TOTOからはじまったイモづる式音楽日記

旧タイトル:TOTOからはじまるLA FUSION CONNECTION~ネタはフュージョンやらAORやら。

THE WINGS OF TIME~THE WINGS OF TIME/沼澤尚

2005-10-22 00:17:23 | AORとか
さて、沼澤尚のソロアルバム「THE WINGS OF TIME」、ようやく最終会です。

16.THE WINGS OF TIME ~DEDICATED TO JEFFREY THOMAS PORCARO

最後の曲はタイトルナンバー「THE WINGS OF TIME」。
もちろんJEFF PORCAROに捧げるこの曲、タイトルはJEFFの墓標に記されている「OUR LOVE DOESN'T END HERE IT LIVES FOREVER ON THE WINGS OF TIME」という言葉から取られたものです。この言葉をモチーフにCAT GRAYが詞を書き、佐藤竹善が歌います。更にはJEFFの父親であり、沼澤尚の師匠でもあるJOE PORCAROがJEFFへの想いを込めてVIBEとCONGAで味付けをした、心に染み渡るバラードです。アルバムのライナーにはJEFFと肩を組んだ、ホントに子供のような若き日のTAKAのにこやかな写真が...。

ゲストもこのアルバムを締めるに相応しく豪華なものです。ボーカルの佐藤竹善に加えコーラスには尾崎亜美、ベースには小原礼が、曲を全編で彩るストリングスはもちろん塩谷哲のアレンジで、ASKA STRINGSが。そして特筆すべきは...ギターの大村憲司です。ご存知のように既に故人となってしまった大村憲司の、文字通り生涯最後のレコーディングだったわけです。そんなことからこのアルバム、「DEDICATED TO THE MEMORY OF KENJI OMURA」ということも含め、たまたまではありますが、JEFF そして大村憲司に捧げるというちょっと悲しいエピソードも織り込まれています。

大村賢司、ご多聞に漏れず私がこの名前を初めて聞いたのはもちろんYMOです。そしてYMOのサポートをやっていた頃にリリースされたアルバム「春がいっぱい」。やはりテクノ的なイメージがどうしても私にはありましたが、FUSIONシーンでは当時から名の知れた存在だったんですね。その頃中学生であった私にはそこまで追求することはできませんでしたが、仕方のないことです。で、次に出会うのが以前に書きましたが、宮沢和史のAFROSICK。正直同一人物とは思えなかったですね。容姿もそうですが、YMOのフィルターを通さずに一ギタリストとして見ることができなかったんでしょう。
そしてその交流から、今回のアルバム参加。なんでもTAKAと大村憲司とWILL LEEでトリオのバンドをやろうなんて話もあったようです。相当肝臓が悪かったようで...1998年11月に永眠、本当に残念なことになりました。
息子の大村信司さんもギタリストなんですね。2001年の命日にリリースされたJ&B(沼澤尚、松原秀樹、梶原順、浅野祥之)のミニアルバム「LEAVING HOME」~DEDICATED TO KENJI OMURA にも参加し、父大村憲司の名曲「LEAVING HOME」で父親にも負けないギターソロを披露しています。

・・・この「THE WINGS OF TIME」のラストは他の楽器がフェイドアウトしていく中、残ったストリングスのみをバックに大村憲司のギターソロが展開されます。そして段々と遠くなっていき・・・まるで光に包まれて昇天していくようなSEとともにフェードアウト。まるで大村憲司の魂が燃え尽きるかのようなエンディングが更なる悲しみを誘います。

CHIKUZEN SATO/AMI OZAKI/YUKO OTAKI(vo)KENJI OMURA(g)RAY OHARA(b)
SHINGO KOBAYASHI/CAT GRAY(keys)JOE PORCARO(vibe,conga)ASKA STRINGS(strings)
TAKASHI NUMAZAWA(ds,vo)

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