徒然なるままに…建築家のボヤキ。。。

I・N設計スタジオ ブログ

無知の知と言えども…

2013-03-14 09:04:03 | 建築つれづれ…
 先日、一本の電話があった。仕事で2、3度お目にかかったこの業界の方からだった。その方の友人が家を建てるので、設計者として私を紹介したいという旨の電話だった。その内容に、二つ返事でOKの返事をしようかと思ったが、ちょっと踏みとどまった。クライアントの状況がよく分からない…。

 こちらからの条件を知人に伝える。大きくはスケジュールと設計監理料の2項目。これをきちんと理解していただけるクライアントでないと、一生背負って行くものを創造するにはいい仕事ができない。その辺を知人を通し、クライアントに問い合わせてもらった。

 1時間が過ぎただろうか。再び電話が鳴る。クライアントの状況を確認した知人からだった。クライアントの状況はというと…、長年探し求めていた土地を最近購入。その土地を斡旋してくれたハウスビルダーに家づくりを依頼しようと思っていたクライアント。しかし、知人がきちんとした設計者にお願いした方がいいとアドバイス。そして私のところにこの話が来た。プロローグはこんなところ。

 クライアントの希望は、お盆までに新居に入居したいとのことだった…。お盆って、今年のですか?今年のお盆ですと返事があった。それは無理というものです…と私。今現在3月。お盆まで5ヶ月。どう考えてもこれから設計を始めるスケジュールではない。今から工事をしてもギリギリ間に合うかどうかというスケジュール。

 家づくりのことは何も知らないといっても、余りにも無謀なスケジュール。そんなに簡単に家が建てられると思ってもらっても困る。一生を背負っての一大事業。簡単にできる訳がない。いい仕事、理想の、夢の住宅を創るには、設計から完成まで1年はかかりますよ、と常々言ってきている私。

 いい仕事をする為に、理想の住宅をかなえる為には譲れないハードルはある。今回のお話は残念だが、お断りさせていただいた。
コメント
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