誰もが、さまざまな人生のストーリーを歩んで、今に至っています。
私は従兄弟などや、夫などからも、昔からの出来事のディテールを、本当によく覚えていると、感心されます。
児童文学を書く人の、それは特質のような気もします。
忙しい時に限って、突拍子もないことを、思いつくものです。
「そうだ、これまでの人生のストーリーを、丁寧に書いていこう。自分はその時、どう思ったかというディテールをきちんと入れて」
と、暇を見つけては、人生のこれまでのストーリーと、自分が折々にどう感じたかということを書いてみようと、書き始めました。
頭の中だけで考えていると、ややもすると、すっかり自分の都合がいいようにねじ曲げて、記憶してしまっている場合もあります。
嫌なことは胸の中から消し去りたいのが、人情ですから。
もし、ねじ曲げて作り上げたとしたら、いつの間にか、それが自分の本当の人生だったような気持ちになり、過去がすっかり別な色に染められていきます。
それが人間の弱さです。
それをはっきりさせるため、自己確認のために書き始めました。
創作は、その作り上げる別ないろが出てくるのが、オリジナリティです。
でもまずは原点を書いてみる。
その原点が、作品を書くときの参考になるかもしれません。
ところが、いろいろにおわれ、今また、途中でストップしています。
それでも字数で言ったら、22783文字。
原稿用紙にしたら、400字詰換算、57枚。
中編の物語の枚数です。
時間ができるようになったら、また続けます。
でもこうして、人生のストーリーをじっくり自分を見つめながら辿っていくと、いろいろ見えてくるものがあったりします。
人間、一度は、こうした作業も、自分を見つめ直すために大切な気がします。
これが無駄にならないように、頑張らなくちゃ。