DVDで、「レディ・キラーズ」を見た。
監督は、コーエン兄弟。
「ブラッド・シンプル」「ミラーズ・クロッシング」辺りの作品は好きだが、最近はどうもイマイチ乗り切れてないような気がする。だからといって、最近の作品も、おもしろくないというわけではないのだが。
この「レディ・キラーズ」は、「マダムと泥棒」というイギリス映画がオリジナルになっている。
コーエン兄弟らしく、舞台はミシシッピ。題名の「レディ・キラーズ」という言葉から想像するのとは、かなりかけ離れたのんびりした雰囲気。
ストーリー的には、なかなかおもしろい映画ではある。
トム・ハンクス扮する教授が、エドガー・A・ポーの詩を語るが、ポーの「黒猫」や「大鴉」といった作品が、うまく映像やストーリーの中に組み込まれていて、うまく計算された緻密さを感じることができる。
個性派ぞろいの登場人物や、ブラックユーモアは、かなり楽しめると思うが、教授と夫人の会話の駆け引きが楽しめないと、途中少々だれてしまうかもしれない。
まずまず楽しめた感はあるが、見終わったあとも、強く印象に残るといった映画ではないかな。