(毎日新聞 2009年10月3日 地方版)
アイヌ文化の学習で知られる千歳市立末広小学校(藤崎利博校長、児童数455人)のゲストティーチャーらで構成する「末広小のアイヌ文化学習を支援する会」が、同校での実践をまとめた「さぁ アイヌ文化を学ぼう!」を出版した。野本久栄会長は「この本を読めば、どの学校もアイヌ文化教育ができる」と呼び掛けている。【中川紗矢子】
◇96年から学習
末広小は、96年から「アイヌ文化学習」を全学年の総合的学習や生活科に取り入れている。1年生はアイヌの歌や遊び▽3年生はアイヌの伝統の方法によるサケ漁▽6年ではアイヌ民族楽器のムックリ作り--などと、子供たちの発達段階に応じてカリキュラムを作っている。空き教室には伝統家屋のチセを再現し、地元のアイヌがゲストティーチャーとして授業に参加する。
◇児童たちの感想も
同書では、こうした学習内容や、使用する道具などを紹介しているほか、児童たちの感想もある。例えば、サケ漁を経験した3年生は「私たちが食べている肉も牛を死なせて食べているので、これからのこさないように食べようと思いました」と記している。
政府の「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」が7月にまとめた報告書では、具体的政策の3本柱の一つとして、国民理解の促進を挙げており、アイヌの文化に関する学校教育の充実が求められている。しかし、現場も教員にアイヌについての知識がないなど、課題が多い。
◇共生やエコ学んで
野本会長は「子供のころに学んだことは頭の片隅に残る。大人になった時に思い出して将来に生かしてくれたら一番いい。アイヌ文化からは共生やエコライフを学ぶことができる」と話している。同書はA5判199ページで、1680円。問い合わせは、末広小のアイヌ文化学習を支援する会事務局の道教育大札幌校社会科教育研究室(011・778・0419)へ。
http://mainichi.jp/hokkaido/news/20091003ddlk01100053000c.html
アイヌ文化の学習で知られる千歳市立末広小学校(藤崎利博校長、児童数455人)のゲストティーチャーらで構成する「末広小のアイヌ文化学習を支援する会」が、同校での実践をまとめた「さぁ アイヌ文化を学ぼう!」を出版した。野本久栄会長は「この本を読めば、どの学校もアイヌ文化教育ができる」と呼び掛けている。【中川紗矢子】
◇96年から学習
末広小は、96年から「アイヌ文化学習」を全学年の総合的学習や生活科に取り入れている。1年生はアイヌの歌や遊び▽3年生はアイヌの伝統の方法によるサケ漁▽6年ではアイヌ民族楽器のムックリ作り--などと、子供たちの発達段階に応じてカリキュラムを作っている。空き教室には伝統家屋のチセを再現し、地元のアイヌがゲストティーチャーとして授業に参加する。
◇児童たちの感想も
同書では、こうした学習内容や、使用する道具などを紹介しているほか、児童たちの感想もある。例えば、サケ漁を経験した3年生は「私たちが食べている肉も牛を死なせて食べているので、これからのこさないように食べようと思いました」と記している。
政府の「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」が7月にまとめた報告書では、具体的政策の3本柱の一つとして、国民理解の促進を挙げており、アイヌの文化に関する学校教育の充実が求められている。しかし、現場も教員にアイヌについての知識がないなど、課題が多い。
◇共生やエコ学んで
野本会長は「子供のころに学んだことは頭の片隅に残る。大人になった時に思い出して将来に生かしてくれたら一番いい。アイヌ文化からは共生やエコライフを学ぶことができる」と話している。同書はA5判199ページで、1680円。問い合わせは、末広小のアイヌ文化学習を支援する会事務局の道教育大札幌校社会科教育研究室(011・778・0419)へ。
http://mainichi.jp/hokkaido/news/20091003ddlk01100053000c.html