なかの芸能小劇場で行われている新作落語の公演です。
以前にも参加したことがあって、今回は古今亭志ん五師匠の作品集です。
開場前にすでに長蛇の列ができており、開演時にはほぼ満席の盛況。
今回は14時開演ということも関係しているのでしょうかね。
開演後、私服姿の天どん師匠と志ん五師匠によるオープニングトークで始まります。
このトークも、なんというか思わぬ方向に行ってしまいましたね。
彩大師匠が金髪にした経緯など、ネットには書かないでねと言われましたが・・・
検索するとちょいちょい出てくるもんです。
さて、演目。
花いち「出目金」
めぐろ「笑いの身代金」
駒 次「警察23時ごろ」
天どん「トイレの死神」
-仲入り-
粋 歌「フォーリンロボ」
きく麿「風俗風レストラン」
志ん五「ぽっちゃり共和国」
・花いちさん、花緑一門でありながら新作派も手掛ける才能あふれる二つ目さん。
マクラでは前座時代の苦労話をいくつか。
高座返しをする際に縫い目のあるほうを客席のほうに向けてしまった話や、
どの師匠の着物かわからないときは、匂いを頼りにするため、鼻が利くようになったことなどなど。
志ん五作品は本編が短いものが多いらしく、こういうエピソードが聞けるのも面白いかも。
で、本編の「出目金」は代表作といったところでしょうか。
金魚になって演じるコミカルな動きが癖になりますね。
・めぐろさんもマクラをたっぷりと。
前座時代に小三治独演会の前座を務めた際、電車の遅れで小三治師匠が会場に到着しない。
そこで、しかたなく「たらちね」を25分もかけてゆったりやったところ、
小三治目当ての客が怒り出して、二度と小三治師匠に呼ばれることはなかったんだとか。
前座にとって小三治師匠と円丈師匠に呼ばれることは恐怖でしかない、と。
本編は「笑いの身代金」で、マクラからすんなりと入っていきます。
笑いのわからない男が噺家を人質に取って・・・というストーリー。
いつものめぐろさんの作風と違ってこれはこれでまた面白いですね。
・駒次さん、今秋に真打の昇進を控えております。
マクラでは調布のインターナショナルスクールでの学校公演の話を。
小学校での仕事、としか聞いておらず、直前にインターナショナルスクールと聞いて大慌て。
先生が落語の同時通訳をしてアメリカ人の生徒に聞かせるも、見事にすべる。
女の子に慰められるも、こんなみじめなことはない、と語っておられました。
「警察23時ごろ」は、以前に聴いたことがありますが、演者が変わると雰囲気も変わります。
駒次さん特有の歯切れの良さが噺の面白さをさらに高めてくれます。
・天どん師匠は「トイレの死神」。
本編の前に、7月上席で鈴本のトリをとる告知をされていましたが、
何を間違えたか宣伝用のチラシを昨年バージョンで1500枚発注してしまったのだそう。
たしかに、今日織り込まれていたチラシはまさにそれで、そんなことが・・・と。
で、演題に関する話では、天どん師匠は住んでいるところが近いこともあって、
志ん五師匠とよく飲みに行くのだそうですが、この噺の本題にもそれをにおわせる場面がちらほら。
しかし帰る電車の中で、いい年した男の人2人が女性の品定めをするなんて、ねぇ。
トイレを我慢する男の前に死神があらわれて、というなんとも想像のつく噺ですが、
それでも天どん師匠が演じると何とも面白いものです。
・粋歌さんはマクラ短め、ササっと本題へ。
もてない男が女性ロボットを注文して家に呼ぶ、というストーリー。
なんとなくそのままドタバタでは終わらず、一ひねりされているところが工夫でしょうか。
粋歌さんの田舎訛りもよく似合っていましたね。
「銀座なまはげ娘」でもそんな感じでしたかね。
・きく麿師匠はマクラで志ん五師匠との釣りに関する話を。
毎年、きく麿・彦いち・白鳥・志ん五・彩大・丈二のメンバーでアウトドアに行くそうですが、
以前、対馬に出かけたときの車内で「歌之助モノマネ勝負」をして盛り上がった話を披露。
さすが、九州弁だけあって何とも特徴をつかんでいてうまい。
そんな盛り上がる中でも、志ん五師匠は冷静だったそうで、なんともクールな人です、と評しておられました。
「風俗風レストラン」はあくまでレストランの話なのですが、
やはりどうしても下ネタ方面にいってしまいますねぇ。
途中から稽古不足がたたったのか、噺がしどろもどろになり、
円丈師匠よろしく台本のノートを取り出して強引に終わらせるというハプニング。
いやー、これはこれで面白いのですが、本来のストーリーも気になるところ。
・トリで志ん五師匠があがります。
「ぽっちゃり共和国」は3年ぶりにかけた話のようですが、これもごく軽く。
女性のストライクゾーンが広いと他の演者からさんざん言われていましたが、
個人的にはぽっちゃりが好きで、食べている女に人がたまらなく好き、と。
そんな流れからのこの噺でした。
調べてみると志ん五師匠もあれこれ新作を創作されているのですね。
寄席で聞くのはごく僅かなので、こうやって聞いてみると本当に多彩で面白い。
次は、鉄道落語でおなじみの駒次さんの台本でこの企画をやろうといっていましたが、
果たしてどうなるのでしょうかねぇ。
