子供が生まれない状況が18年にわたって続いていた2027年の世界。政府の厳しい監視下に置かれた街でセオは、20年ぶりに再会した女性から人類の未来の鍵となる少女の救出を頼まれることになる。
内容は殆ど知らず、しかも全く期待せずに見に行ったのだが、これがすごい映画だった。
舞台となる世界が2027年。テロがそこらじゅうで起こり、世界は崩壊の危機に瀕しているという設定。911同時多発テロに、アメリカのアフガニスタン侵攻、北朝鮮問題など現在の非常に不安定な世界情勢を考えると、もしかして今から20年後は、実際にこんな世界になっているんではないだろうかという気がしてくる。
またそれにもましてリアルなのは、戦場における映像だ。長時間をノーカットで主人公の後を追いかけまくるカメラの映像。ドキュメンタリーという感覚を超え、自分がその戦場に今まさに降り立っている気になるほどのすごい臨場感でドキドキした。どうやってこれだけの映像を撮ることができたのだろうか、この迫力ある映像を見るだけでも充分に映画館の大画面で見る価値のある映画だと思う。そして、その後に待っている大感動のシーン。たったひとつの命、しかしそのかけがえのない重さがひしひしと伝わってきて胸が熱くなった。
監督は、「天国の口、終わりの楽園」(これもいい映画だった)や「ハリーポッターとアズカバンの囚人」のアルフォンソ・キュアロン。
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