「安全保障法案」に対して全国の地方議会が国会に提出した意見書について、NHKが「ニュース7」で報じたが、「反対」の立場にはほとんど触れずに放送していた。

 (2)6月20日19時からの「ニュース7」は、守本奈美・アナウンサーが
   「去年7月の集団的自衛権の行使容認を可能にする閣議決定以降、先週までに(中略)246議会から意見書が国会に提出され」たとし、
   「意見書は賛成の立場が3つの議会、反対の立場が181、慎重な審議を求めるものが53議会」
   「それぞれの現場を取材しました」
と続けた。
 ところが、実際に「現場取材」で放映したのは、
   「慎重」の埼玉県滑川町議会
   「賛成」の金沢市議会
だけで、「反対」議会は一切紹介しなかった。しかも、滑川町議会の意見書は、安保法案反対の共産党も含む全会一致の議決だったのに、放送では自民党系議員が「抑止力はあったほうがいい」と発言するなど、全体として「賛成」派に傾いた内容であった。
 また、金沢市議会の放送では、坂本康広・議員(自民党、自衛隊出身)に密着取材。集会での「日本を取りまく環境は変化、抑止力で守るしかない」という発言まで流した。

 (3)以下、NHKとのやりとり。
  (a)永野厚男・教育ライター → NHK(電話)
    Q:偏った放送では?
    A:全体で慎重・賛成の大きく2つの考え方に分けて報じることにした。反対派は現地取材していない。【男性・「遊軍プロジェクト」責任者】
  (b)「週刊金曜日」編集部 → NHK
    Q1:偏った放送では?
    A2:国論が二分されていることを踏まえ、テレビの放送では、否定的立場の滑川町議会と肯定的立場の金沢市議会を取り上げ、(中略)伝えました。【広報局(文書回答)】
    Q1:追加質問(電話)
    A2:滑川町議会を取り上げたことが否定的立場を紹介したこと(苦しい説明)。【臼井正徳・担当】

 (4)放送法は、第4条で、番組編集について「政治的に公平であること」などを義務づけている。
 「反対」議会数181は、意見書合計246の約73.6%にもなる。
 にもかかわらず、「反対」議会を一切報じないのは、自民党のメディアへの圧力が問題になっているなか、NHKの「政治的中立性」に大きな疑問を抱かせる作為だ。

□永野厚男(教育ライター)「NHK、「反対」議会報道せず 安保法案への地方議会意見書の7割強占めるが」(「週刊金曜日」2015年7月10日号)
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