徒然なるままに…建築家のボヤキ。。。

I・N設計スタジオ ブログ

プロデュースで大事にしてること

2012-10-12 08:56:03 | 建築つれづれ…
 プロデュース…。produce、本来の意味は、産出する、生産する、制作する。和製英語であり、英語と日本語で全く意味がことなる。日本においては、さまざまな方法を用いて目的物の価値をあげることを指す。業界によっては監督、総責任者などの意味で使われる。

 ウィキペディアにはこう書いてある。建築家という職能もある意味プロデューサーなのかもしれない。クライアントの家づくりのプロデューサー。住宅だけを特化しなくとも、あらゆる建築において言えることだ。

 我々の同世代に小山薫堂という放送作家、脚本家がいる。最近では山形市にある東北芸術工科大学の教授も務めている。彼は20代の頃にあの「料理の鉄人」を手がけた人物だ。

 彼がプロデュースする上で大事にしていること。それは7つの鉄則があった。
  1.企画はサービスで、サービスは思いやりだ。
  2.究極の企画とは、自分の人生が楽しくなること。
  3.相手にいかに喜んでもらえるかを常に考える。
  4.あえて完璧なプレゼンはしない。
  5.ラブレターを書くような気持ちで企画書を書く。
  6.自分の周りのものを自分でPRしてみる。
  7.何気なく過ごしている日常と、少しだけ違うことをする。

 この中で、私の目に留まったのが4番目の項目だ。他の項目は、「そうだよね」「そういうことだよな」と自然に受け入れることができたのだが、4番目の項目には頭の中で????マークが浮かんできた。

 論理的でここがいいんです!。という完璧なプレゼンではなく余韻を残すプレゼンを行うことにで、相手をうまく引き込むことができる。彼はこう語っている。完璧だと、相手に付け入るすきを与えず、それが壁になってしまうということか。私はそう解釈した。それが相手との距離を遠ざけると言いたいのだろうと…。

 私自身のプレゼンで完璧だと思ったプレゼンは今まで記憶にない。ということは小山薫堂が言ってる「完璧なプレゼンはしない」ということを私は実践していたことになる。結果として…である。

 今まで、「完璧なプレゼン」をしてない、いやできてなかった私は、「余韻を残すプレゼン」を常にしていたということか。小山理論に結果的に当てはまっていたことになる。ちょっと気分がいい…。

 だからと言って、小山薫堂レベルではないことは自分自身がよくわかっている…。彼の足元にも及ばない…。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする