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阿寒湖アイヌシアター「イコㇿ」の演目一新 3月19日(土)から

2019-03-18 | アイヌ民族関連
旬刊旅行新聞 2019年3月18日 営業部:鈴木 克範
撮影:ヨシダ ナギ
阿寒アイヌ工芸協同組合と阿寒観光協会まちづくり推進機構は、、北海道阿寒湖温泉の阿寒湖アイヌシアター「イコㇿ」の演目を一新し、デジタルアートとアイヌ古式舞踊を融合した新プログラム「阿寒ユーカラ『ロストカムイ』」を制作、2019年3月19日(火)から一般上演を始める。
 プログラムは、阿寒湖温泉のアイヌの人々が継承してきた歌や踊りなどの伝統×文化を、国内外から同地を訪れる多くの人々に知ってもらうために企画した。ヨシダ ナギ、Kuniyuki Takahashi、UNO、WOW inc.、坂本大輔(JTBコミュニケーションデザイン)といった、写真やデジタルアート、サウンドデザインなどの分野で注目を集めるクリエイターが阿寒湖に集結し、アイヌ古式舞踊、現代舞踊、3DCG、7.1chサラウンドを組み合わせ、5台のプロジェクターで舞台を立体化した新演目、「ロストカムイ」を制作した。
 同作では、「アイヌとエゾオオカミとの共生」をテーマとした物語がデジタル技術と舞踊で立体的に再現され、自然を尊び共存してきたアイヌの人々の暮らしの中から生まれた歌や踊りなど、アイヌの世界観を存分に体感することができる。あわせて「古式舞踊」と「イオマンテの火まつり 」の演目もリニューアルし、伝統的かつ斬新な演出でアイヌ文化を紹介する。
■阿寒ユーカラ「ロストカムイ」
公演開始日:2019年3月19日(火)
公演時間:
 3-4月と5-6月の平日は午後9:15から1公演
 5-6月の土日祝日と7-10月は午後3:00、午後9:15からの2公演
上演時間:約40分
当日入場料:大人2,200円、小学生600円
■阿寒ユーカラ「古式舞踊(新版)」
公演開始日:2019年3月19日(火)
公演時間:
 3月19日(火)-4月20日(土)は午後8:15から1公演
 4月21日(日)-4月30日(祝)は公演なし
 5-10月は午前11:00、午後1:30、午後4:30からの1日3公演
上演時間:約30分
当日入場料:大人1,080円、小学生600円
■阿寒ユーカラ「イオマンテの火まつり(新版)」
公演日:4月21日(日)-11月30日(土)
公演時間:午後8:15分より1公演
上演時間:約30分
当日入場料:大人1,200円、小学生600円
□チケット購入方法
購入先:
 阿寒湖アイヌシアター「イコㇿ」窓口および阿寒湖温泉街の旅館、ホテルのフロントで。
 ※15人以上は団体予約(10%引)あり。
□ 阿寒ユーカラ「ロストカムイ」の物語
 アイヌは「動物にも、草木にも、水や火や風にもカムイ(アイヌ語で神様の意味)が宿る」と信じている。とくにエゾオオカミは、狩りをする神「ホロケウカムイ」と呼ばれ、カムイの中でもアイヌに狩りを教え、時に助ける特別なカムイとされてきた。しかし、エゾオオカミは明治時代から減少し、現在は絶滅に至った。
 新しいプログラムでは、失われたカムイ、ホロケウカムイを、かつてアイヌの人々とともに生きた阿寒の森とともに舞台に再生。アイヌが畏怖し、敬まってきたカムイを伝統的な古式舞踊と現代舞踊によって再現する阿寒ユーカラ「ロストカムイ」として舞台化した。今日までアイヌの人々が口承文芸として伝えてきたユーカラの世界が、阿寒湖で描かれる。
□ 阿寒湖アイヌシアター「イコㇿ」概要
 日本初のアイヌ文化専用屋内劇場として2012年にオープン。国の重要無形文化財・ユネスコ世界無形文化遺産である「アイヌ古式舞踊」等を上演し、年間約6万人の観客が訪れている。​「イコㇿ」はアイヌ語で「宝物」の意味。小さい「ㇿ」の字はアイヌ語音を表現したもの。(英語表記はIkor)
所在地:北海道釧路市阿寒町阿寒湖温泉4丁目7-84
座席数:332席 + 後部立見観覧数:120人
http://www.ryoko-net.co.jp/?p=51560

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サハリン「ユジノサハリンスク」旧樺太の地の今は

2019-03-18 | 先住民族関連
毎日新聞 2019年3月18日 藻谷浩介 / 地域エコノミスト
ロシア・ユジノサハリンスク編(1)
 ロシア・サハリン州の、州都ユジノサハリンスク(日本語にすれば「南サハリン市」)。成田空港から直行便で2時間半、新千歳空港からだと1時間20分のこの町は、1905年から45年の40年間「豊原」と呼ばれ、日本の樺太庁が置かれていた。ロシア人相手の地域振興講座の講師として出向き見聞した“欧州になった日本”のいま。
この記事は有料記事です。
残り3206文字(全文3378文字)
https://mainichi.jp/premier/business/articles/20190314/biz/00m/020/007000c

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「ハカ」で犠牲者を追悼 地元高校生、現場モスク前で NZ銃乱射

2019-03-18 | 先住民族関連
毎日新聞 2019/03/18 13:20

© 毎日新聞 銃乱射テロ事件の現場となったモスク前で、伝統舞踏ハカをささげる地元高校生ら=ニュージーランド・クライストチャーチで18日、AP
 ニュージーランド(NZ)南部クライストチャーチで15日に起きた銃乱射テロ事件の現場となったモスク(イスラム教礼拝所)前で18日、地元高校生が先住民族マオリの伝統舞踊ハカをささげ、犠牲者を追悼した。ロイター通信などが伝えた。
 事件ではクライストチャーチ市内の2カ所のモスクが相次いで襲撃され、少なくとも計50人が犠牲になった。
 花束を手にモスク前を訪れた高校生は、すでにたくさんの花束で埋め尽くされた道路の上に献花。犠牲者の冥福を祈り、厳粛な表情でハカをささげた。終了後、涙をぬぐう生徒らの姿もあった。【佐藤賢二郎】
https://www.msn.com/ja-jp/news/world/「ハカ」で犠牲者を追悼-地元高校生、現場モスク前で-nz銃乱射/ar-BBUTZZ1#page=2

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<訪問>「新しいアジアの予感」を書いた 安里英子(あさと・えいこ)さん

2019-03-18 | ウチナー・沖縄
北海道新聞 03/17 05:00
沖縄のアイデンティティー自問
 日本にとって沖縄とは何か。そうした問いを繰り返しながら、基地が過度に集中する沖縄の怒りや悲しみ、琉球孤の精神世界、戦時下の朝鮮人強制連行などに向き合ってきた。
 敗戦から3年後、米軍占領下の那覇市・首里で生まれた。かつての琉球王朝のお膝元で、首里城跡には琉球大学があった。10代のころは「60年安保闘争」の真っ盛り。近所のキャンパスから学生運動のざわめきが伝わってきた。文学少女だった著者は愛読する太宰治と決別した。
 「沖縄が置かれている厳しい状況と合わないわけ。それからは社会科学への関心が高まっていきました」
 太平洋戦争末期、沖縄は地上戦の戦場になり、住民の4人に1人が犠牲になった。戦後は銃剣とブルドーザーで土地を奪われ、基地に占有された。女性への強姦など米軍人の犯罪が連日のように起こった。
 「沖縄で生きる自分自身のアイデンティティーが分からなくなったんです。アメリカでもなさそうだし、復帰運動では日本へ向かっている。政治的な矛盾の中で悩みました」
 首里は琉球の権力を象徴する場所だった。そのため、1879年(明治12年)の明治政府による琉球併合後は文化的な抹殺が首里から始まった。20代後半になった著者は沖縄的なものを求め、ミニコミ誌「地域の目」を発行した。創刊号のテーマに「戦後自治」を選び、沖縄生まれの書き手として聞き書きによる証言を重ねていった。
 沖縄戦で生き残った人たちは戦後、収容所に入れられ、村に戻ってみると家々は金網に囲まれて基地に取り込まれていた。だから、基地の周辺にテント小屋を作り、それが次第にかやぶきやトタン、瓦ぶき、コンクリートの家へと変化していった。
 住民がいち早く力を合わせて集落ごとに公民館を建て、相互扶助の拠点にした。同時に伝統信仰の場「御嶽(うたき)」も精神的よりどころとして再生されていった。「復帰後も変わらぬ現実に自分が向かえば向かうほど、私は沖縄の精神世界を追求していきました」
 本書にはこれまで発表した論文やエッセーなどを収録した。琉球の聖地を巡り、古層に触れた後は、アイヌ民族、台湾、朝鮮半島とたどった。アイヌ民族の萱野茂さんやチカップ美恵子さん(いずれも故人)との出会い、魂の交流が語られる。
 書名は「新しいアジアの予感」。いま沖縄で暮らし、直観的に“風”を感じている。「朝鮮半島は統一へ進むと思う。その時に日本はどう向き合うのか。それが問われているし、変わらざるを得ないでしょう」
編集委員 伴野昭人
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/287438

