恐懼に堪えない日々

【恐懼】(きょうく)・・・ おそれかしこまること。日々の生活は恐懼に堪えないことばかりですよね。

10/29(日)末廣亭夜席

2017年10月29日 | 噺とか
黒門亭で「鉄指南」を楽しんだのち、新宿へ移動して末廣亭へ。
19時からの割引を利用すると1500円なのでお手軽ですね。
10月下席はなんせ仲入り後の顔付けがいいもので。
19時前、末廣亭の前は大雨ながらも仲入り割引を利用するお客さんの列が。
思えば先週の日曜日も台風接近だったわけですが、
今日は先週よりも客席がにぎわっており、8割ぐらいの入りでした。
台風接近でも人がいるところに入るものです。

小はん「親子酒」
-仲入り-
天どん「ひろっちゃった!」
こいる「漫談」
扇 辰「紫檀楼古木」
百 栄「マザコン調べ」
正 楽「紙切り(紫檀楼古木・三K辰文舎)
文 蔵「らくだ」

・天どん師匠が困ったときによく使う、客席アンケート。
 古典か新作か、希望を挙手させるわけですが、今日は新作に軍配。
 初めて聞くネタでしたが、最近作った新しい噺なのかな。
 茶封筒に入ったお金をめぐって二人の人物が描くドタバタ話。
 天どん師匠のこういうキャラクター設定とか描写がたまらなく好きです。

・扇辰師匠の「紫檀楼古木」は初耳の噺。
 こんな天気の日だから珍しい噺でも・・・ということで始まりましたが、
 やはりこういう時だからこそかかる噺もあるんですねぇ。

・百栄師匠「マザコン調べ」もタイトルこそ知っていましたが、初耳。
 今日はこういうのが多い気がします。得した気分ですね。
 古典「大工調べ」をもとにした噺ですが、まぁ面白い。
 師匠が演じるお母さん役のはまり方といい、微妙な言い立てとか、たまりません。

・文蔵師匠は大ネタ「らくだ」。
 熱演で終演になったのが大幅に延長して21時20分ごろでした。
 こんな日に来てくれるお客さんのために、ということでの大ネタでしょうか。
 しかしまぁ文蔵師匠のああいう悪人キャラクターとか、凄味があってリアルに怖い。
 大声を出すシーンで近くの女性が本当にビクッてなってましたからねぇ。
 くず屋が酔っぱらって豹変していく過程も楽しめました。

またしても末廣亭を出たら雨はやんでいる。ついていますね。
いやー、黒門亭からの末廣亭、充実の一日でした。

恐懼謹言。
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10/29(日)黒門亭第3026回

2017年10月29日 | 噺とか
先週に続き、またしても週末の台風接近で朝からの雨です。
今日はとりあえず黒門亭の小ゑん師匠が目当てです。
ネタ出しされている「鉄指南」を楽しみに黒門亭へ。
2時前の到着にもかかわらず雨の中、10人以上の行列。

きいち「金明竹」
やなぎ「そば清」
勢 朝「紀州」
金 時「お若伊之助」
小ゑん「鉄指南」

・きいちさん、やっぱり師匠の語り口に似ているなぁと思います。
 かなり安定して聴ける感じがいいですね。
 挟み込まれたチラシに勉強会のお知らせが。
 二つ目も近いのでしょうかね。

・やなぎさん「そば清」は、師匠の得意ネタですかね。
 さん喬師匠で何度か聞いていますが、随所にオリジナルも。
 汗を流してそばをすする熱演が印象的です。

・勢朝師匠の小のネタは寄席でちょいちょいかかりますね。
 マクラたっぷりからの「紀州」がおなじみですが、
 黒門亭ならではということなのか、普段のサゲのあとに、
 落語協会会長をめぐる争いを将軍後継争いになぞらえ、
 なぜ圓歌師匠が会長にならず馬風師匠になったのか、
 というような感じでサゲにもっていきました。
 なるほどねー、という感じです。

・金時師匠「お若伊之助」は、タイトルこそ知っていましたが、
 初めて聞いた噺でした。
 ついつい聞きこんでしまいました。
 こういう話が聞けるのも黒門亭のいいところでしょうか。

・小ゑん師匠の「鉄指南」、これが目当てでした。
 古典の「あくび指南」の鉄道バージョンですが、
 随所にはんだ付けの話や天文の話が出てくるのが小ゑん落語ですねぇ。
 春はいすみ鉄道のあくび、なんていう感じで噺が進んでいく。
 これ、落語にも鉄道にも詳しくないと笑えないんじゃないかと心配になります。
 随所に笑いがちりばめられた珠玉の一席でした。すばらしいなぁ。

黒門亭を出たら、さっきまでの大雨が嘘のように上がっていました。
よしよし。

恐懼謹言。
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