正面虹梁の両端に彫られているのが「獅子」と「獏」です。
日本の「獅子」は「ライオン」と同じで百獣の王「力の象徴」を表し、魔よけの意味があります。
「獏」は想像上の「聖獣(せいじゅう)」で「悪い夢を食べて、良い夢に変える」といわれ、同じく魔よけの意味があります。
向かって右側の獅子と獏は口を開けた阿形(あぎょう)左側は口を閉じた吽形(うんぎょう)で阿吽(あうん)(物事の始まりから終わりまで)を表しています。
又「獅子」の横には牡丹の花が彫られています。これは「獅子身中の虫(しししんちゅうのむし)」という「ことわざ」があるように、
獅子はその体内に寄生する虫により、命を脅かされる事がありますが、牡丹の花から滴(したた)り落ちる夜露に当たるとその虫は死んでしまいます。