小学校のころ習字を習っていた。「平凡な幸」と書くことがあった。平凡な幸とは何ぞや? と思いつつ。
今、夫の病状も一段落。私もどうにか健康で仕事も楽しい。日だまりの中、洗濯物を干しながら庭に目をやると、パンジーがほほ笑み、梅の花も青空に向けて満開。何気ない一日の暮らし。「平凡な幸ってこんなことかなあ」としみじみ思う。
最近、明けやらぬ冬空、山の稜線(りょうせん)、ほほを刺す北風さえもやけにいとおしい。「もしかして私は芸術家になったのかも?」と実家の母に電話すると「年を取ったのよ」と一蹴(いっしゅう)された。
出水市 井尻清子(58) 2008/2/25 毎日新聞鹿児島版掲載
写真はazumiさんにお借りしました。
今、夫の病状も一段落。私もどうにか健康で仕事も楽しい。日だまりの中、洗濯物を干しながら庭に目をやると、パンジーがほほ笑み、梅の花も青空に向けて満開。何気ない一日の暮らし。「平凡な幸ってこんなことかなあ」としみじみ思う。
最近、明けやらぬ冬空、山の稜線(りょうせん)、ほほを刺す北風さえもやけにいとおしい。「もしかして私は芸術家になったのかも?」と実家の母に電話すると「年を取ったのよ」と一蹴(いっしゅう)された。
出水市 井尻清子(58) 2008/2/25 毎日新聞鹿児島版掲載
写真はazumiさんにお借りしました。