「月々に月見る月は多けれど月見る月はこの月の月」の短歌で有名な「中秋の名月」が今日と成って居る。此れは旧暦の八月十五日の事で此の日は太陽暦では毎年固定されずズレるので「中秋の名月」は必ずしも満月の日とは限らない事に成る。反して「仲秋の名月」と言う表現が有るが此れは旧暦の満月の日をさす言葉で正確には(天文学的には)今年の場合は9月25日が其の日に当たる。従って正確に表現するならば今晩の月は「中秋の名月」と成り明日の月が「仲秋の名月」と成る。現代と成っては如何でも良い事だが此の違いを正確に理解して居る人の割合は少ないと思われるが私は子供の頃に此の違いを父親から教えて貰い鮮明に記憶して居る。
又、最初の短歌を父が土に書いて「此処に月の文字が幾つ入って居るか?」と聞かれ「七つ」と答えたら「月々の々の文字は漢字では無く本来は月月と書くので月は8個で」旧暦の8月の中秋の名月を歌った短歌である事も教えて貰い子供心に此の韻を踏んだ表現が面白く直ぐに此の短歌を憶えてしまった。最近、此の短歌を聞く事は無いが今日の昼のテレビのニュースで今晩が「中秋の名月」に当たる事を知り、ふとそんな事を思い出したので今晩の「中秋の名月」を家内と楽しみたい処だが先程から雨が降り出し今晩の月見は一寸難しそうな状況・・・・・駄目な様なら明日の「仲秋の名月」を楽しむ事にする。