庭戸を出でずして(Nature seldom hurries)

日々の出来事や思いつきを書き連ねています。訳文は基本的に管理人の拙訳。好みの選択は記事カテゴリーからどうぞ。

一粒の種の中に

2011-12-15 22:17:00 | 拾い読み

Man is wise and constantly in quest of more wisdom; but the ultimate wisdom, which deals with beginnings, remains locked in a seed. There it lies, the simplest fact of the universe and at the same time the one which calls forth faith rather than reason.middle_1170723384.jpg
 - Hal Borland 


人間は賢明だから絶えずより多くの智恵を求める。しかし、ものごとの原初を扱う究極の智恵は一粒の種の中に封じ込められている。まさにそこに、大宇宙の最も単純な事実であると同時に、理性よりもむしろ信仰を引き出す事実が存在している。
 - ハル・ボーランド

There are no limits to either time or distance, except as man himself may make them. I have but to touch the wind to know these things.beyonds320.jpg
 - Hal Borland

人間が自分自身で作り出さない限り、時間にも距離にも限界というものはない。これらの事実を知るのに、私は風に触れさえすれば良いのだ。
 - ハル・ボーランド

こんな刺激的な文句に出合ったら、作者の本を一冊くらい読んでみないわけにはいかない。もう何年前になるだろう・・・ボーランドのベストセラーである“Beyond Your Doorstep"(『戸口の向こうに』とでもしておこう)をアマゾンUSの古本屋から取り寄せた。注文記録を見てみると価格85セントとなっている。もっとも、手数料+送料が9.79ドル。ちょっと割に合わないなぁとも思うが、これは仕方がない。

1971年発行のペーパーバックなのでページは相当に黄ばんでいる。表紙を開けたら裏に「スーザン・ベックへ、愛をこめて・・・トディーおばちゃん。1971年」と赤ペンで書き込みがあり、ページの途中には森の匂いがしてきそうななカエデの葉が挟んであった。前の持ち主がスーザンなら、彼女は相当な読書家だったらしく、裏表紙には図書館の2週間分の借り出し予定表と、返却遅延料5セント/週のメモもある。middle_1170723966.jpgbeyond1s320.jpg

ネット上の古本屋が充実するにつれて、私が購入する書籍も古本の割合が徐々に増えてきたのだが、こういう書き込みや余白のメモ、場合によってはアンダーラインなどに出会うのも一つの楽しみなのだ。これから多少とも関わろうとしている世界を、すでに関わった人がどのように扱っていたかを知ることは、本との出会いの二重の喜びとなりうるのである。

パラパラとめくって目に飛び込んできたボーランドの言葉をもう少し。

If there is any outstanding lesson to be learned in the country it is that patience is a virture. Nature seldom hurries.

田舎で学ばれる顕著な教訓があるとすれば、それは‘忍耐は美徳である’ということだ。自然はめったに急がない。
  


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塩屋

2011-12-15 09:58:00 | 海と風
今日は満潮時を挟んだ水溜りフラットから外に出ることはなかった。河口部分の砂州を東に出れば内海の水溜りフラット、西に出れば、もう一つ沖にでき始めた砂嘴(さし)の間にできる遠浅フラット(このラグーンにもだいぶ砂が溜まって砂州に変化しつつある)。 

まともな西風が入ると、この遠浅に寄せる波がそこそこ良い形をつくり、風が南西に触れるとちょっとした波乗りには最適のコンディションになる。 

今日は12??でも15??でもアンダー。暖かい西風が北西に寄り、西に振り戻した後ちょこっと吹いておしまい。なんにしてもこの季節、明るい日差しがありがたい。
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子供の眼

2011-12-14 12:16:00 | 拾い読み
To speak truly, few adult persons can see nature.  Most persons do not see the sun. At least they have a very superficial seeing. The sun illuminates only the eye of the man, but shines into the eye and the heart of the child. The lover of nature is he whose inward and outward senses are still truly adjusted to each other; who has retained the spirit of infancy even into the era of manhood.
 - Ralph Waldo Emerson


 本当のところ、自然を見ることができる大人はほとんどいない。大多数の大人は太陽を見ていない。すくなくとも、非常に表層的にしか見ていない。太陽は大人の目は照らすだけだが、子供の眼と心の中には煌(きらめ)きながら入り込んでくる。自然を愛する者は、自己の内側と外側に向かう感覚が、まだ互いに正しく調整されている人であり、大人になっても幼年期の精神(魂)を保ち持っている人のことである。
 - R・W・エマソン

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堀江

2011-12-13 15:53:00 | 海と風
今日の堀江は青空が明るく暖かかった。15平米で北東順風。やっぱり海のスメ[ツはこういう天気が良い。凍えそうな空気の中と違って、心も身体も柔らかく働く。

