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住宅の設計は、今述べたように「行動」の拠点をつくることになります。「行動」のつながりが「暮らし」となります。「どう暮らすか」「どう住むか」を考えイメージしなくては住宅の設計は始まりません。そして、今までの住み方には無かった行動を付け足していくと、自ずと新しい「暮らし」が確立されていきます。住み方や新しく生み出される暮らしが住宅のつくりを決めるのです。新しい暮らしを確立すること=「暮らしをデザインする」ことが住宅づくりなのです。
暮らしをデザインするためには専門家・建築家の力が必要になります。建築家の立場は建て主の代理人です。建築の専門知識がそれほどない建て主に代わって、建て主のイメージの具体化、施工者選び、工事費のチェック・査定、施工中の品質チェック、建て主の要望に対する変更・指示等、建て主が技術的にできないことを私たち建築家、設計者がサポートします。
常に建て主の立場に立ち、それぞれの身の丈にあった個性的な、ひとつしか無い住宅を実現します。建築家って垣根が高く、カタブツが多いと思ってる人は結構いると思いますが、そんなことはありません。建て主と同じ目線に立って、気軽に、家づくりのパートナーだという感覚で設計という共同作業ができたら、必ず満足のいく住宅が実現できるでしょう。
-おわり-