とだ*やすこの「いまここ@島本」

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大阪府島本町議会議員
とだ*やすこの活動報告

愚痴から議会運営を考える

2013年08月30日 | とだ*やすこの町政報告
29日の夜は、「ザ・ギャラリー北摂連絡会」の例会が島本町ふれあいセンターで行われ、客員として会議の受入れを担当しました。ザ・ギャラリーとは「傍聴」を意味し、北摂各自治体の市民のみなさんが主体となり、議会運営、議会改革について情報交換、意見交換をされている市民グループです。

島本町議会の議会改革は、他市に先行して平成22年3月に特別委員会を設置(改選により解散)していながら、議会基本条例の策定には到底及ばす、わたしのなかに疲労感と無力感が漂っています。議会改革とはそもそもなにか、なんのための議会改革か、その理念が共有できていなかったからだと思います。

さて、議会活動における愚痴をみなさんにお伝えします。実は、平成24年度各会計決算についての会派代表等による大綱質疑、戸田が行った通告で、議会事務局から削除または訂正を求められた文章があります。

福知山市の花火大会での露天商の燃料爆発事故、東近江市で起こった消火訓練でのアルコール引火事故などを受けて、平成24年度における消防本部の業務内容について確認、質問しようとした次の項目の一行目に問題があると議長、議会事務局長から指摘されました。

12)イベントにおける模擬店出店の安全対策
福知山市の花火大会での露店爆発事故を受け、祭りにおける火気の取扱の指導の必要性が再認識されました。商工会青年部が主催される島本の夏祭り、人権・福祉関係団体主体のふれあい夜店においても模擬店が出店されます。

イベント開設時の模擬店出店の届出、配置図や店舗数などの提出、消火器設置の義務付け、当日の巡回などは行われているのでしょうか。また、火災予防条例上、これらはどのように位置づけられていますか。


この質問のどこに問題があるの?島本町議会の特徴である「ルール」「決まり」重視の不可解な議会運営については「つける薬がない」と思えます。「福知山市の花火大会での露店爆発事故を受け、祭りにおける火気の取扱の指導の必要性が再認識されました。」を問題視する理由は次のようなものです。

「平成24年度の決算に対する審議なので、平成25年度に起こった事故のことに言及しては平成24年度の決算審議にならない、このままの表現では平成25年度のことを問うことになる」

東日本大震災の際はどうだったでしょうか。社会的に見逃せない惨事を受けて、今、現在の見解で、平成24年度の事務執行について審議する、そのことで平成25年度以降の業務改善につなげようとする発言に、なんの問題があるのか理解できません。

「平成24年度においても」などの表現を追加すればよいことなのですが、あまりに頑なに問題とする態度に「議会審議において、なにが大事なのかが忘れられているのではないか」と応じました。

議長と議会事務局長、双方の意向であること、なおかつ、議場で他の議員の理解を得られないであろうこと、さらには戸田にだけ認めれば不公平になる(???)というような発言もあって、さすがに声を荒げて応じました。が、毎度のことながら無駄なことです。課題の重大さに比べて枝葉のことと自分自身に言いきかせ削除することにしました。このレベルの戦いは島本町議会で日常茶飯です。

しかし、ここには議会運営、議会改革上の重要な課題が潜んでいます。「会計決算」についての大綱質疑とあるように、「会計決算」に特化すれば確かに質問の幅が限られてきます。問題は、島本町議会が予算決算常任委員会を設置せず、所管事務事業の審査と会計審査を同時に行おうとしていることです。

「予算決算特別委員会(当時は議員がふたつの常任委員会に所属できなかったので「特別」委員会)は過去に試行的に設置していた時期があったが導入に至っていない」と主張する議員がいますが、地方自治体が健全な財政を維持する経営能力が問われている今、以前とは社会的な背景が変わっています。

自治体の著しい財政悪化が明らかになったように、従前の制度では事態が深刻化するまで状況が明らかにならない、議会の役割が充分に果たせないという課題を行政も議会も抱えているといえます。

議会改革はその延長線上にあります。ひとりの議員が複数の常任委員会に所属することが制度上可能になった今、予算・決算常任委員会を設けて、自治体の会計をより詳細に「決算から予算へと継続性をもって」審議すること、所管事務事業の審査を深め、政策提案ができる場をタイムリーに担保することは議会改革の重要な課題です。少なくとも、わたし自身はそのように認識しています。

だからこそ、定数削減により3つの委員会が総務建設水道常任委員会と民生教育消防常任委員会に統合されようとしたおり(議員から提案に賛成多数で可決)、予算決算常任委員会の設置の必要性を訴えました。予算ならびに決算は分割せず(分割は違法)、継続性をもって審議するべきと考えますが、改選後に先送りされ現在、議会運営委員会に委ねられています。

