時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

早稲田大学交響楽団パリ公演

2009-03-16 | もろもろアート
先週の土曜日
Théâtre des Champs Elysées
早稲田大学生交響楽団による
パリ公演がございました

演目は
ウェーバー作曲 「オイリアンテ」序曲
R.シュトラウス作曲 交響詩「英雄の生涯」
J.S.バッハ作曲 「プレリュードとフーガ変ホ長調」
そして
石井眞木作曲 「日本太鼓とオーケストラのためのモノプリズム」



この楽団の演奏を聴くのは
今回で二度目です
(ごめんなさい少なくて…)

劇場前には
予想以上の人人人
劇場の客席も
満員御礼とまではいきませんが
良席はほぼ埋まってました



日頃の成果を披露する場が
パリですからね~
凄いですね~

久しぶりに
生でクラシック聴いたんですけど
やっぱり良い!!

4年と言う限られた年月しか
在籍することの出来ない楽団
常に入れ替りがある訳です
そんな状況の中
楽団としての
クオリティーを落とすことなく
常に高いレベルをキープしなければならない
先輩から伝統を受け継ぎ
そして
後輩に引き継ぐ

一度も足を運んだ事がないんですけど
皆さん
学生会館の部室で
日々練習に励んでいるんですね…



アンコール曲1曲目は

あ~ああ~あ~
さても一座いちざの
皆様みなさま方がたよ
わしのようなる
三角さんかく野郎やろうが
四角しかく四面しめんの
櫓やぐらの上で
音頭おんどとるとは
憚はばかりながら…

でお馴染みの八木節でした
何故か歌詞を知っているσ(^^;)
口ずさんでしまいました

和太鼓とのアンサンブルは
特にパリの観客には
新鮮だったようです
演奏終了後
バチを持って太鼓をたたくポーズを取る
子供達の姿が
客席内にちらほら



個人的には
後方の打楽器パートに注目していました
正直地味なポジションですが
曲目「日本太鼓とオーケストラのためのモノプリズム」 では
和太鼓と共に
しっかり目立ってましたよ!
お疲れ様でした

とても楽しい演奏会でした
どうもありがとう

ヴァラドンとユトリロ

2009-03-14 | もろもろアート
Valadon - Utrillo
力強いタッチで
人物像を多く描いた母
シュザンヌ・ヴァラドンとは対照的に
詩情豊かに
パリの町を描き続けた息子
モーリス・ユトリロ
この母子の作品約50点を展示し
モンマルトル時代から
エコール・ド・パリへと
フランス美術史にとって
重要なこの時代を考察する

      「フランス生活情報 フランスニュースダイジェスト」より引用



この画像は
サイトのモノを
ピーさせて頂いているんですが
2時過ぎに美術館を出たら
本当にこんな感じでしたよ

親子揃って
有名な画家だったとは…

こうして
キチンと作品を見るのも
初めてに近いσ(^^;)


<Rue Muller á Montmartre>

親子でありながら
見事なまでに違う作風でした

母・ヴァラドンの作品は
ゴーギャンの
第一次タヒチ時代の作品を連想させるような
力強さがあり
どれも生命力に溢れていました

「これが私の絵よ!見て~」と
自己主張してくる感じ?

例えば
人に生命エネルギーを補給する
給油口があるとする
その口が
少しでも緩んていると
そこから全部エネルギーを
吸い取られちゃうような
強引さがある

彼女の作品は
それくらい
パワフルオーラ放出してました

個人的に
精神的に凹んでいる時に
絶対見たくないσ(^^;)
気をつけないと
パワーと言う毒気に当てられそうです

人物を描いた作品が多く
『あ~この人は、人が好きだったんだなぁ~』
とそんな風に思ってみたりしました


<Porte Saint-Martin>

対する
息子・ユトリロの作品は
どれも
妙な寂寞感・閑寂感を
感じました
日本で言う
‘侘び’‘寂び’とも微妙に違う

穏やかな心持になっていくかと思いきや
自分が風景の中に同化して
動かなくなってしまう
時間と空間から逸脱した
存在になってしまいそうになる

或いは
風景に同化し
自ら
活動を停止した瞬間
己の脇を
時や風景が
無感情に
無表情に
通過し始めるような
錯覚を起こさせる

でも
それは
「鬼気迫る情景」とではない
みたいな…

断然
ユトリロの描く世界感の方が好き




自宅に戻り
二人のプロフィールを検索したら
「なるほど!」
と思うことが多かったです

絵を始めるきっかけも
生き方もう
ことごとく違う親子だったんですね

特に
「モーリス・ユトリロの略歴」を閲覧して
なんだか…

この企画展は
マドレーヌ寺院の裏手にある
ピナコテーク・ドゥ・パリと言う美術館で開かれています
フォションのショップに挟まれています
大きな看板も目印ですかね(笑)

