いずれにしても、それなりにめでたい日らしいので、我が家では毎年それなりの祝いをすることになっていて、ケーキ屋で甘いもの買って、夕食後にそれなりの儀式をするのが恒例になっています。
毎回ケーキを買ってくるのは私の役割なのですが、今日は運悪く午後3時ごろから暖かい南風が入って、粟井海岸まで直行ということになってしまいました。
昨夜は体が多少だるくいつもより眠気がきつい・・・わりあい早めに床に就いて、今朝目覚めるといくらか頭痛がする。最近ずっと感じていた風邪の症状がついに現れたようです。早速、クスリ屋で風邪薬を求め、その足で塩屋へ・・・。
私は喉(のど)や肺がよほど強いのか、風邪を引いても咳や鼻水で苦しむことはありません。、昔は、まずお腹にきた後、ひとしきり熱が出て、だいたい3日で完治ということが多かったのですが、近頃は熱を出すことがなくなって、風邪の初期症状としての頭痛が収まったらそれで終わり・・・というパターンになってしまいました。
そもそも長い飛行生活を離れて海に復帰することにした理由の第一は健康回復でした。この初期の目的はどうやら完全に達成されたようです。
今日も暖かい塩屋で、こないだ仕入れたインナーを着込んでメタトレを1時間半ほどしているうちに頭痛はきれいに消えてなくなり、ウェットの中は軽く亜熱帯です。
かぜ薬の影響もあったのでしょう、2~3mの海風でカイトを上げ下げしていると、徐々に頭の中が静かになって、ちょっと心地よい瞑想状態に入ったような感じになりました。さまざまな日常の雑念が消えて、緩(ゆる)やかに動くカイトと共に周りの風景に溶け込んでいくような感じ・・・。
実はこれまでにも、ごく稀(まれ)にですが、唯(ただ)一人で大きな自然の世界に漬(つ)かり切っている時に、今回とは似て非なる心理状態になることがありました。はっきり覚えているのは2回・・・一度は海中、一度は空中。
それはおよそ非日常的な、しかし素晴らしい体験で、簡単には説明できそうもない内容ですが、機会があればまた書きたいと思います。
今回は大気密度について書くつもりでしたが、少し思うに、大気密度を決定する「大気圧」・「温度」・「湿度」のうち、主に高度にともなって大きく変化する大気圧は、ほとんど地上付近で活動する風読みスメ[ツでは無視してもまず問題が起こらない。(頭痛・神経痛・関節痛など持病持ちの人には時に深刻でしょう)
カイトやウィンドで日常的に感じられる風の軽重は、温度や湿度の変化がベースにあって、さらに空気の上下動や拡散・収束・・・など、実にさまざまな要素が組み合わさって生まれるものであるということ。そして、温度も湿度も、上がれば上がるほど空気は軽くなるということを知っておけば、四季の風質(かぜしつ)の違いにも更に敏感になるかもしれません。
常識的感覚では、湿度が上がって水蒸気量が増えれば、空気はそのぶん重くなるはずだろう・・・と意外に思われるかもしれませんが、この説明を始めるともっとめんどくさい話になるのでこのあたりで止めときます^^;。
めんどくさい話のついでに、空気と大気の違いは、大気の下層部分を空気と呼ぶのだそうです。日本付近の緯度で高度10km(極地と赤道下では倍近い開きがある)あたりまででしょうか。もっとついでに、この高度1万メートルまでの大気の層は対流圏とも呼ばれ、地球の自転や太陽熱の働きで、ほとんど全ての気象現象の舞台になる空間です。
特殊な軍用機やバルーンを除いて、旅客機なども大体この辺りを巡航しているのは、それ以上になると翼の揚力やエンジンの推力が極端に落ちるからですが、1万メートルといえば、たったの10km・・・半径6000kmの地球全体をリンゴに例えるとその薄皮にも満たない、きわめて儚(はかな)い膜のようなものです。時速40kmの車を縦に走らせるとたった15分で到着してしまうのですから。
このようにイメージすると、私たちの生命活動がどれだけ微妙で貴重な空間で営まれているか・・・ということを少しは実感することができるのではないでしょうか。