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<書評>歪む社会

2019-03-18 | アイヌ民族関連
北海道新聞 03/17 05:00
安田浩一、倉橋耕平著
右傾化の来歴と現状論じる
評 五野井郁夫(高千穂大教授)
 近年、世界中で極右が台頭し排外主義が蔓延(まんえん)しつつある。日本社会も例外ではない。この右傾化の来歴と現状を論じたのが本書である。
 ネット右翼と呼ばれるインターネット上から発生した差別主義者はナショナリストで歴史修正主義者、中国や韓国に対して排外主義的で、国内でも沖縄、アイヌ民族を敵視する傾向を持つ。調査では40、50代の男性に多く、高等教育も受け、実入りもいい。だがまともな現代史も知らず、ネット上で出合った不確かな情報や陰謀論を真実だと受け取ってしまう傾向がある。
 なぜなのか。本書は多くの自民党国会議員も名を連ねる日本会議などの右派が、1990年代以降のサブカルチャーに影響を受けている点に注目する。2012年以降、自民党の国政選挙投開票日の前日のマイク納めはいつもサブカルの聖地、秋葉原だ。
 サブカルやスピリチュアル系、自己啓発本に差し込まれた陰謀論やヘイトが、ネット上とムック本などを通じて人々の心を蝕(むしば)んでいった。UFOで有名な雑誌「ムー」で使われていたオカルトネタが、いまでは真面目に日本会議系の公民の教科書で崇(あが)められている。ヘイト本や陰謀論を売る出版社側は、この出版不況の中で信念などなく、ただもうかるというだけで売りさばいている衝撃の事実も明らかにされる。
 では粗製乱造されるネットの陰謀論やヘイト本に対して、いかなる手を打てるのか。明らかに間違っているものをただ批判するだけでは何も変わらないため、いま必要なのは理論よりも運動だと本書は説く。
 たとえば右派系ネットニュースサイトの「保守速報」はネット広告で収入を得ていたが、同サイトに広告を出していた企業に消費者らが社会的責任を求め、出稿を止めさせることでヘイトの拡散に歯止めをかけたのだ。こうした行動のためのヒントも本書には紹介されており、便利だ。運動としての出版活動たる本書のような書籍が、今後も多く世に出ることを望む。(論創社 1836円)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/287437

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SNSで自滅する自撮り首相トルドー、スキャンダルで進歩主義イメージが...