もう一度
見に行きたいと思います

3月6日(金)~ 9月15日(火)
10:30-18:00
(毎月第1水曜日・3月25日・4月29日21:00まで)
入場料:9€

Pinacothèque de Paris
28, pl de la Madeleine 75008 Paris
M:Madeleine⑧⑫⑭
TEL:01 42 68 02 01

Ecole du Louvre学生証の威力

2009-03-12 | もろもろアート
昨年の秋から
Ecole du Louvreで開かれている美術史の講義を
Auditeur(聴講生)として受けている関係で
ルーブル美術館に足を運ぶ機会が増えている
学生証を提示すれば無料で入館OK

それどころか
この学生証
水戸黄門の‘印籠’よろしく
地方の美術館の通常・特別展示
ヴェルサイユ宮殿すら
無料で入館出来てしまう

恐るべしルーブル効果…

なので
最近は
何処の美術館に行くにしても
学生証を提示し
相手の反応を確認することにしている

スルー出来ない場合は
大人しく正当な金額を支払っている

今のところ
パリ市内の大きな美術館以外は
だいたい‘印籠’効果ありです

毎月
第一日曜日は
無料で一般公開されているので
何度も来ているし
一応
ルーブルは
制覇したつもりだったんですけど…

‘印籠’の効力が消失しないうちに
再度
隅から隅まで
じっくり探検してみようかと思います
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フジコ・ヘミング 銅版画展

2009-03-10 | もろもろアート
先週
7区にある
Galerie Arckで開催されていた
「フジコ・ヘミング 銅版画展」に
行って参りました



ピアニストでいらっしゃる
フジコ・ヘミングさんが
版画の制作をされているとは存じませんでした



2007年から現在まで
パリで制作した
21作品が
展示・販売されていました



フジコ・ヘミングさんの演奏を
一度でも聴かれた方は
ご存知だと思いますが
彼女の指から生まれる音は
普通の音と違うんです

その音と同じように
総ての作品に共通して
感じたのは
‘優しさ’でした



フランス人のカップルが
ニコニコしながら
作品を鑑賞しているのが
とても印象的でした

ひとつの芸術を極めた人は
呼応するように
他の才能も
開花するものなんですね…


冊子には、音楽活動の様子なども紹介されていました

清水の舞台から
飛び降りたつもりで
σ(^^;) も購入しちゃおうかと
真剣に悩みましたが
最終的には
飛び降りませんでした(笑)

久しぶりに
生演奏に身も心も
どっぷり浸るのもいいなぁ~


画像については
頂いた冊子の一部をデジカメで撮影したものです

Le Premier Cercle

2009-03-05 | もろもろアート
初日9時15分から
Le Premier Cercle見て参りました
入れ替え制じゃないことを良いことに
そのまま席を立つ事無く
残って2度見…

「Le Premier Cercle」の背景には
トルコとアルメニア両国の
民族的対立があるようです


劇中
ミロ・マラキアンは刑事のソーニエを
蔑むような意味合いで‘アフリカ’と呼び
ソーニエはミロを‘ターキー野郎’呼ばわり
しているように聞こえたんですが…
その辺の意図は解りません


なんか…マフィアがこそ泥するとは思わなかった

あらすじ
  (一応アップしますが、ヒアリング自信ないので間違ってたらごめんなさい)

アントンは
高速を疾走する真っ赤な高級車に
標準を定めた

一定の間隔をキープしたまま
ガソリンスタンドまで追随
給油を済ませたドライバーの注意を
自分に向かせ
車から遠ざける
そして
その隙に
相棒のルディが…



数日後
家に戻ると白いスクーターが一台停まっていた
彼女の名はエロディ
祖母のリハビリのために定期的にやって来る看護師
そしてアントンの最愛人
でもここでは
そんな気配を出すわけにはいかない
この家の人間には
絶対知られてはならない…

