時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

吉原裏同心抄1(吉原裏同心26)~旅立ちぬ~ 10

2017-07-12 | 読書
幼馴染の汀女と共に
故郷の豊後岡藩を出奔し
江戸・吉原に流れ着いた神守幹次郎は
剣の腕を見込まれ
廓の用心棒「吉原裏同心」となった
時は流れ
花魁・薄墨太夫が
自由の身となり
幹次郎は汀女
薄墨改め加門麻との三人で
新しい生活を始める

幼い頃
母と訪ねた鎌倉を
再訪したいと願う麻に応え
幹次郎・汀女夫婦は
麻と共に
鎌倉へ向かう
旅からはじまる新しい物語
開幕



薄墨太夫が
吉原から落籍
三浦屋の花魁から
加門麻に戻り
神守幹次郎
汀女夫婦と三人で
暮らし始めると言う
新たなる展開
落籍して
それなりの年数が
経過しているらしい
設定らしいんですけど
どこが?
直後としか思えない!

相変わらず
汀女さんと麻さんが
実の姉と妹のように
仲睦まじく
その美しさも
分らずみたいだし
姉妹揃って
ひとりの男を愛する
その温度が
高いまんま…
しかも
汀女さんは
妻でありながら
夫の神守幹次郎と
妹麻との
一線を越えた
男と女の関係を容認
って
過去に1回だけみたいですけど…

まぁ~
それぞれ
苦労してきましたし
愛の形も
それぞれなんですけど
兎に角
精神的な結びつきが
とても強いのです
お三方の愛情は
男と女の
‘愛’を超越しちゃってます
身体の関係よりも
精神的な
結びつきを重要視しています
ドロドロにならないのは
個々のキャラクターが
人間性が
崇高なのか?
ですが
21世紀では
完全に‘ゲス’レベルの
関係なので
アマゾンのレビューでは
不評のようです
初戦
小説の世界
空想の世界
ここまで
爽やかに
トライアングル描かれると
寧ろ
清々しさすら
感じてしまう

今回は
麻が子供の頃
母と訪れたと言う
鎌倉が登場します
何となく
東慶寺かな?
と言う気がしていました
また
第2章で
敢えて麻の過去を描き
鎌倉行きを設定したのは
吉原繁栄の謎
吉原と徳川を巡る
鍵がある建長寺を
登場させておくための付箋
個人的には
期待したいと思いました