http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00352502.html
本のリンクも貼り付けます。
今回の事件が表に出た時、日本会議が絡んでいるのではと思いましたが、直接的な関与というわけではなく、日本会議的なものがついに学校という形でも世間に顔を出したということではないでしょうか。
私は昔から一貫して、戦前の価値観に戻すべきという運動の意味が全く理解できませんでしたが、本書を読んで教えられました。世の中の時計を逆戻りにしたい、敗戦をなかったことにして再軍備をし、また世界に覇を唱えたいと考える、戦前に恵まれた立場だった人の子孫がいることを。
なるほど。その人たちにとっては「出自が卑しく、貧しかったものがのさばる」今の時代が許せないのでしょう。
がしかし、歴史は逆に向いては流れません。一人一人が人間として大切にされ、自由に生きていける風通しの良い社会を目指すほかに何があるんでしょうか。さるやんごとなきあたりも、自由になりたいと言っているではありませんか。
日本がこの71年あまり、戦争しなかったことで、困った人、迷惑を受けた国民がいるのでしょうか。私はいないとおもいます。
歴史として研究するには新しすぎて、報道として扱うには長すぎる日本会議の実態、資料をよく読んでうまくまとめています。
この国の最大の危機は日本会議の考え方、人材が内閣に深く入り込み、安保法制以下、戦前へ逆行する諸法を次々作り出していること。本当に恐ろしい。
憲法改正に王手をかけるまでになった内閣と、それを支える日本会議、今、何とても食い止めなければと思った。
日本の伝統精神…なんてものに自分のidentityを求めるのはもうやめにしませんか。それをどのような立場の人がどのように使うのか、いつも警戒しなければと思っています。すべての時代を貫く日本精神なんてものは当然ありません。
それが、前の時代の都合のいいところだけを引っ張り出してきて、どのようにでも使われ、時には権力者の都合がいいように使われることにもっと警戒したいと私は思います。
で、この本、今年初めに裁判で発禁処分受けて、以後は一部を墨塗り状態にして出しているようです。私の買ったのもそう。いつもはアマゾンでリサイクル本買うことが多いのに、著者に敬意を表して正規で買ったので、その部分が読めない。ああ、残念。