先の週末を利用して大阪へ。
毎月のように仕事で訪れてはいるが、ほとんどが大阪駅周辺で用を終えている。
さらに年に一度はプライベートでも出かけるが、
昼はユニバーサル・スタジオか海遊館、夜は道頓堀界隈といつも同じパターンに落ち着く。
とどのつまり、大阪については限られた知識しか持ち合わせていないのだ。
ということで今回の大阪。
「ディープな大阪を案内してやろう」
そんな友人の言葉に誘われてやってきたわけだが、それはあくまでも夜に限った話。
それなら昼だって、ふだん縁のないところへ行ってやろうと、
いろいろ思いをめぐらせた挙句、
出かける直前にようやく思いついたのが、「この場所」だった。
今は万博記念公園と呼ばれているが、
1970年(昭和45年)にEXPO’70、いわゆる大阪万博が開催されたことは言うまでもない。
日本が国際社会に復帰したのは、国際連合への加盟が認められた昭和31年ということになっているが、
庶民が国際社会への復帰を、明るい未来への予感とともに実感したのは、
東京オリンピックであり、それが決定的となったのが大阪万博ではなかったかと思う。
自分にしてもそう、無数の外国人が会場を闊歩する姿をかなり印象的なシーンとして覚えている。
まさに、大阪万博のテーマが「人類の進歩と調和」で、その象徴だったのが「太陽の塔」だった。
ふだん縁のない場所と書いたが、前にここへ来たのは1970年のこと。
つまりは中学生の修学旅行で訪れた万博以来で、実に47年ぶりとなる。
やがて半世紀。公園として整備された姿を眺めると隔世の感があるが、
それでも、「太陽の塔」はじめいくつか残されているモニュメントからは、
当時の前衛的なパビリオンや最先端の技術、
さらには、ここに集まった人々の熱狂ぶりを鮮明に思い出すことができる。
余談ながら。
万博記念公園でもうひとつ印象に残ったのがこの一画。
というか季節、旬の光景。
バラ園ではローズフェスタの真っ最中。
「世界の国からこんにちは」でもないが...
各国から集められた90種ものバラが咲き誇っていた。
金沢のバラの見ごろはこれからなので、ちょっと得した気分でもあったが、
陽ざしを遮るもののない園内は真夏の様相。
その暑さを一瞬忘れさせてくれる粋な心づかいが...
さて。
この日の大阪の最高気温は29.6度だったという。
流れる汗をぬぐいながら、EXPO’70の記憶をたどった万博記念公園。
何度も「太陽の塔」を見上げ、そのたびに「こんにちは」と1970年以来のあいさつを交わしていた。
そういえば、47年前のあの日もうだるような暑さだった。
1970年の名作映画「明日に向かって撃て」。
アメリカン・ニュー・シネマにありがちな行き場のないエンディングではあったが、
それでも、アメリカ開拓史上に実在した二人のギャングと
魅力的な女教師の三角関係をコミカルに描いた娯楽作だった。
そして、その主題歌が「雨にぬれても」(BJトーマス)
Rain Drops keep falling on my head
映画は観ていなくてもこの主題歌を知っている人は多いと思う。