2019-03-18 | 先住民族関連
ニューズウィーク3/18(月) 16:46配信
<カナダのトルドー政権が選挙イヤーに失速。多様性・男女同権の旗手だったが、ソーシャルメディア戦略に溺れ、バイラルな砂上の楼閣が揺らいでいる>
2015年11月に就任したカナダのジャスティン・トルドー首相は、多様性と男女のバランスを重視した組閣を行い、新左派政権の誕生を印象付けた。
閣僚を男女同数にした理由を聞かれたトルドーの答えは、「なぜなら2015年だから」。この言葉は瞬く間に世界中に広まった。
そして2019 年の今、トルドー政権は自業自得のスキャンダルの真っただ中にいる。ソーシャルメディアとテレビの生中継で繰り広げられている政治ショーは国政を麻痺させ、トルドーも失脚しかねない。
ソーシャルメディアは「バイロクラシー」、すなわちバイラル(ソーシャルメディアを使った口コミ)な政治支配を可能にする。だが、ソーシャルメディアは本質的に自滅を招く。トルドーはその生きた教材だ。
現在、トルドー政権を揺るがしているのは「SNCラバラン・スキャンダル」。だがカナダの政治史を振り返れば、似たようなことは数多くあった。ケベック州モントリオールを拠点とするSNCラバランは、国内で8500人、国外で数万人の従業員を擁する大手建設会社だ。以前から国内外で疑惑が絶えず、リビア政府に対する贈賄をめぐりカナダで刑事訴追された。
SNCラバランは司法取引を模索したが、検察は応じなかった。これに対しトルドーと側近が、ケベックの雇用(とケベックの票)を守るためとして昨年、ジョディ・ウィルソンレイボールド法相兼司法長官に「不適切な圧力」をかけ、訴追の延期を迫ったとされる。要求に従わなかったウィルソンレイボールドは今年1月に退役軍人問題相に降格され、2月に辞任した。
2月末に議会で不適切な圧力について証言したウィルソンレイボールドは、最後にこう締めくくった。「伝統ある先住民の一族に生まれた1人として、私は真実を述べています」
まさにツイッター向きのセリフだ。カナダ自由党や閣内の同僚の一部が、さまざまなソーシャルメディアで支持を明言した。
ただし、世間の反応はやや薄い。ケベックの地方議員が懸念を表明してはいるが、もっぱら地元の雇用に関することだ。
トルドー政権の自滅型政治が、ようやく本領を発揮している。見せかけの美徳とソーシャルメディアで権力を握った手法そのものが、自滅を招くのだ。
トルドーは、進歩主義のセレブというイメージを操る達人だ。ソーシャルメディアを使いこなせば選挙に勝てることも証明した。
美徳と権力は両立しない
ただし、そうした政治手法は代償を伴う。トルドーは今まさに、無垢のイメージを保ち続けなければならないという代償を払っている。
イメージと権力がせめぎ合う緊張は、2015年に自由党が政権を奪回したときから始まっている。ファースト・ネーションズ(先住民族)議会の元地域代表で部族長の娘でもあるウィルソンレイボールドは、トルドー政権の多様性の象徴だ。
カナダの先住民には、地位と権利の回復を目指してきた長い歴史がある。一方でカナダ政府は、2007 年の国連の「先住民族の権利に関する国際連合宣言(UNDRIP)」に反対した。
政治家としての純粋な美徳を考えれば、ウィルソンレイボールドはUNDRIPの導入を進めるべきだろう。しかし彼女は法相として、「インディアン法」という悪名高い国内法を守る政治的責任を負っている。
キャサリン・マッケナ環境・気候変動相も、似たような矛盾を突き付けられた。彼女はツイッターとフェイスブックの投稿で、女性は男性より気候変動から受ける影響が大きいと示唆する研究を引用した。「自分は女性と環境のために戦っている」という姿勢を強調したかったのだろう。
ただし、彼女は大臣として、アルバータ州のオイルサンド(石油成分を含む砂岩)を世界に売り込むためのパイプラインを建設する責任者でもある。「女性と環境のために」という看板はどこに行ったのか。
政治や政治学の歴史に詳しい人なら知っているとおり、美徳と権力は常に両立するわけではない。むしろ、傍観者でいるほうがはるかに楽だ。
傍観者なら、UNDRIPを取り巻く複雑な事情は無視して、インディアン法は国の不名誉だとツイッターで叫んでいればいい。物事を実現するために必要な譲歩は無視して、自分を批判する人々を女性蔑視だと名指しすればいい。
ソーシャルメディアは、美徳と権力の根本的なジレンマを見事に抹消してくれる。
偽善的な本性がウケる?
トルドー政権は今のところ、進歩的な政府として目覚ましい成果を上げている。カナダの子供の貧困率は2002年以降で最も低くなった。機能する多文化主義のとりでを守り、難民を支援している。あのドナルド・トランプ米大統領とNAFTA(北米自由貿易協定)の再交渉に成功し、嗜好用のマリフアナ(大麻)を合法化した。経済成長はG7で1位か2位をほぼ維持している。
もっとも、具体的な成果ではあるが、政治的にはあまり重要ではない。そもそもトルドー政権は、バイラルという実体のない砂の上に建てられた城なのだから。
<2019年3月19日号掲載>
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190318-00010003-newsweek-int

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