マッシュムラムラ(仮) ――クラ鈴が斬る!――

SINCE:2002.2.24
氷室京介、あぶない刑事、マンガ etc

銀の匙15巻(完結)

2020-02-16 20:52:58 | 荒川弘


駒場だと思ってたら・・・(笑)

え~、「銀の匙」が完結しましたね。個人的には、名作だったと思います。
荒川弘といえば、ハガレンであり、女性でありながら、2000年代以降のバトルマンガの第一人者といってもいい人だと思ってるんですが、「バトル以外(人間ドラマのみ)も描ける」ってのは、素直に脱帽ですね。

ともかく、15巻の中身です。
まあ、最後の最後まで「銀匙」でしたね。



安定の西川。



安定の常盤。

そして――



ハガレンを思い出しました(笑)。



ハチの親父さんと、アキの親父さんの対峙は笑ったなぁ(笑)。このふたり、親戚同士になるであろうふたりなんですが(笑)。
で、主人公とヒロインでありながら、





西川、常盤というギャグ担当よりもあとに名前が挙がったハチとアキですが・・・



まあ、このふたりは幸せになるんでしょうね(笑)。大学出たら、結婚でしょう。「作中、ラストで結婚」は、ハガレンでやったから、今回は「そう遠くないうちに、ゴールイン」って、終わらせ方にしたのかもね。
そういえば、ハチがアキに「・・・ウチ来る?」いってたシーン、ふたりの表情や反応がかわいかったね(笑)。
これ、言う前、彼女と会う直前までは全然、そんなことないんだけどさ、いざ目の前にすると、妙な緊張感というか、なんというか・・・(笑)
鼓動が早くなったり、顔が赤くなったりはしてないつもりなんだけど、妙な間(ま)ができちゃうというか。
まあ、それはいいとして、ハチとアキは最後まで「かわいいふたり」でしたね。
そして、このふたりは互いに頑張り屋さんでもあります。
ハチは起業した会社のため、アキは難関の大学受験のため(その後も落ちこぼれないように頑張ってたんでしょう)、努力する姿が魅力的でしたよね。
ってか、ハチにとっては、大川先輩は信用に足る人間なんだな。自分の会社の社長をお願いしちゃうくらいなんだから。まあ、大川先輩、だらしないように見せておいて、やるときはやるからね。
で、ラスト。
ハチと駒場のやりとり、よかったなぁ。
決して、「無二の親友」ってふたりでなく、むしろ当初は互いに苦手意識すら持ってたっぽいふたりだから、変にホモっぽいやりとりにならず、でも、たしかな友情みたいなものも表現できてて。

じつはオレ、年のせいか、マンガも読む作品が激減してんですよ。読んでも、「1回読んで、終わり」ってことばかりに。昔はアホみたいに、何度も読み返す作品も、少なくなかったんですが。
そんないまの私にとって、この作品は数少なくなっている「現在進行形で好きなマンガ」といえるものでした。
それが終わってしまうのは、正直、残念ではあります。
ですが、以前もいったように、「作品は作者のもの」です。もちろん、読者のことも、商業作品であれば編集やスタッフ、出版社などなど、多くの人間のことも考えねばなりませんが、それでも「まずは作者のもの」です。
作者が「終わり」とすれば、終わらせるべきものです。
そして、





「食い物も作品も、腹八分」



なのかもしれません。読者に「もうちょっと読みたかったなぁ」と思わせるくらいが、最もいいタイミングなのかもしれません。
これら――「作品は作者のもの」「作品も腹八分」というのは、マンガも小説も、あるいはラノベなんかにもいえるんじゃないでしょうか。
もちろん、「引き伸ばし」のすべてを否定する気はありませんよ。とくに商業作品は、いろんな人がその作品で飯を食っている以上、ある程度はしょうがないでしょう。
ただね、とくに2000年代以降のマンガなんかは、ちょっと引き伸ばしがひどい気もします。「満腹どころか、腹痛いくらいだよ」って感じがね。
まあ、作者本人が「終わるタイミングはあったけど、もうちょっと書きたい(描きたい)な」と思った場合や、あるいは、「何年か置いての復活」なんかは、いいとは思いますがね。
そうはいっても、作者が終わらせたいタイミング、それも「腹八分」のタイミングで終わらせるのが、最も理想的だとは思いますね。そういう意味で、この「銀の匙」は、幸せな作品だったのではないでしょうか。
初代担当さんに、「大学編の構想を」いわれても、「当初の予定どおり、高校三年間で終わらせます」と答え、実践してみせた荒川さんは立派だと思う。
そういえば、初代担当が「ボク、ラブコメが好きなんですよ」いって、荒川さんが「私も~」いったら、担当が「ライバルを出して、三角関係にしましょう!」いって、荒川さんに「嫌だ」と即答されたのに笑いました(笑)。
まあ、売れないアマチュア作家のオレがいうのもおこがましいんだけど、バトル、アクション要素のある作品を書く人間っていうのは、





たしかにラブコメ好きなんだけど、ラブコメのみが好きではないのよ(笑)。



ってか、オレら世代(荒川さんはたしか同い年か、ひとつ下)の創作家は、「幕の内弁当」が好きなのよ(笑)。
「人間ドラマやキャラの心理描写も、バトルやアクションも、政争的要素も、そしてラブコメ・恋愛描写も、ひとつの作品で、すべてを網羅している」ってのが好きなんですよ。
まあ、オレが勝手にいってることで、オレだけ、もしくは少数派なのかもしれませんが。
あ、「荒川さんと初代担当のやりとり」は、いずれも巻末のおまけマンガで紹介されてます。
って、初代担当、坪内さんっていうんだが、「かってに改蔵」の地丹くんのモデルになった編集さんですかね(笑)。だとしたら、もう一度、久米田先生に鍛えてもらったほうが・・・?

ともかく、大団円でしたよね。まあ、ご家庭の事情なんかもあるんで、そうそうできるものではないでしょうが、荒川先生の新作も期待したいです。って、アルスラーンや百姓貴族があるのか(多作やな~/笑)。
ま、なにはともあれ、





荒川先生、お疲れ様でした!



って、こんな辺境ブログ、ご本人が読んでるわけねぇけど(笑)。それでも、いわずにはいられないほど、「銀の匙」は楽しめた作品です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする