西武鉄道 西武新宿から武蔵関ゆき片道乗車券

平成24年1月に西武鉄道新宿線の西武新宿駅で発行された、武蔵関駅ゆきの片道乗車券です。


   


緑色せいぶてつどう自社地紋の特別補充券で、カーボンを挟んで記入する様式の特別補充券で発行されています。

西武鉄道の特別補充券は指定欄が特徴的で、列車名がすべて記載されている他、事由欄にも「3 特急券」という欄が設けられています。


この日は特に特別な理由があったわけではありませんが、乗車券を購入する際に「ダメ元」で窓口氏に特別補充券での発券をお願い致しましたところ、実際に乗車するならと発券して頂けました。

西武新宿駅の改札で入鋏を受ける際、改札掛員氏は「おっ、特別補充券ですね。正当な位置にスタンパー入れましょう」と言いながら往路欄のところにスタンパーを入れてくださり、着駅の武蔵関駅で使用済の乗車券を持って帰りたいと申告すると、「西武新宿が出したんですね。無効印捺さない方がいいでしょ?」とそのまま改札を通してくださいました。


同社では特別補充券の取り扱いは比較的厳しいようで、かつて車内精算が行われていた時代、使用済の常備券や券売機券の持ち帰りには寛容でしたが、車内補充券は監査に提出するために持ち帰ることができないくらいでした。
特別補充券は正当な理由が無ければ発券できないため、恐らくこの日は「駅員氏の裁量」と「たまたま」が重なって入手できたのだと思われます。

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二条駅発行 保津峡から160円区間ゆき金額式乗車券

昭和60年9月に発行された、保津峡から160円区間ゆきの乗車券です。


   


桃色こくてつ地紋のB型大人・小児用金額式券で、大阪印刷場で調製されたものです。
当時の旧保津峡駅は二条駅が管理駅で、発行された券の発行箇所名は「B二条駅」となっており、二条駅のB窓口扱いとなっていたようです。


この券が発行された頃の保津峡駅は線路を付け替える前の旧線にあった駅で、JR化後の平成元年3月に新線切り替え移転のために廃止され、現在の保津峡駅は新線上に移転した後の新しい駅となっています。
現在、廃止された旧駅は嵯峨野観光鉄道のトロッコ保津峡駅として再開業しています。

移転後の現在の保津峡駅は亀岡駅管理の無人駅で、ホームが京都市西京区と亀岡市保津町に跨っていますが、駅舎が亀岡市側に位置していることから、駅所在地は亀岡市保津町となっています。しかし、旧駅が京都市にあった「京都市内」の駅であった関係から、現在でも京都市内の駅に含まれています。

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アルピコ交通 茅野駅から80円区間ゆき乗車券

日付がありませんが、本年3月にアルピコ交通茅野駅前案内所で発行された、茅野駅から80円区間ゆきの片道乗車券です。


   


緑色ALPOCO自社地紋のB型千切り軟券で、発駅記入式の金額式券となっています。題字部分には「アルピコ交通乗車券」と記載されています。

アルピコ交通は長野県松本市に本社を持つ松本電気鉄道が母体の交通企業で、子会社であった諏訪地域の諏訪バスおよび長野地区の川中島バスを吸収合併してアルピコグループを形成しています。


   


裏面です。

ALPICO GROUP(アルピコグループ)と記載されている下に「諏訪バス株式会社」と印刷され、その上から社名を隠すように黒い線が印刷されています。

表面を見るとアルピコ交通となってからの券面となっていますが、裏面は諏訪バス時代のままとなっており、一種のミス券であると思われます。

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JR東海 御殿場駅発行 松田接続小田急線町田ゆき連絡乗車券

頂き物ですが、平成5年月にJR東海御殿場駅のPOS端末で発券された、松田(新松田)駅接続の小田急線町田ゆきの連絡乗車券です。


   


若草色JRC地紋のPOS端末券となっています。

JR東海はJRの旅客鉄道会社線6社の中で一番出札システムが発達していると言われており、平成12年頃にPOS端末を廃止し、簡易委託駅でさえマルス端末が導入されています。

この券は連絡急行あさぎり号に乗車する旅客が購入したものと推察され、着駅である「町田」の右側には小田急電鉄乗務員による検札鋏痕があります。


連絡急行あさぎり号はこの券が発行された20日後の3月15日で運転を終了し、翌16日から連絡特急あさぎり号として運転されています。

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〇委 坂北駅発行 普通入場券

昭和58年12月に篠ノ井線「〇委」坂北駅で発行された、硬券の普通入場券です。


   


白色無地紋のB型大人・小児用券で民間印刷券です。

坂北駅は地元の筑北村(委託開始時は坂北村)が駅業務を受託している簡易委託駅で、JRで一番最後まで補充連続乗車券の発売をしていたことで有名な駅でしたが、平成18年12月にPOS端末が導入され、乗車券蒐集家からのスポットライトを浴びる話題がなくなってしまっています。


この券が発券された国鉄時代の昭和58年は日本交通観光社(日交観)が業務を委託する業務委託駅でした。その時は乗車券の他に入場券の発売も行われていました。

出札をされていた掛員氏によりますと、当時業務委託を解除して無人化される話があるとのことで、この券に日付を入れている時に「近いうちに入場券は貴重になるよ」と言われていました。
その後、当時の坂北村は駅が無人化されることを避けたのでしょう、昭和60年3月に日交観による業務委託が解除され、坂北村による簡易委託に変更されておりますが、以来、普通入場券の発売は行われていないようです。

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熱海駅発行 熱海から東京ゆき小児用新幹線指定席特急券

見本券ですが、熱海駅で発行された、東京ゆきの新幹線指定席特急券の小児専用券です。


   


若草色こくてつ地紋のD型券で、東京印刷場で調製されたものです。当然ながら熱海駅にはマルス端末がありますので、この券は非常用として実際に設備されていたか、もしくは見本用として敢えて誂えられたものと思われます。
硬券の新幹線指定席特急券の大人・小児用券は一般的に見かけますが、小児専用券の使用済券は滅多に見かけません。


新幹線指定席特急券の小児専用券を見かけない背景には、硬券の新幹線指定席特急券を常時発売していた駅はマルス端末の設備されていない駅が主であったため、そのような中・小規模の駅では敢えて小児専用券を設備する必要がないことが挙げられます。他に、新幹線の小児用を使用する旅客の大半は小学生であり、小学生の新幹線の利用は主に休日および夏休み・冬休み・春休みなどの長期休暇中に集中してはいますが、平日の利用は実績は大変少なく、新幹線利用者における個札での小学生の割合が僅少であることが挙げられると思います。


以上のことから、この券は様式として制定されているために見本券として制作されていますが、実際に発券された実績はあまり無いか全く無く、熱海から東京ゆきの区間であれば家族利用による小児用特急券が比較的多く発券されるだろうことから、この区間を選定の上見本券として敢えて作成された可能性があります。

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