スマイリーな毎日

笑う門には福来たる

「シンデレラマン」

2005-09-20 | 映画
cinderellaman

愛する妻メイと3人の子供に囲まれ幸せに暮らすジムは、ボクサーとしても将来を嘱望されていた。だが1929年、彼は右手を故障してしまったことをきっかけに勝利から見放され、ついにはジムもライセンス剥奪で引退を余儀なくされる。
そして1930年代、大恐慌時代を迎え、ジムは、失業者の一人として日雇いの肉体労働をして家計を支えていた。そんなある日、元マネージャーのジョーから、一夜限りの復帰試合の話が舞い込んでくる。相手は勝ち目のない新進ボクサー。それでもジムは、その報酬で家族を救えるという一心で試合を引き受けるのだった…。

極貧に身をやつしながらも、ボクシング・ヘビー級王座に挑戦したジェームズ・J・ブラドッグがボクサーとしての栄光を取り戻すまでを描く感動の実話。
監督は「バックドラフト」、「アポロ13」、「ビューティフル・マインド」等で有名なロン・ハワード。そして、「ビューティフル・マインド」でも主役を務めたラッセル・クロウが、実在のボクサーを熱演している。

ボクシング映画と聞くと、今年のアカデミー賞を獲得したC・イーストウッドの「ミリオンダラー・ベイビー」(これはすごい映画)を思い出すが、この作品は、それとはうって変わってハリウッド的な内容。どちらかというと、同じ時代背景の「シービスケット」と似ている。(そういえばあちらも実話だった)
僕的には、この作品のようなサクセスストーリーは大好き。何しろ、見ている自分の方まで元気をもらえる感じがしてくるからだ。

それにしても、この映画ですごいのはラッセル・クロウの熱演と、手に汗握るボクシングの試合のシーンだろう。
ホテルで大暴れしたりと私生活では何かとお騒がせなラッセル・クロウだが、彼の出演する映画は、見るたびにその演技力と役作りの完成度の高さに、いつも圧倒される。
それに加えて、迫力のあるボクシングのシーン。見ながらついついこぶしを握り締めてしまった。これは本物のボクシングを見ている以上のリアルさ。ドスッ、ドスッと打ち込まれるパンチが見ている方まで痛くさせられる。
ジェームズ・J・ブラドッグは実在していたボクサーだが、僕は実際の彼の生涯を全く知らなかったため、勝てるのか、それともやられるのか、最後までハラハラドキドキさせられた。

家族を食べさせるために自分の体を省みずリングに上るジム。ボクサーとしての彼を支えようと頑張るも、その体を気遣い、リングに行かせたくないという矛盾と心の中で闘う妻メイ。
どちらの心情もうまく描かれていて、男性、女性どちらが見ても感情移入できるんじゃないかな。

ロン・ハワード、また一つ素晴らしい映画を作ってくれました。

コメント
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