7月15日の言葉は信仰についてです。
俗に「病(やまい)は気から」と申します。
病気になった時に「もしひどくなったらどうしよう?」とか、
悪いように悪いように考えると、免疫力が落ちて病状がますます悪くなる事があります。
お医者さんに任せた以上は、「きっと良くなる」と前向きに考えて、
一日も早く良くなるように努力すると同時に神様にお願いをする。
神様が必ず守って下さるという安心感が、免疫力を高め、病気に打ち勝つ力になります。
癌(がん)を宣告された患者が、心機一転、ひたすら信心に打ち込む事で、
癌がいつの間にか消滅していたというケースもあるように、
気持ちのもたらす作用は、大きなものがあります。
病気だけでなく、仕事でも家庭でも、悩みごとがあれば、
悩む思いを祈りにかえて、ひたすら神様にお祈りする。
神様の御恵みは、ラジオやテレビの電波のように、
目には見えず、手にも取れませんが、確実に頂けます。
テレビが受信機によって音が聞こえ、映像が写る様に、心の受信機が清らかであればあるほど、
その御恵みが信仰する人の心の中に光のように差し込んできます。
信じる人にはそれを感じることが出来ますし、
神様のお蔭は信じる人の心の中に集まって来るのです。
神様のお蔭を頂くには何よりも 謙虚な気持ちが大切です。
「物事がうまく行ったときは周りのみんなのお陰、
悪いことは、すべて身から出たさび、自分の責任である」
経営の神様と言われた松下幸之助の言葉です。
こういう謙虚な気持ちが神様にお守り頂ける第一歩です。
伊勢の神宮の神職であった度会延佳(わたらい のぶよし)は
「神様のお蔭を頂けるかどうかは、その人が神様にお誓いしたことに誠実に努力しているかどうかで決まるのである。
ひたすら神様にお祈りしても、そのお蔭がないのは、自分の努力や信心が足りないからである。
お蔭がないからといって神様のせいにすることは、決してあってはならない。これが正しい信仰の仕方である。」
と述べております。
それでは心の受信機を磨くにはどうすれば良いのでしょう?
神道では「浄(じょう)明(めい)正(せい)直(ちょく)」の心を説きます。
浄(じょう) きよらかに すがすがしく 濁りのない心
明(めい) 明るく ほがらかに 晴れやかな心
正(せい) 正しく 嘘がなく 偽りのない心
直(ちょく) かたよらない こだわらない まっすぐな心
ご神前では常にこういう気持ちで、心の受信機を清らかにする事に努めましょう。
なやむ思いを祈りにかえて すがれひとすじ 神様に
清らかに清らかに、もっともっと清らかに、これが神道の心です。
心の幸福は謙虚な気持ちから始まり、感謝の心によって倍増します。