帰りがけに元気なR君がやってきた。いつもIMGP0370s1024pix100kb.jpgのように、「のり巻き巻き」を歌いながら片づけを手伝ってもらう。彼の一つの夢は、F君と上り競争をすることらしい。あらゆる夢や目標は、それが実現するまで持続すれば、必ず現実のものとなる。

 当たり前の理屈だ。しかし、自己も環境も刻々と変化してゆく現実世界で、ある目標に向かって一つのことを持続することは必ずしも容易ではない。それなりの条件や工夫を要することが多い。そして、最大の条件は「好きである」ことであり、最大の工夫は「好きになる」こと・・・ということになるだろう。
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断崖からも

2011-12-12 22:01:00 | 拾い読み
For happiness one needs security, but joy can spring like a flower even from the cliffs of despair.
 - Anne Morrow Lindbergh


 幸福には安全が必要だ。しかし、絶望の断崖からも、喜びは花のように咲き出ることがある。
 - アン・モロー・リンドバーグ

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君の先生

2011-12-11 22:10:00 | 拾い読み
Come forth into the light of things, Let Nature be your teacher.
 - William Wordsworth (1770-1850), The Tables Turned, 1798


事物の光の中に出て来て、自然を君の先生にしなさい。
 ウィリアム・ワーズワース

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塩屋

2011-12-10 21:50:00 | 海と風
朝の室温が10℃を切り、私的には今年もいよいよ本格的な冬がやってきた。アメダスの最高気温が10℃を降ると、グローブなしのカイトやウィンドは手がしびれ始める。こないだまで幾分冷たく感じた海水が、今日はぬるま湯のように暖かい。海上の真冬は陸上より一足遅く、年が明けてからやって来る。IMGP0366s1024pix100kb.jpg

一週間やそこらで海水温が急激に下がることはない。まだ20℃近くを保っているだろう。同じ温度でも周囲の条件が変わると、その感じ方が変わる。小さく変われば小さく感じ、大きく変われば大きく感じる。

人間の幸不幸にも似たことが言えるかもしれない。同じような出来事に出会っても、それを幸の糧(かて)にする人もあれば不幸の種にする人もある。その違いはどこから生まれるのか・・・なんてことを再びボンヤリ想い、厚い雪雲の下に力強く輝く夕陽を眺めながら帰ってきた。<iframe src="http://connect.garmin.com:80/activity/embed/133617247" frameborder="0" width="465" height="548"></iframe>
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堀江

2011-12-05 12:44:00 | 創作
 冬近く 波打つ風に 深い空 ジャンプスイッチ 釣り人一人  
 
08f26051.jpg

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塩屋

2011-12-04 12:36:00 | 創作
 日曜日 暗くなっても 水溜り 頭にランプを 付けてみるかな 
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ガスト

2011-12-01 14:08:00 | 海と風

ガスト・・・チーズハンバーグのうまいファミレスではない。突風のことだ。英語にすると"gust"。接尾辞"y"を付けると形容詞"gusty"。私たち風読み愛好家には、好ましからざる「ガスティー(突風がらみの)」となるが、意味は多少変容して「不安定な風模様」を表すことが多い。c3f5a872.jpg

今日の堀江は昼過ぎまで、まさに北東風ガスティな強風コンディションだった。昼飯までの腹ごしらえにと12平米で出てみたが、不規則に上空から吹き降ろしてくるような乱気流に迄M(ほんろう)された。SP3の12平米で初めて完全なオーバー。ほぼ一年ぶりにサイコ10??も使ってみたが、これでもほとんど何もできなかった。

強風オーバーにも色々あり、ガスティ・ウィンドにも様々な表情がある。きれいに整流されて海面を疾走するように押し寄せるもの、下から上に巻き上げながら吹き込むタイプ、そして今回のように上から下に吹き降ろしてくる最も厄介なヤツ。IMG_0001s1024pix100kb.jpg

「これじゃどうにもならんわ^^;」・・・としばらく様子を見ていると、冷たい雨がパラついた後だいぶ落ち着いた風模様になってくれた。結局、12?平米で飛んだり跳ねたりクタクタになるまで。62kmも走ったのは何ヶ月ぶりだろうか。いつものように上の海面で淡々と走っていたF君のGPSには64kmのログが残っていた。彼もやっぱり海の男だ^^。IMG_0002s1024pix100kb.jpg

帰りがけ近くにM君ジュニア(R君)が元気に自転車でやって来た。「巻きずし巻きずし楽しいな・・・」なんて歌いながらカイトのブレークダウン(片付け)を手伝ってもらった。

あのグシャ風コンディションでハイジャンプを楽しんでいたY君は、先日(11/20)の塩屋フラットでの望遠写真を持ってきてくれた。せっかくだからここにUPさせて頂く。
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