町の課題、所管事務の審議についていったいどこで行うのか、継続性をもって会計予算決算審議を深める機会をどのように担保するのか・・・そのことを真剣に考えないと、今後も質問の削除、訂正が頻発するでしょう。当面は、総務建設水道ならびに民生教育消防常任委員長の見識と力量、さらには良識が問われることになります。


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平成24年度決算に対する大綱質疑

2013年08月30日 | とだ*やすこの町政報告
平成25年度定例会9月会議で行う、平成24年度(2012年度)決算への大綱質疑は、人びとの新しい歩みを代表して、戸田が行います。9月6日になると予想しています。持ち時間は質疑応答ともに60分(二人会派の場合)です。

国内各地で頻繁に起こっている大雨土砂災害、都市型集中豪雨による内水被害は、昭和の人口増加時期に有効であった都市計画を見直す必要があることを示しています。2012年12月に発生した中央自動車道笹子トンネル事故をきっかけに、公共施設インフラ整備の老朽化問題、メンテナンスの問題にも関心が高まりました。従来の都市計画や公共施設のあり方を、人口減少時代に順応したものに変えていく必要性に迫られています。

「地域主権改革一括法」が施行され、まちづくり基本条例の理念に則り、基礎自治体は自らの判断と責任において、これらの問題を解決していかなければなりません。4月1日より再び乾副町長が就任され、その後、再任用職員に参与という位置づけがされ、賛否はともかく、さまざまな事務事業が積極的に進められた年度でもありました。

1)集中豪雨による浸水被害をふりかえって
2012年8月14日の集中豪雨は、未明から早朝にかけて最大時間当たり降雨量111mmを記録し、町内各地で道路冠水、家屋床上・床下浸水などの被害をもたらしました。被害総額は12億7662万9141円、災害復旧費は30,621,568円。職員のみなさんの災害復旧作業と被災住民に対する支援に改めて感謝し、また「災害の記録」としてまとめて後世に記録されたことを高く評価するものです。

①一方、災害対策委本部の初期体制、住民との協働には課題が残りました。これについてはどのように総括されていますか。
②今回の経験をもとに、災害時における議会の対応や危機管理、復興時における議会の役割ついて、執行機関として望まれることはどのようなことでしょうか。 

2)まちづくり基本条例の基本理念は活かされていますか
基本条例第4条に掲げている「まちづくりの基本原則」は活かされ、守られていますか。
町は、住民、議会に対し情報を積極的に提供し、信頼関係に基づき対話を重ね、ともにまちづくりを進められる環境づくりに努めておられますか。議会に対して会派を問わずに公平に情報を提供し、議員ひとりひとりの人権を尊重する姿勢で臨んでおられますか。

3)各種団体補助金制度の見直しについて
「第5次行財政改革プラン」において運営経費に対する補助から事業費補助へと、目指すべき方向は定まっています。公益性・公平性・透明性の確保のために必要不可欠な改革です。新旧問わず、あらゆる団体に機会が均等に与えられた公募制の補助金制度を設ける必要も訴えてきましたが、調査検討の状況を問います。

4)文書取扱規程の抜本的な見直しは進んでいますか?
施設整備の設計図書の類は施設や設備がある限り保管するものです。施設設備の適正な管理や修繕を行うためにも、住民への情報公開に応えるためにも、本来あるべき文書管理について、庁内で統一した見解をお示しいただかなければなりません。メールや電子データについての取扱規程も必要です。文書取扱規程の改正について進捗状況をお示しください。

5)職員の法令遵守(コンプライアンス)と組織機構について 
2012年10月12日付けで、人権文化センターに配置された教育委員会職員の出勤簿虚偽記載による無断欠勤事案に対する懲戒免職処分、1月19日に起こり4月25日に管理職に事態の報告があった民生部での養子縁組届受付事務での過失など、職員のコンプライアンス意識とスキル及び教育長及び町長の監督責任が問われる事件が相次ぎましが、組織としては、執行体制と職員配置の見直しなど、適切な組織機構の再構築が必要ではないかと考えます。認識を問います。

6)都市計画道路の廃止に伴う影響と対応
11月22日付けで島本町内における事業未着手の都市計画道路は全線廃止されました。未整備の都市計画道路の実現性は低く、事業化の困難さは理解できますが、現状ではJRを縦断する路線のうち、実質、水無瀬鶴ヶ池線(役場前道路)以外は、災害時に緊急車両が通ることが難しいと思われます。代替路線の機能強化を検討する必要がありませんか。

7)男女共同参画の実現を目指して
「しまもとスマイルプラン~第2期島本町男女共同参画社会をめざす計画~」に基づき、2012年度は、広く住民、事業者に理解を広めるためどのような啓発事業を行われましたか?