「アントン来い!」
父親に呼ばれたアントンは
後ろ髪を引かれるように別室へ…

「今月のあがりだ」
「これだけ?」
「車の仕事は終わりだ!」
「…」

アントンの父親は
南フランスコート・ダジュール一帯を仕切る
アルメニア系マフィアの頭首ミロ・マラキアン


どうせなら二人の恋愛映画にしてくれれば…

エロディと連絡が取れないアントンは
イライラが最高潮に達していた

彼女が出向している
ホテルの部屋にまでやってきたアントンに
仕事でクタクタなのよ
とつれない態度を取るエロディ
そんな彼女を
ホテルの空き部屋へ連れ込み
思いの丈をぶつけるアントン

エロディとの
至福に満ちたひと時に満足したアントンは
ホテルの正面で待機していた
ルディの運転する車に飛び乗った

「仕事だ…」


きゃ~パパに見つかっちゃうよ~

アントンは
エロディをドライブに誘った
そこは
海沿いの廃墟

「どう?気に入った?」
「素敵ね…」
「ここを手入れしてホテルを建てる!そして君と共に生きる」

頭首である父親の非道さに
疑問を感じ始めていたアントンは
エロディと出会ったことで
‘Le Premier Cercle(最初の輪・たが)’
マフィアの眷族としての‘たが’から抜け出し
今までとは違う世界で
新しい生活を始めたいと切望していた
エロディと共に…



そんなアントンの思いと裏腹に
父・ミロは
次の仕事を最後に
頭首の座をアントンに譲ろうと考えていた

その計画とは
‘5億ユーロ強奪’(少なくとも5億ユーロ)

一方
ミロ率いるマフィアを
コート・ダジュールから一掃したい
刑事・ソーニアは
ミロ邸に出入りする人間を調べていくうちに
エロディとアントンの関係に気づく
そして
エロディは
ソーニアによって
アントンとその一族の正体を
知らされることになる

愕然とするエロディ


必死に説得を試みるミロパパ

その頃
アントンの姿は
川の船上にあった
5億ユーロ強奪後の
逃走ルートにこの河川を利用するのはどうかと
ミロに進言するために

そんなアントンに対しミロは…

「アントン…彼女とお前とでは住む世界が違う
 幸せにはなれない別れろ」

眷族の絆を第一とするミロにとって
エロディの存在は
‘百害あって一利なし’
一族の‘たが’を乱す元凶そのものなのだ 



武器密輸の現場を押さえられなかったものの
ミロ邸の家宅捜査を強行したソーニエ達だったが
時既に遅く
屋敷に一族の姿はなかった

アジとを山中に移したミロ達は
‘5億ユーロ強奪’計画を着実に進めていた

そんな矢先
隠れ家からアントンの姿が消えた
エロディとの生活を
どうしても捨てきれないアントンは
エロディの職場までバイクを走らせていたのだ

一方
アントンの登場に動揺するエロディ
「刑事が来たわ…どうして黙ってたの!」
「刑事?何か話したのか?」
「…アントン…私を独りにしないで…」



アントンは
廃墟の改築を依頼していた男の元へ向い
渡してあった前金を返して貰おうと思ったのか
(この辺の経緯がよく解りませんでした)
結局この男
ミロと裏で何やら画策していたらしい

アントンは
怒りに任せその男の顔をヘルメットで殴りつけ
その場を後にした

そこへ
携帯の呼び出音が…
「アントン!何処にいるんだ!
 お前は選ばねばならない家族かその女か!」
 父・ミロからの再度警告&勧告

廃棄改築もその為に渡した前金も
すべて失って失ってしまったアントン…
「もう終わりだよ 俺は一族を捨てる!」


今後の生活費ど~しよう?          新聞見ながら何気に就活

エロディとアントンは
イタリアへ避行した
その居場所を知っているのは
ルディだけ

アントンとは
どんな時も信じあって生きてきた
しかし
その信頼以上に思い‘たが’

「ルディ…アントンは何処にいる
 この計画に奴は必要だ!どんなことをしても連れて来るんだ!」
「しかし…アントンは私の友でなんです…」
「それじゃ~お前は私に何をしてくれるんだ?」
「…」

友情と命令に板ばさみになるルディ



カフェでまどろむ二人

「ねぇ~今日ってルディが来る日だった?」
「いや…何で?」
「今、前の通りをルディの車が通った気がしたから…」
「気のせいだろう?」
「そうかもね!これから薬局行くんだけど欲しい物ある?」
「薬局?何買うの?」
「…よかったね!」
「…?」

天使の微笑よろしく
優しくキスするエロディ

その笑みに
答えを見つけたアントン


その数分後…

「やめろ!ルディ!!」



TOYOTAランドクルーザ-(これは本当)と
日産の↑と同じようなタイプの車に分乗し
現金を運ぶ飛行機が離陸する空港へ向かう
ミロの配下達
その中にアントンの姿…

空港には
ソーニアを始めとする警察の姿が…

なぜ警察がここに?
情報が漏れた?
一体誰が??

計画を強行したミロ
5億ユーロを強奪
飛行機を白煙筒の煙で覆い
警察官との銃撃戦を回避し
総てが成功したかに思えた
その瞬間…


揺れる男心?

っと
毎度の事ながら長くなりましたが
こんな感じでクライマックスを迎えます
インタビュー記事を読んで
非常に嫌な予感がしたんですけど
見事に的中
と言うか
余りにも
ノーマルなストーリー展開

気持ちシーン撮影しとく?
みたいな感じで
ドンパチシーンが付いてます
間違っても
米英伊中あたりで作られる
マフィア映画を連想してはいけません!

一端のマフィアの頭首が
金持ちの屋敷に泥棒に入るとか
先頭切って飛行機襲うとか
まずありえないと思うんだ…
応戦する
警察隊数人しかいないし



異様な違和感を感じつつも
受け入れられたのは
きっと
登場人物が
自分と違う毛色の人種で
これはあくまで
フランス映画なんだ!
と思って見たからだと思う

アントンとエロディが
廃墟でたたずむシーンとか
ホテルで戯れるシーン
それと
エロディが
独り夕日を背にしているシーンなんかは
とても絵画的で美しかったです

1時間34分と言うやや短い作品でした
日本のバイヤーさんが
この作品をどう評価するのか
楽しみです

甘いか…

ボナパルトとエジプト

2009-02-28 | もろもろアート
去年の10月14日から3月29日まで
5区にある
アラブ世界研究所(Institut du monde arabe)で開催されている
ボナパルトとエジプト(Bonaparte et l'Egypte)
と言う企画展に行って参りました


スフィンクスの鼻を砕いたのはナポレオンだったとか?

1798年から1801年に行われた
ナポレオンのエジプト遠征には
その将兵数・5万数千の他
百数十人の学者・美術家などからなる
学術調査団を乗せた350隻の艦隊が
アレクサンドリアに上陸し
カイロに向けて進撃したそうです

そしてこれをを契機に
フランス国内での
エジプト研究が
飛躍的に発展したそうです


当時のカルナック神殿

今回は
当時訪れた
学術調査団による資料・スケッチ
絵画・装飾品・衣装・調度品・陶器
植物の化石(押し花?)
と言ったモノが展示されています

この遠征で発見された
有名な石碑‘ロゼッタ・ストーン’も
展示してありましたよ
大英博物館から借りてきたのよね~
きっと…

この当時
スフィンクスは
肩から下が砂に埋もれていたんですね

瓦礫と化していた
カルナック神殿の修復及び再建は
19世紀に入ってから始まったそうな…


証拠写真

現在コンコルド広場に鎮座している
オベリスクですが
ポン・ヌフの脇に
すっくと立っている
スケッチがあったんですけど…

ジャクー・ル・クロカン

2009-02-16 | もろもろアート
Le Roy原作の長編歴史作品
『Jacquou le Croquant / 仮題:ジャクー・ル・クロカン』



1815年
ペリゴール地方
農夫の子・ジャクーは
両親とともに幸せに暮らしていた

ジャクーの飼っていた愛犬が
この一帯を統治していた貴族・ナンザック候の
狩の邪魔をしたと
撃ち殺されてしまいます

愛犬の元に駆け寄ろうとするジャクーにも
銃口を向ける貴族たち

見かねたジャクーの父は
貴族の下僕を撃ち殺してしまいます



正当な理由があっても
権力の前には無力な農民

不正な裁判により
父は投獄されてしまいます
幼いジャクーには
どうすることも出来ません

そして
川岸の洗い場で
女たちの手伝いをしながら
母と細々と暮らす日々が続きます



ある日
家畜小屋の豚が暴れだし
リナの妹を襲うという事件が起こります

身を挺して
助け出したジャクーですが
洗い場にやって来た役人から
父親の死を知らされ

その上
罪人の息子と嘲りを受け
洗い場での仕事を
禁じられてしまいます

貴族の館が一望できる森の崖で
母と二人
復讐を誓うジャクーではありましたが
失意のまま
愛する母が
病に倒れてしまいます



天涯孤独となってしまったジャクーは
寝る場所も食べるものもなく
放浪の身となってしまいます

そして
雪の降りしきるある夜

ジャクーは
教会の墓地で意識を失ってしまうのでした

運よく
教会の司祭・ボナルに発見され
一命を取り留めたジャクーは
ボナル司祭や司祭の身の回りの世話をしている
優しいマダム
そして近所の医師らの元
健やかに成長していくのでした



時が経ち

彼の親友達
そして
ボナル司祭に保護された当時
記憶喪失に陥っていたジャクーを見守り
再び現実の世界へ引き戻してくれた
最愛の人
愛しいリナのおかげで
ジャクーは
精神的にも肉体的にも
逞しい男に成長します


そんなジャクーの存在を
疎ましく思う男が…



城に拉致され
拷問を受けるジャクー

井戸に投げ込まれ
絶体絶命のジャクーを救ったのは
リナが
お祭の祭
取れたボタンの代わりにと
仮止めに付けてくれた飾り留…

無事
城から生還したジャクーは
ナンザック候の復讐の思いを
不正なものへの戦いへと変え
ジャクーは
農民達とともに立ち上がります



2007年の1月に公開された
フランス映画です

日本未公開なので
DVDも発売されておらず
FNACにて
現地調達と相成りました

彼の出演作品
すべて入手完了です(*^^)v

上映時間が2時間35分なのですが
1時間近く
ギャスパー・ウリエル扮するジャクーは登場しません



ギャスパー・ウリエルが見たい!
と思いながらも
レオ・ルグラン少年扮する
美しいジャクーを堪能(笑)

フランス人の皆様には
申し訳ありませんが
この国には
美しい男性…
殆どいないと思っておりました

探せば
いるもんですね~



60分我慢に我慢を重ね
いよいよギャスパー・ウリエル登場~
も~これでもか!
と言うくらい
ジャクーがいい男なのです

男気があって正義感もある
強くて優しい
ルックスも良くてダンスも上手い
カリスマ性も指導力も申し分なし!
老若男女総てに好かれる男



傲慢なナンザック候の娘も
その態度と裏腹に
ジャクーに
かなり入れあげてます
(結構美人さん)


そんな女の色香に
ジャクーは
全然なびきません!
リナ一筋


最後まで
ジャクーは
ジェントルマンなのでした




そんなジャクーを
心から信頼しているリナも
素敵なんですよぉ~

裁判の証言台で
ジャクーを支持した
ナンザック候の娘は
家族も友達も失い
独りロンドンへ旅立ちます

一目会いたいと
医師に伝言を頼みますが
ジャクーは
「その必要はない」
と言い切ります

そんなジャクーに
会いに行くよう
背中を押すリナ…

愛されてることを
確信する女の強みか?




面白いんですけどね~
映像も絵画の印象派を
彷彿させる美しさです
音楽も映像とマッチしていて素敵だし

お祭のダンスシーンも
見せ場のシーンだと思う訳です
踊りながらも
登場人物の視線が
何気に戦闘モードで
火花バチバチ散ってました

華やかさの中にも
後に
展開される波乱を予感させる
緊張感があるのよ!

ストーリーも
しっかりしていると思うし
なんで日本公開されないでしょう…
フランス映画だから?

「我が至上の愛~アストレとセラドン~」
上映するなら
「Jacquou le croquant」
上映してもいいんじゃないかな~



そして
ギャスパー・ウリエルの最新作
「LE PREMIER CERCLE」

英語タイトル
「INSIDE RING」が
来月4日フランスで公開されます

主演がジャン・レノなので
日本で公開される可能性あるかな?

