「9」のつく日は空倶楽部の日。
その日の朝まで北陸の空を厚く覆っていた雨雲が次第に分断されていく。
そして、まるでオセロの石がひっくり返るように、
雨雲に打って変わり大きく広がり出した青空。
その光景を眺めながら、ふと思ったことがある。
この空を残して「梅雨が逃げていく」のだと。
Sony α99 Vario-Sonnar 24-70㎜/f2.8 (f/5.6,1/80sec,ISO100)
そもそも梅雨前線とは、北から降りてくる冷たく乾いたオホーツク高気圧の上に
南から勢力を伸ばす暑く湿った太平洋高気圧が覆いかぶさることで、
その境界に大気が不安定な場所が連続してできるものだという。
つまり、太平洋高気圧の勢力が強くなるほどその前線は北に押し上げられ、やがて消滅する。
そしてその日、太平洋高気圧は北陸までその勢力を伸ばしたようだ。
その攻勢に梅雨空は散り散りになった雲を残して一目散に逃げていく。
とっとと行きやがれ、梅雨空!
この空は置き土産として受け取っておくことにしよう。
いよいよ真夏がやってきた。
例年よりも梅雨明けが早かったということは
それだけ太平洋高気圧の勢力が強い、ということだろうから、この先の暑さが思いやられる。
それなら、せめて音楽だけでもさわやかに...
そう思って探しだしたのがエア・サプライ。
Air Supply - All Out Of Love
そのユニット名が示す通り、さわやかな風を感じていただけたなら幸い。