恐懼謹言。
以前にも参加したことがあって、今回は古今亭志ん五師匠の作品集です。
開場前にすでに長蛇の列ができており、開演時にはほぼ満席の盛況。
今回は14時開演ということも関係しているのでしょうかね。
開演後、私服姿の天どん師匠と志ん五師匠によるオープニングトークで始まります。
このトークも、なんというか思わぬ方向に行ってしまいましたね。
彩大師匠が金髪にした経緯など、ネットには書かないでねと言われましたが・・・
検索するとちょいちょい出てくるもんです。
さて、演目。
花いち「出目金」
めぐろ「笑いの身代金」
駒 次「警察23時ごろ」
天どん「トイレの死神」
-仲入り-
粋 歌「フォーリンロボ」
きく麿「風俗風レストラン」
志ん五「ぽっちゃり共和国」
・花いちさん、花緑一門でありながら新作派も手掛ける才能あふれる二つ目さん。
マクラでは前座時代の苦労話をいくつか。
高座返しをする際に縫い目のあるほうを客席のほうに向けてしまった話や、
どの師匠の着物かわからないときは、匂いを頼りにするため、鼻が利くようになったことなどなど。
志ん五作品は本編が短いものが多いらしく、こういうエピソードが聞けるのも面白いかも。
で、本編の「出目金」は代表作といったところでしょうか。
金魚になって演じるコミカルな動きが癖になりますね。
・めぐろさんもマクラをたっぷりと。
前座時代に小三治独演会の前座を務めた際、電車の遅れで小三治師匠が会場に到着しない。
そこで、しかたなく「たらちね」を25分もかけてゆったりやったところ、
小三治目当ての客が怒り出して、二度と小三治師匠に呼ばれることはなかったんだとか。
前座にとって小三治師匠と円丈師匠に呼ばれることは恐怖でしかない、と。
本編は「笑いの身代金」で、マクラからすんなりと入っていきます。
笑いのわからない男が噺家を人質に取って・・・というストーリー。
いつものめぐろさんの作風と違ってこれはこれでまた面白いですね。
・駒次さん、今秋に真打の昇進を控えております。
マクラでは調布のインターナショナルスクールでの学校公演の話を。
小学校での仕事、としか聞いておらず、直前にインターナショナルスクールと聞いて大慌て。
先生が落語の同時通訳をしてアメリカ人の生徒に聞かせるも、見事にすべる。
女の子に慰められるも、こんなみじめなことはない、と語っておられました。
「警察23時ごろ」は、以前に聴いたことがありますが、演者が変わると雰囲気も変わります。
駒次さん特有の歯切れの良さが噺の面白さをさらに高めてくれます。
・天どん師匠は「トイレの死神」。
本編の前に、7月上席で鈴本のトリをとる告知をされていましたが、
何を間違えたか宣伝用のチラシを昨年バージョンで1500枚発注してしまったのだそう。
たしかに、今日織り込まれていたチラシはまさにそれで、そんなことが・・・と。
で、演題に関する話では、天どん師匠は住んでいるところが近いこともあって、
志ん五師匠とよく飲みに行くのだそうですが、この噺の本題にもそれをにおわせる場面がちらほら。
しかし帰る電車の中で、いい年した男の人2人が女性の品定めをするなんて、ねぇ。
トイレを我慢する男の前に死神があらわれて、というなんとも想像のつく噺ですが、
それでも天どん師匠が演じると何とも面白いものです。
・粋歌さんはマクラ短め、ササっと本題へ。
もてない男が女性ロボットを注文して家に呼ぶ、というストーリー。
なんとなくそのままドタバタでは終わらず、一ひねりされているところが工夫でしょうか。
粋歌さんの田舎訛りもよく似合っていましたね。
「銀座なまはげ娘」でもそんな感じでしたかね。
・きく麿師匠はマクラで志ん五師匠との釣りに関する話を。
毎年、きく麿・彦いち・白鳥・志ん五・彩大・丈二のメンバーでアウトドアに行くそうですが、
以前、対馬に出かけたときの車内で「歌之助モノマネ勝負」をして盛り上がった話を披露。
さすが、九州弁だけあって何とも特徴をつかんでいてうまい。
そんな盛り上がる中でも、志ん五師匠は冷静だったそうで、なんともクールな人です、と評しておられました。
「風俗風レストラン」はあくまでレストランの話なのですが、
やはりどうしても下ネタ方面にいってしまいますねぇ。
途中から稽古不足がたたったのか、噺がしどろもどろになり、
円丈師匠よろしく台本のノートを取り出して強引に終わらせるというハプニング。
いやー、これはこれで面白いのですが、本来のストーリーも気になるところ。
・トリで志ん五師匠があがります。
「ぽっちゃり共和国」は3年ぶりにかけた話のようですが、これもごく軽く。
女性のストライクゾーンが広いと他の演者からさんざん言われていましたが、
個人的にはぽっちゃりが好きで、食べている女に人がたまらなく好き、と。
そんな流れからのこの噺でした。
調べてみると志ん五師匠もあれこれ新作を創作されているのですね。
寄席で聞くのはごく僅かなので、こうやって聞いてみると本当に多彩で面白い。
次は、鉄道落語でおなじみの駒次さんの台本でこの企画をやろうといっていましたが、
果たしてどうなるのでしょうかねぇ。
恐懼謹言。