初日に見に行くぞぉ~



星五つじゃないのは
ギャスパー・ウリエルが
途中からしか出てこないから(笑)

太平洋の防波堤

2009-01-27 | もろもろアート
原題は
マルグリット・デュラス
「Un Barrage Contre Le Pacifique」

マルグリット・デュラスと聞けば
『愛人 ラマン(原題 L'Amant)』しか思い浮かばない
ほぼ
知らないに等しい作家です

現在パリ在住のカンボジア人映画作家
Rithy Panhの作品さんです

ギャスパー・ウリエルが出演していなければ
絶対見ないだろうフランス映画…
26日に見てまいりました




1931年
フランスの植民地だったインドシナでのお話
植民地に夫婦でやって来たものの
夫に先立たれてしまう

20歳の息子ジョゼフ
16歳の娘スザンヌと3人で暮しています

母は
海沿いの土地を購入し
米作りを試みますが
毎年台風の時季になると
高潮に襲われ田が塩まみれになり
折角実を付けた穂が全滅
米の収穫までこぎ着けることができません




彼女はどうしたかと言いますと
高潮から土地を守る為
防波堤を築こうと
コロニーの住人に話を持ちかけます

ある日
ジョゼフとスザンヌの3人で
ホテルのオープンラウンジに出かけると

植民地で莫大な財産を築いた一族の
一人息子・ジョーが3人のテーブルにやって来ます
どうもジョーが
スーザンに一目惚れしたらしい

家まで押しかけて
シャワーを浴びている浴室のドアの前に立って
少しでいいからドアを開けて
一糸まとわぬ姿を見せて欲しいと懇願したり
高価な蓄音機を手土産に持って来て
ジョゼフを丸め込もうと画策したり
下心みえみえ



ジョゼフは
ジョーの気持ちを弄ぶかのように
彼の目の前で
スーザンの腰やお尻に手をあてがい
ダンスを踊ってみせるのです

しかし
屈折したプライドの隙間からは
ジョーの利用価値が否が応でも見えてしまうジョゼフ

一方
スザンヌは
ブラザーコンプレックスがあるのか
言寄る男達とジョゼフをいつも比べてしまいます

それに
ジョゼフや母親のいないところで
決して男性に会おうとはしません



ですが
ジョーが指にはめている
ダイヤの指輪に心が揺れるスザンヌは
それを貰う代わりに
ジョーとの旅行の誘いを受け入れます

結局
母にそのことがバレ
罵倒されたスザンヌは翌日
ジョゼフと母の目の前で
迎えに来たジョーに
金輪際会わないと告げ
指輪を返そうとします

しかし
ジョーは指輪をスザンヌに差し
その場を去ります



それだけでなく
スザンヌの母が防波堤を築く資金ぐりに
困っているのを見かねたジョーは
銀行に進言したりと
以外にいい人でした

防波堤を築き
稲穂が順調に育つ中

夢のない苦しい生活から
抜け出したいと思っていたジョセフが
オープンラウンジで逆ナンされた
年上の女と一緒に
村を出て行ってしまいます

息子に去られ
日々の生活にも疲れ果てた母は
米の収穫を見ることなく死んでしまいます



母の死を知らされたジョセフは
一端は村に戻りますが
葬儀を済ませると
再び村を出ていきます
ひとり残されたスザンヌ

そして秋

母の残した土地には
米の収穫に精を出している
コロニーの住人たちの姿が…



見るからにスケベな
金にモノを言わせる嫌な男に思われたジョーが
奥手で紳士的な人だったのが意外でしたよ
振られても陰ながら3人家族を助けたりして…

最終的には
家族が離散してしまいましたが
米の収穫にまで辿り着いたし
後味はさして悪くありませんでした
綺麗にまとめたって印象です

母親の葬儀の後
兄妹仲良いのに
何故スザンヌを置いて
ひとり村を出なければ
ならなかったのか…

雰囲気は解かっても
登場人物の心情とか
植民地での差別についてとか
理解できないシーンも結構ありました

内容を
キチンと理解出来ていないってことか?

そうそう
ギャスパー・ウリエル扮するジョゼフが
とても美しく&かっこよくていい男だった~
声もいいぞ~
それだけで映画の評価アップです(笑)

日本で公開されるようなら
足を運びたいと思います


ピカソと巨匠たち

2009-01-23 | もろもろアート
昨日は
Galeries nationales du Grand Palais
通称グラン・パレで開かれている
Picasso et les maîtres
行って来ました

