チビとミー
コイツが車の下に駆け込んできて一月になる。これまで拾ってきたネコが皆メスだったからコイツもメスだろうと思っていたら、どうもオスらしい。これまでのとは、面構えが違うし動き方も違う。まあとんでもなく元気でヤンチャである。
雌雄がはっきりするまで、名前はまだない。とりあえず私はチビと呼んでいる。家族はミーと呼んだりしている。過去飼った三匹のネコは全てミーの名で通したが、今度の命名は息子に任せてある。
ところで、昨年末から時々挨拶に来る、燐家で面倒を見ているらしい野良のミーであるが、今春の出産報告に来てから姿を見せていなかった。それが、昨日、その姿をかなり変えて現れた。二回りほど大きくなって貫禄が付いた。
それはまあ良い。あの控えめで上品は性格はどこに行ったのか・・・以前は私にしか触らせなかったのが、家内にも息子にも擦り寄る・・・だけでなく、出した食べ物に即座にがっつく。恥じらいを一つの徳性とする品の良い少女が、この数ヶ月で、ちょっとのことでは動じない、ずうずうしさが特性のオバさんになったような感じだ。
実はミーには、昨春産んだ、姿形がよく似た娘がいて、最近はソイツが今春の子供達の面倒を見ているらしい。ひょっとしたら、このミーはその娘の方ではないのか?・・・しかしそれでは、本物のミーはどうして現れないのか・・・今のところ、一つのミステリーである。
20200519