庭戸を出でずして(Nature seldom hurries)

日々の出来事や思いつきを書き連ねています。訳文は基本的に管理人の拙訳。好みの選択は記事カテゴリーからどうぞ。

心で

2013-04-19 09:29:00 | 拾い読み

この世界で、最も素晴らしく美しいものは、見ることも触ることさえできない。それらは心で感じ取るものである。

<wレン・ケラー

The best and most beautiful things in the world cannot be seen or even touched - they must be felt with the heart.

- Helen Keller




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歌う鳥

2013-04-04 12:25:00 | 拾い読み

そして聞け!歌鶫《ウタツグミ》がいかに楽しく歌うかを!711px-Turdus_philomelos1-s.jpg
彼もまた、つまらぬ説教者などではない。
事物《モノゴト》の光の面に出ておいで
大自然をあなたの師匠としなさい。

大自然は元からの富の世界を持っている。
私たちの心や精神を守り清め
健やかさで生気を得た自《おの》ずからの智恵を持ち
快活さで生気を得た真実を持つ。

一本の春木から受ける衝撃は
人間について多くのことを教えるだろう。                                                       
善や悪について
賢人たちが成し得るあらゆることよりも。

『ひっくり返し』第4節??第6節(1798年) <Eィリアム・ワーズワース


And hark! how blithe the throstle sings                                                      
He, too, is no mean preacher: 
Come forth into the light of things,
Let Nature be your teacher.


She has a world of ready wealth,
Our minds and hearts to bless
Spontaneous wisdom breathed by health,
Truth breathed by cheerfulness.


One impulse from a vernal wood
May teach you more of man,
Of moral evil and of good,
Than all the sages can.


- "The Tables Turned", st. 4-6 (1798) by William Wordsworth

 

何かしら気忙しい冬が過ぎて、我が家の庭にも再び春が来た。去年から花を付け始めた小さな桜はすでに満開を過ぎ、スズメやハトやムクドリなどの常連さんに加えて、今年はつがいのウグイスが歌の練習をしている。昨日はツグミの一種だと思われる可愛らしいのが、ゴールドクレストの木陰で芋虫を啄《つい》ばんでいた。

 

何年も前から、明らかに多忙が加速する現代という時流に迎合するのを止めて、「無理をしないでゆっくりと」本当に自分のしたいこと、すべきことに今の時を使おう・・・と心がけてはいるが、ちょっと油断すると、知に働き、情に竿差し、意地を通そうとする、もう一人の面唐ュさい自分が現れて、内外が忙しくなる。つまり本来、自ずと柔軟で純粋なはずの「心を亡くし」がちになる。まだまだ未熟の成すところには違いなく、これもあらゆる技撃ニ同じく、コツコツと鍛錬を重ねながら会得するしかないのだろうとは心得ている。

 

しかし、完成からは遠く未熟な人間にとっての幸せの一つは、たぶん似たような道を歩んできた過去や現在の多くの人々が、精魂込めて(場合によっては命懸けで)残したモノや言葉から、何がしかを感じ取り、学び取ることができるということだろう。

 

 

 

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