事前に
予約券(日本で言う前売りとは違います)を
購入していなかったので
朝8時30分から
降りしきる雨の中
忠賢ハチ公のように
ひらすら待ちました

ところが
開場時間の10時を過ぎても
一向に
中に入れてくれる気配すらない

予約券購入者優先なので
様子をみながら少しずつじゃないと
館内に入れて貰えないようなのですよ…


ベラスケス作『白い服の王女マルガリータ・テレーサ(マルガリータ王女:5歳)』が…

後方の列に並んでいた
マダムが突然倒れて
運ばれると言うハプニングもありました
なんか命がけ…


見知らぬマダムが
ダンボール箱に入ったミカンを
私たちに配ってくれる
サプライズもありました

そして
待つこと2時間

10時30分
当日券購入組の第一陣(10名)として
入館(/_;)

後に並ぶ人達は
いったい
何時間後に入れるのやら…


ベラスケス作『ラス・メニーナス(女官たち)』がピカソの手にかかると…

絵画の伝統との緊迫感に満ちた対話を
絶えず行っていたパブロ・ピカソ

過去の偉大な絵画を題材にした作品制作など
批評的な再解釈という運動は
彼の作品全体にわたり続けられた

世界中の公的・私的コレクションから
ピカソあるいは
彼に影響を与えた
各作家の作品約210点を集め
展示されている
                「フランスニュースダイジェスト」より引用


ゴッホ作『アルルの女(読書するジヌー夫人、本を持つジヌー夫人)』はこんな感じ

ビフォーアフターじゃないけれど
企画意図としては
かなり面白いと思いました


エドゥアール・マネ作『草上の昼食』も…

ゴヤ
ルソー
セザンヌ
ドラクロア
ゴーギャン
エル・グレコをはじめとする
総勢27名の錚々(そうそう)たるメンバーの作品が
一堂に会するなんて
かなり
贅沢な展示会です


ウジェーヌ・ドラクロワ作『アルジェの女たち』

他には
ピカソの
石膏デッサン
デフォルメされていない
ノーマルな作品等も
展示されていました

ピカソ同等なんて
身の程知らずな事は言わない!

私も
芸術系の才が欲しかった…

後半から
喉は痛い
頭痛はしてくるし
ついでに寒気まで…

どうにも我慢出来ず
3時過ぎには
グラン・パレから出てきてしまいました
もう少し
じっくり見ていたかったんですけどね~

今宵は
風邪薬飲んで早々に休みます

ギャスパー・ウリエル + α

2009-01-19 | もろもろアート
最近blogに登場するフランス人俳優です
覚えて頂けました?

ここ数日
フランス人の友人と
彼の話題で盛り上がっています

久しぶりにマイブーム(笑)


          

日本じゃフランス映画のDVDなんて
買えないだろうから
fnacあたりで買ったら?
と言われて

早速
仏&日のAmazonで調べたら

以外にも
彼が出演している作品は
日本でも公開されており
DVDも出ていました

日本で入手出来ない作品を
チェックしようと試みたものの
検索したら
出てくる出てくる

 
仏版(2007)               米版(2005)      日版(2007)

これは解かった!でも米版のギャスパーくんの写真…

当たり前なのですが
国によってタイトルが違うわけです

日本でアメリカ映画見るときは
米語のタイトルを
ローマ字読みすることが殆どなので
支障はないんですけど

それ以外は
違いが全然わからず…


仏版(2005)       米版(2006)       日版(2005)

米版なかったら仏版と日版同じ作品かどうか解かったか微妙

それに今回
地元フランスで
フランス映画のDVD発売する時
完全オリジナル版と
米語字幕&吹替え版の2種類販売されてるなんて
知らないから焦りまくりσ(^^;)

せめてDVDの表紙が全部同じなら
タイトルが多少違っていても解かるけど
どう見ても
同じ作品とは思えないパターンがあったり
年代表示も微妙にずれてると
も~最悪(笑)

なんか
‘独り神経衰弱’している気分になって来てしまいました


仏版(2004)       米版(2004)          日版(2004/2005)

仏版と米版が同じ作品とは思えなかった~日版タイトル‘かげろう’だし…

仏版…字幕なし・米語吹替えなし
米版…米語字幕あり・米語吹替えあり
日版…日本語字幕あり・日本語吹替え(?)

小生的には
米語と日本語の両方入ったタイプが欲しかった…


最終的に
こちらで購入するのは1枚で済みそうです

落ち着いて比べれば
解かることではあるのですが…
それにしても
己の言語知識の無さを再確認
単なるアホウです


それに
以前から
ファンの方のサイトを
検索しても良かったわけで…



それから
マイブーム2
『twilight』
リピートしてしまいました

その上
サントラCDまで購入…

多分
日本でも見る気がする
早く単行本読みたい