機織りの全行程で、いちばん気を遣うのが綾返し。粗筬で幅出しした経糸を織り機に掛ける前に、交互に並んだ経糸の配列(=綾)を崩すことなく粗筬の手前に移し、次の作業の邪魔になる粗筬を抜く作業です。
口で言うのは簡単ですが、慣れるまでは大変でした。
そして今でも毎回緊張、出来たらささやかな達成感の繰り返しでしたが、今年の秋、ふと思いついて、片側が空いた粗筬を自分で作りました。
5センチ角くらいの棒に真鍮の釘を2センチおきに打ち付けました。
釘の間に糸を通します。
60/10cmの筬で織る予定なので、1cmに6本糸が通る計算。2cmなら12本通せばいいはず。
釘の間に糸を通して、手前の緒巻きに結び付けます。
粗筬は高い方が力が懸けやすいので、糸巻きを置いて高くしました。
どんどん引いて行きます。綾棒が落ちないように、このあたりで終了。
糸巻き外して粗筬を下へ外して、合計で5秒くらい。あっという間に終わる。
糸がやや乱れたけど、これは引いて綜絖、筬と通すので気にしないことにする。
整経長は今回も短いです。170cmほど。一日に四時間も織れば、あっという間に終わります。
残りの寿命と相談しながら、なるだけいろいろな織り方を試したいのです。
最後で糸が乱れました。何とか取り返しのつく範囲と思います。
前回のように、決して逆向きにセットしないよう気を付けましょう。
お節料理しないと決めたら、心安らか。もう何も買わなくていい。毎日のおかず作るだけ。
息子たちが来たらその時に買い物行って、温かいもの作る。
なんでこんな簡単なことに早く気がつかなかったのだろう。固定観念、役割意識に囚われて窮屈だった年末年始。無駄にした時間がつくづく惜しいけど、楽になるためには必要な時間だったのかもしれない。