こないだはメインストラット(リーディングエッジ)のジッパー閉め忘れという情けないミス(実は二回目)で爆発したカイトを一枚修理した。多くのカイトボーダーの例に漏れず、長年カイトをやっていると多くのパンクに遭遇する。これなどは修理箇所がハッキリしているので実に簡単な話しだ。チューブを抜き取る必要もなく10分で完了した。
ただ注意すべきは、爆発箇所の周囲はチューブが伸びてシワになっているので、その部分をくり抜く必要があり、ティアエイドを張るときに穴からティッシュペーパーでも入れて、対面のチューブとくっつかないようにする必要はある。
一番やっかいなのは、何らかの原因でチューブに極めて小さな穴(ピンホール)があき、気がつかないほどユックリとエア漏れしていくタイプで、今回のはそれだ。
昔は狭い風呂場のバスタブで悪戦苦闘したり、洗剤をチューブ全面に塗りながら泡立つところを探したりしていたのだが、前回のたちの悪いエア漏れはそれまでの方法ではどうしても見つけることができなかった。
そうだ「風読みは五感の全てを使うべし」・・・というのは、空のイントラ時代の私の口癖だったではないか。心を静め、チューブの表面に鼻の先を当てるようにしながら端から探っていくと、泡にもならなかったような微弱な空気の流れを鼻の頭に感じた。これにて一件落着。ちなみに、今は人間は常識的な五感以上の感覚能力を備えていると考えている。
今日も堀江の広場でチューブ抜きをした。僅かでも風があればこの技は使えない。家に持ち帰り、完全に無風の作業部屋にて同様の手順であっさりと作業完了。チューブを元の鞘に戻すのが結構めんどくさいけれど、また今度、風待ちの時にでもやることにしよう。