Tears of joy are like the summer rain drops pierced by sunbeams.
- Hosea Ballou (April 30, 1771-June 7, 1852)
喜びの涙は、日光に貫かれた夏の雨粒のようなもの。
- ホセア・バロー
美しい表現だと思う。H・バローはニューハンプシャー出身、アメリカ普遍主義の父と呼ばれる人物。
ニューハンプシャーというと、詩人のダン・リースを思い出す。フロリダで数日間キャンプを共にした初老の紳士だ。気が向いた時に、年季の入ったキャンピングカーに愛犬一匹乗せてフラリと旅に出る。犬は雑種で名前をファニーといった。私が母音の“ァ”を米語流に呼ぶと、彼は少し怒りをこめて「そうではない!funnyの“ァ”だ!!」と何度も訂正した。確かに、funnyとfanny"ではえらい違いだ^^;
ビールで酔いが廻ると東部なまりの英語でとうとうと詩を吟じ始める。私はその内容をほとんど理解できなかったが、彼がアメリカ的“自由”というものを骨髄にし、ペリカン鳥に惚れているということは良く分かった。
私も酔いにまかせて「世界の最短詩は日本の五七五である。古池や・・・を英語にするとこんな感じであろう・・・」などと適当な講釈をたれたら、彼はすでに俳句についてもよく知っていた。酒宴の話題が宗教に至り、輪廻思想や生命の永遠性に言及すると、彼は断固としてそれを否定した。楽しい出会いだった。
Hatred is self-punishment.
憎悪は自己処罰である。
Doubt is an incentive to truth, and patient inquiry leadeth the way.
疑いは真実への誘引であり、忍耐強い探求が道を開く。
Falsehood is cowardice, the truth courage.
虚偽は臆病、真実は勇気。
Real happiness is cheap enough, yet how dearly we pay for its counterfeit.
本当の幸福は充分に安価であるにもかかわらず、その偽物にどれだけ高価な代金を払っているだろうか。