三津嚴島神社ブログ

愛媛県松山市神田町に鎮座する嚴島神社の神主の記録

伊予里神楽説明・続き

2010年05月17日 | 他神社・仏閣

「舞の口」は、神楽の最初の舞として五方の神、天神七代地神五代の神、一國一宮の神々等を勧請する舞です。

「稚児神楽」は、稚児(子供)の舞で、すべての神楽の基本となる舞です。

「神迎」は、御幣と扇を中央に立てる仕草から、榊を土に立て神籬勧請する、神を迎える二人舞です。その仕草が田植えに似ているとも言われています。

「山の翁」は、住吉之神が沖より現れて舞う白髪の翁の舞で、山探しの舞とも言います。

「手草」は、笹の葉を持って打ち振るうことにより、穢れを祓う二人舞です。手草が田草となり田植えに繋がるとも言われています。

「三面」は、神宮皇后が軍神としての弓矢太刀之神である鹿島之大神・香取之大神を引き連れ、筑紫を経て三韓征伐の為旅立つ舞です。

「四天」は、四道之将軍として、國を警固する四天の舞です。

「大魔」は、神に大いに仇なす大魔、将軍に仇なす悪魔や外道、尺魔ともいう邪気の舞で、笹を持って舞います。最後に四天王との太刀打ちがある勇壮な舞で、四天に降参した後は笹を氏子の人々に撒き与え、氏子の人々はこの笹を<魔除けの笹>として玄関口に立てておきます。

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「鬼帰」は、大魔を退治し邪気が帰った後、穢れを祓う舞です。

「弓の舞」は、治めの舞で、氏子の人々の禍事罪穢れを祓い、産土の里が豊かな処でありますようにと祈願する舞です。

 これらの貴重な舞を伝承すべく、年二回の講習会(八月と三月)を実施しています。

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伊予里神楽

2010年05月17日 | 他神社・仏閣

春祭で奉納される伊予里神楽(いよさとかぐら)について説明したいと思います。

日本各地に伝承される神楽は数多くあり、時代と共に盛衰はありますが、愛媛県の中予から南予にかけては現在も盛んに行われています。

この「伊予里神楽」は、江戸時代より伝承されていて、五穀豊穣・家内安全・無病息災を祈願する為の神事芸能として奉納されています。

松山支部では現在、城北・城西地区の神職を中心として組織している「惟神会(いしんかい)」という神楽組で神楽を演じています。

現在実施されている神楽の演目は以下のとおりです。

      一.舞之(まいのくち)

二.稚児神楽(ちごかぐら)

三.(かみむかえ)

四.山之(やまのおう)

五.(たぐさ)

六.(さんめん)

七.(してん)

八.(だいま)

九.(きがえし)

  十.弓之(ゆみのまい) 

 以上十番を演じ、約二時間かかります。

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