8)町立幼稚園・就労支援型預り保育の試行の成果は?
保育所過密状況の改善を目的として、町立幼稚園において、就労援型の長時間の預り保育を開設されました。中長期的には、子育て世代にとって新たな選択肢になり得ても、緊急的に保育所の過密状況を改善できるものではないことは明白でした。試行的導入の総括と本格実施後の現状と課題をお示しください。

また、新たな民間保育園が開設されることになった今、町立幼稚園・就労支援型預り保育の今後について、町の見解をお示しください。

9)母子健康事業、療育支援事業の充実を求めて
乳児家庭全戸訪問事業「こんにちは赤ちゃん訪問」や乳幼児健康診査、育児相談、ポニーの教室、ことばの相談等療育支援事業を通じて、近年の育児環境にみうけられる傾向、子育て世代が抱える課題、支援の拡大を必要とする点など、特筆すべき点、課題等をお示しください。

10)インフラ・公共施設などの社会的資本整備計画について
「橋梁長寿命化修繕計画」に基づき、高速道路関連社会貢献協議会の助成金を活用され、名神高速道路に架かる東大寺跨道橋の補修工事を行われました。また、社会的資本整備総合交付金を活用して「町営住宅長寿命化計画」を策定されました。

インフラ整備においては新規事業よりも既存の施設の長寿命化、維持補修管理が優先的課題になっています。JR島本駅西側や阪急水無瀬駅前の整備など新規の大型事業に着手できる環境ではないと考えますが、町の見解をお示しください。

11)イベントにおける模擬店出店の安全対策
商工会青年部が主催される島本の夏祭り、人権・福祉関係団体主体のふれあい夜店においても模擬店が出店されます。イベント開設時の模擬店出店の届出、配置図や店舗数などの提出、消火器設置の義務付け、当日の巡回などは行われているのでしょうか。また、火災予防条例上、これらはどのように位置づけられていますか。

12)公害対策、大気汚染に係るPM2.5対応について
現在、日本では大気汚染防止法に基づき、全国500カ所以上で常時監視が実施され、役場庁舎の屋上にも大阪府の大気汚染観測局が設置されていました。健康被害が懸念されるなか、3月、小学校の卒業式では風邪とは異なる咳が止まらない児童が少なからず見受けられました。学校や幼稚園、保育所ではどのような対応、注意喚起をされていますか?

13)確かな学力の育成、国語教育の取組について
国際的な活躍を担う人材の育成は、英語力もさることながら、母国語における思考の深さや母国の歴史文化芸能への造詣の深さによるところが大きいものです。国語科を中心とし、それ以外の教科でも言語活用能力育成に視点をおいた研究授業や研究討議が行われているとのこと、取り組みの概要と成果、今後の展望をお示しください。

14)課題を抱えた生徒と教師の支援について
吹田子ども家庭センターや茨木少年サポートセンターなどとの積極的な連携によって、課題を抱えた児童、生徒に対する支援指導が行われたとのことですが、具体的にはどのような連携が行われたのでしょうか。子どもの視点に立った教育相談体制の整備、充実をどのように図られましたか。

一方、小中学校の教師に対して、心身両面の健康管理、カウンセリングやコーチングについては、現状、どのようになっているのでしょうか。教師に対する健康相談、健康管理、職務相談体制もまた喫緊の課題と考えます。見解を問います。


15)教職員の勤務評価と「授業アンケート」問題
若手の教職員の比率が増える中、小中学校すべてに首席を配置、次期管理職候補として育成することをめざしておられます。今後は経験年数だけではなく、実力ある教師を登用するとの方針も示しておられます。

しかしながら、授業を受ける側からみた「授業力」を教員評価に反映させる、大阪府教育委員会が実施する小中学校における授業アンケートの実施についてはおおいに疑義があります。配布と活用について島本町の実態をお示しください。

16)国民健康保険の医療費
国民健康保険制度は、国の適切な財政支出があってはじめて成り立つ医療保険です。ひとり当たりの年間医療費が、一般被保険者分は258,236円、退職被保険者分が232,199円と、前年度に比べてそれぞれ1.4%、2.6%増えています。被保険者の健康保持増進を図る取組みともに、徹底したレセプト点検が課題です。レセプト点検については、どのような取り組みをされていますか。

17)公共下水道高川雨水幹線接続工事について
公共下水道高川雨水幹線接続工事が完成とほぼ同時に、都市型集中豪雨による浸水被害が起こり、下水道整備の重要さを再認識しました。スクリーンに絡まるゴミや落葉については当初から議会で指摘されていました。

新たな措置について、大阪府との協議を経たと島本町が判断した工事は認められず、紆余屈折を経ての工事完了です。府との協議において行き違いがあったことについて、問題点はどのようなところにあったと考えておられますか。


以上です。
他の会派ならびに会派に所属しない議員の大綱質疑は島本町議会HPに掲載


画像は、香港ビクトリア湾に沈む夕陽
昨年の夏、家族で友人を訪ねた際
レストランの窓から撮りました

1992年~1999年香港に住みました
地縁血縁ない土地で行政の支援もなく
一票の権利をもたずに子育て、自分育てをした街

しばらく香港の画像をUPします
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