著者後藤哲也氏が経営する黒川温泉新明館 先月
先月黒川温泉へ旅行したきっかけは、夫が10年前、この本を読んでいたく感動したからでした。先日本棚整理して発見。読んでみました。大変面白く、接客業の基本を踏まえた経営方針はなるほどと大変参考になりました。私は旅館経営はしてませんが、生きる姿勢というか、どうすればお客さんに喜んでもらえるかはすべての業種に共通することだと思います。
田舎の無名の温泉が全国的に有名になったのは、新明館の三代目、著者の温泉哲学、経営哲学のたまものだろうと思います。
団体客を受けない、庭木でなくて自然の山に生えている木を植えて自然の感じを出す、温泉の質を大切にする、温泉街街全体で景色や雰囲気を演出するなどなど、今の時代のお客さんの好みを的確につかんでいる。
豪華なもの、大きなもの、立派な者には今の時代、誰も癒されない。と私も思う。静かで素朴で煩わしいことを忘れてぼーっとできる宿を求めていると思う。
後藤氏は頑固な父親のもとで働き、経営者になったのは55歳だと言う。その間ずっと、お客さんの声を聴き、一人でコツコツ宿の内外を自力で整備してきた。温泉組合全体でお客さんを呼ぶにはどうしたらいいかを考えてきた。偉いなと思う。
全国各地の温泉からアドバイスも頼まれるそうで、何がよくて何がダメか、答えは明快である。
読んでる途中で、癒しの宿がどこかにないかとネット検索始めた私。私の癒される場所は子供のころの田舎の親戚へ行ったような懐かしさと楽しさのある場所。豪華なホテルや煌びやかな場所は好みません。
ああ、また本当に静かな宿へ行きたくなった。。。。。