
こちらからの条件を知人に伝える。大きくはスケジュールと設計監理料の2項目。これをきちんと理解していただけるクライアントでないと、一生背負って行くものを創造するにはいい仕事ができない。その辺を知人を通し、クライアントに問い合わせてもらった。
1時間が過ぎただろうか。再び電話が鳴る。クライアントの状況を確認した知人からだった。クライアントの状況はというと…、長年探し求めていた土地を最近購入。その土地を斡旋してくれたハウスビルダーに家づくりを依頼しようと思っていたクライアント。しかし、知人がきちんとした設計者にお願いした方がいいとアドバイス。そして私のところにこの話が来た。プロローグはこんなところ。
クライアントの希望は、お盆までに新居に入居したいとのことだった…。お盆って、今年のですか?今年のお盆ですと返事があった。それは無理というものです…と私。今現在3月。お盆まで5ヶ月。どう考えてもこれから設計を始めるスケジュールではない。今から工事をしてもギリギリ間に合うかどうかというスケジュール。
家づくりのことは何も知らないといっても、余りにも無謀なスケジュール。そんなに簡単に家が建てられると思ってもらっても困る。一生を背負っての一大事業。簡単にできる訳がない。いい仕事、理想の、夢の住宅を創るには、設計から完成まで1年はかかりますよ、と常々言ってきている私。
いい仕事をする為に、理想の住宅をかなえる為には譲れないハードルはある。今回のお話は残念だが、お断りさせていただいた。