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語る力ということ

2023-06-08 17:06:10 | 2023年度雑記
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2023-06-08
このブログに「語るということ」?(確か 初めての非常勤)の記事がある。

小学校教諭なら、専門教科に限らず「語る力」が要るはずだ。
担任しかクラスに伝えて語る人がいないからだ。

中学校では、学年共通の「納得・行動の意味」を伝えるには、
学年集会で、誰か一人が話すのが最も効果的だ。
「内容」を学年会で確認しても個別に「趣旨」がずれることがあるからだ。

いずれにしても「語る力」は、教員の必須の力だ。
だが「語る」ということを理解・実践する人は意外に少ない。
説教でも、説明でも、ギャグでも、ドウカツでもない。
例えば、10分間、体育館で300人の生徒が身を乗り出し、
教師の顔を見ようと乗り出し、身じろぎもせずに聞く。
それが「語る力」ということだ。

僕は今年度、新しい2学年の授業をしている。
3学年に持ち上がれなかったのは、体調不良のためで、つまらん慣用句だが痛恨の極みだ。
だが、新しい2学年の生徒は前学年に引けを取らなない抜群に素敵な生徒だった。

僕がなぜ、持ち上がりの3年生でなく2年生を授業することになったのか。
少しずつ、語って聞かせている。
「現3年以上に、魅力的な生徒はありえないと思っていた」
「だが、体調悪化で臨任から非常勤講師になり、3年職員にはなれないことがわかった」
「それなら、退職する」
「それを、昨年度末校長に伝えたのです」
(2年間愛情とスキルを注いだ生徒に授業できないなら退職する。
 こういう判断を理解できる人は、大人にも生徒にも多くはなかった)
「しかし、校長が学年末数日前に言った」
「国語授業をする人が誰も来ない。
 新3年でなく、次の2年で授業する気はないか」

数日考えて、ものすごく考えて、僕は引き受けると言った。
学校のためではない。原因は文科省にあるのだ。

今日、あるクラスにそんなことを語った。
正社員。非常勤。給与の差。
そして、僕が失った現3年への愛情の断裂。
「なんでこんなことを話すかというと、
 あなたたちが、就職するとき、同じ問題に向き合うからです。
 今の日本は、安く働かせるために非常勤がとても多いのです。」
「そして、あなたたち2年生は、とても優れている。かわいい。
 引き受けて良かった。今、生きてて最も幸せです」
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