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百年記念施設、進む老朽化 改修・解体に多額の費用 道内自治体苦慮 閉館も

2017-12-25 | アイヌ民族関連
北海道新聞12/24 05:00
北海道命名から100年目の1968年ごろに計画され、70年以降に相次いで完成した百年記念施設の老朽化が進んでいる。札幌市内の北海道博物館や北海道開拓の村、百年記念塔が主な施設。札幌以外の各地にも記念施設が点在しており、改修や解体には多額の費用がかかる。来年の命名150年目を控え、施設を管理する道や自治体は頭を悩ませている。
 道の100年事業では71年に約12億円かけた北海道開拓記念館、5億円かけた百年記念塔がオープン。83年には約26億円を費やした開拓の村が開設した。開拓記念館は2015年に道立アイヌ民族文化研究センターと統合する形で博物館にリニューアル。統合前の13年度は約5万人だった来場者が16年度は10万人に倍増している。
 一方、早急な対策が求められるのが開拓の村と記念塔だ。開拓の村は外国人客の来場者数がこの5年間で1・6倍の1万3千人に増えたこともあり、道は本年度、屋根が崩れて立ち入り禁止となっていた「旧小川家酪農畜舎」などを2億2千万円かけて改修中だ。
 ただ、村内には明治から大正に建てられた52棟の建造物があり、今後も改修は必要。財政が厳しく、十分な予算が確保できない道は「インターネットで資金を募るクラウドファンディングや民間資金の活用も検討する」としている。記念塔は老朽化で金属片が落下するなどしたため、14年から立ち入り禁止が続く。
 100年事業で、道は1カ所当たり3千万円を補助し、14市町が当時の各支庁管内に17の記念施設を建設した。現在では施設の老朽化が進み、千歳市や渡島管内七飯町など7施設が解体されている。
 存続している留萌管内羽幌町の屋外総合運動場は道内有数のスポーツ施設と期待されたが、現在はトラックコース数が足りずに公式大会が開けない状態だ。町の担当者は「建て替える資金はなく、今は部活動の練習に使うしかない」と説明。郷土資料館を閉館した檜山管内江差町は「財政が厳しく解体ができない」と窮状を訴える。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/153221

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インディアン「ナバホ族」が治療の儀式を行っている約100年前の写真をカラー化

2017-12-25 | 先住民族関連
BIGLOBEニュース 2017/12/23
 アメリカの南西部に先住するインディアン部族「ナバホ族」は、およそ100年前、「ナイト・チャット」と呼ばれる治療の儀式を行っていた。
 患者はサウナのようなものに入り、部族の神話に出てくる神々の扮装をした呪医が儀式を執り行う。この儀式は9日間続けられ、患者は呪医にサウナで定期的に汗をかくよう指導される。
 これらの写真は、1904年から1905年の間にエドワード・S・カーティスが撮影したもので、北フランスのアンジェ出身のフレデリク・デュリーズ(53)によってカラー化されたものだ。
【20世紀初頭のナバホ族の治療儀式「ナイト・チャント」】
 20世紀年代初頭、エドワード・S・カーティスはアメリカ先住民文化の記録を残すために、20年以上を費やして北米インディアンの文化を写真におさめて記録した。財政家J・P・モルガンがその費用の7万5000ドルを出資したという。
 これら一連の写真は、ナバホ族の治療儀式「ナイト・チャント」をとらえたものだ。
 儀式はとても神聖なものなので、カーティスはその儀式を撮影するのは気が進まなかったが、ナバホ族は積極的に協力し、男性たちは部族の神話に出てくる精霊の衣装を身にまとい、儀式を再現してくれたという。
英語でモンスター・スレイヤー(右)、ボーン・オブ・ウォーター(中央)として知られる聖なる双子。神話によると、彼らはホワイト・シェル・ウーマンの子どもたちで、最初の人間。人類を脅かし、頭の皮を剥いでいたモンスターを退治してまわっていたという。彼らはザ・ベガー(左)という神を同伴していた。
【1モノクロ写真をカラー化、鮮明になった当時の部族たち】
 カーティスの残した記録は、アメリカ原住民の言語や音楽を録音した1万個のワックスシリンダー(レコードの原型)、80以上の部族の4万枚もの写真になった。
 更にこれらの写真は、北フランスのアンジェ出身のフレデリク・デュリーズ(53)によってカラー化された。
 「このような不思議な仮面をつけた肖像写真はとても魅力的だ。仮面の裏の彼らはミステリアスで、違う世界の奇妙で謎めいた話から飛び出してきたようにも見える」とデュリーズは語る。

