こないだの土曜日の昼、東京JAZZを録画しようとしてつけたテレビにたまたま映っていて、そのまま引き込まれて見てしまった、死刑囚と刑務官の関係を描いたテレビ東京の再現?ドラマ。
涙と鼻水と涎を垂らしながらすんごい演技をするダンカンにとにかく引き込まれた。死刑を扱う重いテーマだけに、その鬼気迫る演技には圧倒されてしまいましたね…だけど、それに引きかえ刑務官役が…何故小藪!?このなんとも言えぬミスキャストには正直笑ってしまった。このドラマ出演で小藪の演技力が開花して…みたいなことがあればそれはそれで感心するんだけど、あれはないよな。そっと目頭を押さえて涙をこらえる動きがなんともギャグっぽくて...一瞬新喜劇見てるんかと思ってしまうなんとも微妙な演技。
印象に残ったシーン…死刑執行に連れて行かれるその時、じっと正座して連行されるのを待っていたダンカンが立ち上がろうとするのだが、足がもつれて立ちあがれない。エ!?この期に及んで足が痺れたとかいうギャグ…?一瞬本気で疑ってしまい、ちょっと理解するのに時間がかかってしまった。そうだよね、別に説明なくても普通わかるはずだよね。いかに自分の罪を受け止め、死刑を覚悟していたとしてもいざとなればさすがに体が反応しない。これから死に行こうとするその一歩を踏み出す勇気は頭の中にはあっても、現実には足がすくんで動けなくなってしまうものなんだと。う~むリアルだな~。ホントいいドラマだっただけに小藪のセリフ棒読みが…。
ところでこの番組、昨日から始まった
「モリのアサガオ」という刑務官と死刑囚の関わりを描いたドラマのPR企画モノだったんです。ちなみにこの「モリのアサガオ」予告編で映った拘置所の外観が…もう瞬間的にわかりましたね、懐かしいものです…小生の田舎、前橋の刑務所がロケ地だったんです。子供の頃、自転車こいでこの刑務所の前を通って、わざわざ上越線まで特急電車を見に行っていたものですわ。今ではだいぶ周辺も整備されていて、川を渡る新しい橋(平成大橋ってやつね)もできて、それこそドラマのロケに使えるくらいにきれいになってますが、その当時はまだ橋もなくてね、刑務所の前の道はそのまま行き止まりだったなあ。で、刑務所正面を横に曲がって官舎が立ち並ぶ砂利道を抜けて橋のかかっている道路に出るというのが当時のルートだったような気がする。このドラマに出てくる拘置所の風景を見るだけでそんな思い出がフラッシュバックしてきてしまいます。それにしてもテレビ東京にしては珍しい本格的な連続ドラマ。初回放送も見ましたけど、なかなか凄味のある作品になってます。