パールライスのつれづれなるままに

日常のちょっと気になった事を気ままに書くブログ
最近は、美術鑑賞・ガジェット紹介が中心です。

生賴範義(おうらいのりよし)展 at 上野の森美術館

2018年01月07日 | アート・文化
誰もが見たことがある絵です。
本、映画ポスター、新聞広告・・・
「スター・ウォーズ 帝国の逆襲」の国際版ポスターで一躍有名になりました。
緑色の宇宙が斬新でした。


様々な分野でイラストを描いています。
こういう姿勢だったらしいです。
「注文主の要望を聞く、描く、忘れる、注文主の・・・」の繰り返し。
その商品が売れるためには、どのような絵が効果的か?を考える・・・イラストレーターだから当たり前でしょうが、それでもこの迫力、単なる職人の域を超えています。
その膨大な量を総括するのは、ピラミッドが必要だったのでしょう。



一部の展示(原画以外)が撮影できます。いつもの通りスライドショーにしてみました(こればっか)。
また、SF作家平井和正の小説「幻魔大戦」に登場するキャラ、サイボーグ戦士 「ベガ」の像もあります。
宇宙全域の消滅を企てる幻魔と戦う大連盟の機動部隊司令官と言う設定です。


ちなみに、生賴氏が描いたオリジナルのベガがこれ。


人物を点描で書く、と言うのも生賴氏のオリジナルだそうです。


また、本業とは別に絵を描いていました。
この「破壊される人間」は、少年の頃、2度の空襲(明石と川内)の体験が元になってるのかもしれません。
4.5m×2m、7年の歳月をかけた大作です。


今回の展示で面白かったのは、原画とその印刷された物との差が感じられないことです。
実物の絵は、筆のタッチ、絵の具の盛り上がり、光沢等実際に見ないと分からない微妙なニュアンスがあるものですが、氏の作品にはそれがありません
「リキテックス」と言うアクリル絵具のせいでしょうか。
イラストだから、印刷後の出来具合が肝心なので、仕方がないと言えばそうでしょう。
しかしそれでも、立体感のある絵に仕上がっているのは流石です。

やはり、ミケランジェロに影響された部分もあるようです。
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北澤美術館所蔵 ルネ・ラリックの香水瓶 at 松濤美術館

2018年01月05日 | アート・文化
これは、女子必見かもしれません。キラッキラッ。
 

装飾品には、疎いもんで。(^_^;)ラリックと言えば、東京庭園美術館の入り口、シャンデリア等、インテリアデザイナーとばかり思っていました。
宝飾デザイナーが始まりとは。その後、香水商フランソワ・コティと組んで香水瓶の製造がガラス製品の始まりで、それが主力製品とは、知りませんでした。
  

香水の香りを視覚に訴える、これが宝飾デザイナーであった技術を利用して実現したそうです。


アールデコ。シンプルな造形でありながら、豊かな美ですね。
この瓶だけ、撮影可です。
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昭和×東京下町セレナーデ at 弥生美術館

2018年01月03日 | アート・文化
滝田ゆう(1932~1990)が描く東京の下町風情は、戦前の向島区寺島町にあった「玉の井」です。
私娼館街として知られていたそうです。ちなみに公娼館街が吉原。国が認めない、もぐりの売春街です。


滝田ゆうのことを、イラストレーター兼エッセイスト、と思っていました。始まりは貸本漫画家だったのですね。
貸本漫画が廃れてきたので、漫画ガロへ移行。1968年の「寺島町奇譚」が絶賛されて、メジャー入り。
生まれ育った玉の井での少年時代の思い出的な作品。昭和レトロの先駆けですね。


マンガの原稿がまるまる一本展示しています。それを読むと、子供向けではないですね。絵柄と違って。娼館街らしい生っぽい話でした。
そこから、週刊誌等でのエッセイ活動が始まったそうです。


昭和レトロは、中高年ならば、みな懐かしみます。しかし、ここまで古くはないですねぇ。自分。
レトロも、たまには良いけれど、浸ってしまうと、人間後退してまう気がします。


しかし、この街並み、全て記憶から引っ張り出して描いているそうです。記憶力は凄かったそうです。知らない街でも短時間で書き上げてしまうそうです。


デフォルメした顔ですけど、色っぽいですねぇ。
 
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