写真左 第三の世界を統括している4人の神々の1人、火の神ブラック・ガッド
image credit:Frederic Durlez/mediadrumworld.com
写真右 同じく4人の神々の1人、ハウス・ガッド。ヴァホの創生神話によると、聖霊から最初の男女をつくったという。
写真略 儀式の仮面を持って立つナバホ族の男性
写真略 儀式の仮面をまとった写真、この仮面は、ナイト・チャントに参加する水生の神フリンジ・マウスを表わしている。
ナイト・チャントのために特別に使われる善行の女神、ハッシェバードを表している
4人の神々の1人、収穫、豊作、雨の神、ガースキディ。種や水でいっぱいのこぶがあるため、重くて体が後傾していて杖をついて支えている。
 ナバホ族の少年たちは成人の儀式を体験してからでないと、部族の誰が仮面をつけているのかを知ることができない。
 アメリカ南西部を起源とするナバホ族が、アメリカ原住民の中でチェロキー族に続いて2番目に大きな部族であることは、アメリカ政府に認定されている。
 2015年時点で、30万人以上が部族のメンバーとして登録されていて、その3分の2以上がアリゾナ州とニューメキシコ州に住んでいる。
References:dailystar / academicなど/ translated by konohazuku / edited by parumo
https://news.biglobe.ne.jp/trend/1223/kpa_171223_6701578437.html

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(6)民族共生象徴空間

2017-12-25 | アイヌ民族関連
苫小牧民報 2017/12/23
 「目に見える形で工事が動き出した。町民からもいよいよ始まったとの声も多く、機運が高まってきている」。2020年4月の民族共生象徴空間オープンに向けた今年1年の動きを振り返り、戸田安彦白老町長は今月の定例記者会見でこう切り出した。
 アイヌ文化復興のナショナルセンターとして国が白老町で整備を進める「民族共生象徴空間」。ポロト湖畔に面する約10ヘクタールの敷地に、中核施設の国立アイヌ民族博物館や伝統文化を体験できる国立民族共生公園を設けるほか、同湖東側の高台には国内の大学などに保管されていたアイヌ民族の遺骨を納める慰霊施設を設置。年間の来館者数100万人を目標に掲げた国のプロジェクトだ。
 今年5月に造成工事が始まり、20年4月24日の開設日も決定。慰霊施設の敷地でも造成やモニュメントの設置工事が着手された。博物館の建設予定地では元チキサニ事務所やチセが解体され、造成工事が進む。作業の様子に町民からも「いよいよ始まったね」「完成が楽しみ」との声も。住民の間で徐々に開設に向けた機運が高まりつつある。
 町は7月29日に開設1000日前記念イベントとして、元気まちしらおい港まつり会場でカウントダウンセレモニーを催し、カウントダウンボードをお披露目した。セレモニーで戸田町長は「もう1000日しかない。アイヌ民族や文化に興味を持ってもらい、多くの来場を期待したい」と力を込めた。
 象徴空間の開設を控え、アイヌ文化の発信を後押ししたり、観光振興に取り組んだりする町民らの動きも。8月には有志らが「みんなの心つなげる『巨大パッチワーク』の会」を設立。アイヌ文様の刺しゅうを施した巨大パッチワークを制作し、公共施設などに飾って広くアイヌ文化をアピールする活動に乗り出した。白老が掲げる「多文化共生」を目指した町民レベルの取り組みで、町外からの協力者も徐々に増えている。
 虎杖浜地区では象徴空間オープン後の観光客の入り込み増も見据え、地元の伝統文化を観光ツールとする地域の取り組みも始まった。べこ餅作りと越後盆踊りの体験観光を商品化。外国人観光客などに虎杖浜に伝わる文化を体験してもらい、地域住民との交流の輪を広げていこうとしている。
 こうした町民の自主的な動きに戸田町長は「自分たちでソフト事業を立ち上げており、来年度はこうした取り組みのスピード感をアップさせ、具体的に多くの町民が関われる組織づくりを始めていきたい」と述べ、行政も支援する考えを示している。
 来年春には、博物館の建築工事がいよいよ始まる見通しだ。開設まであと850日余り。今後、年間100万人を迎え入れる町の体制整備や一層の機運醸成、そして象徴空間の開設を国内外に積極的にPRしていくことが求められている。
https://www.tomamin.co.jp/feature/kono1/1234/

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