共同通信3/2(土) 7:17配信
2011年までロシアの上院議長を務め、現在は下院第4勢力の左派系政党「公正ロシア」党首を務めるセルゲイ・ミロノフ氏は2月28日放送の国営ニュース専門テレビ「ロシア24」で、北方領土(ロシア語名南クリール諸島)について「過去も現在も将来もロシアの領土である」と主張、同党が名称を「ロシア諸島」に改名する提案を行う考えを明らかにした。
ミロノフ氏は特にロシア語でも「ハボマイ」と呼ぶ歯舞群島について改名の必要性を強調。その理由として「歴史的にイトゥルプ(択捉島)、シコタン(色丹島)はアイヌ語由来の名称だが、ハボマイ(歯舞群島)は日本語の地名だ。どうして我々の島に日本語の名前を使わなくてはならないのか」と述べた。
しかし、内閣府のホームページによると、北方四島の名称はいずれもアイヌ語由来で、歯舞については「名称の由来はアイヌ語で『流氷のある島』という意味」だ。ミロノフ氏が何を根拠に「日本語の地名」と主張しているのかは不明だ。
ミロノフ氏は北方領土は18世紀にロシアの探検隊がその存在を確認し、ロシア帝国領に編入しており、歴史的にもロシア領だと指摘。1956年の日ソ共同宣言で定められた平和条約締結後の色丹島、歯舞群島2島の引き渡しも拒否する考えを鮮明にした。また、歯舞群島について当時「緑の島」と名付けられたことから、同じ名前に変更する必要性を力説した。
北方領土を巡っては、ロシアの極右政党、自由民主党所属の下院議員が、北方領土の日本への引き渡しを禁ずる法案を下院に提出するなど、議会内でも反対の声が強まっている。
公正ロシアは貧困対策や汚職取り締まりなど、いわゆる左派的な政策を主張する政党だが、議会ではプーチン政権の政策に賛同することも多く「体制内野党」と称される。ミロノフ氏は2004、12年の大統領選に出馬したが落選。18年の大統領選には「ロシア政界でプーチン氏に代わる価値ある人はおらず、彼は最良の候補」として自党から候補を擁立しなかった。 (共同通信=太田清)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190302-00000001-yonnana-soci
2011年までロシアの上院議長を務め、現在は下院第4勢力の左派系政党「公正ロシア」党首を務めるセルゲイ・ミロノフ氏は2月28日放送の国営ニュース専門テレビ「ロシア24」で、北方領土(ロシア語名南クリール諸島)について「過去も現在も将来もロシアの領土である」と主張、同党が名称を「ロシア諸島」に改名する提案を行う考えを明らかにした。
ミロノフ氏は特にロシア語でも「ハボマイ」と呼ぶ歯舞群島について改名の必要性を強調。その理由として「歴史的にイトゥルプ(択捉島)、シコタン(色丹島)はアイヌ語由来の名称だが、ハボマイ(歯舞群島)は日本語の地名だ。どうして我々の島に日本語の名前を使わなくてはならないのか」と述べた。
しかし、内閣府のホームページによると、北方四島の名称はいずれもアイヌ語由来で、歯舞については「名称の由来はアイヌ語で『流氷のある島』という意味」だ。ミロノフ氏が何を根拠に「日本語の地名」と主張しているのかは不明だ。
ミロノフ氏は北方領土は18世紀にロシアの探検隊がその存在を確認し、ロシア帝国領に編入しており、歴史的にもロシア領だと指摘。1956年の日ソ共同宣言で定められた平和条約締結後の色丹島、歯舞群島2島の引き渡しも拒否する考えを鮮明にした。また、歯舞群島について当時「緑の島」と名付けられたことから、同じ名前に変更する必要性を力説した。
北方領土を巡っては、ロシアの極右政党、自由民主党所属の下院議員が、北方領土の日本への引き渡しを禁ずる法案を下院に提出するなど、議会内でも反対の声が強まっている。
公正ロシアは貧困対策や汚職取り締まりなど、いわゆる左派的な政策を主張する政党だが、議会ではプーチン政権の政策に賛同することも多く「体制内野党」と称される。ミロノフ氏は2004、12年の大統領選に出馬したが落選。18年の大統領選には「ロシア政界でプーチン氏に代わる価値ある人はおらず、彼は最良の候補」として自党から候補を擁立しなかった。 (共同通信=太田清)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190302-00000001-yonnana-soci