山小屋の夜は長い。一眠りして夜中に目覚めて外に出てみる。
下界では見られない満天の星を眺めていると東の空から真っ赤な月が登ってきた。
月齢は19~20日くらいの明るい月だが 靄が色を付けているらしい。
振り返ると山も小屋も赤く染まっていた。(6月2日 22時24分)
それから6時間後。靄の向こうから太陽が昇ってきた。
靄のグラディーションが何とも言えないいい色を出してくれた。
足元のダム湖に湧く朝霧が左に流れ 尾根を越えて流れ出している。
小屋泊まりの人も 幕営者もそれぞれに日の出を楽しむ。
振り返るとゆうべの月はまだ中天に残っている。
稜線で日の出を楽しむ人影も見える。